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【LEGAL NEWS TOPICS】No.011

法律や訴訟に関連した最近のニュースから気になるものをセレクトして私的な見解でコメントしています。今回は4月24日から4月30日までのニュースです。

【1】ハンセン病特別法廷、最高裁が謝罪


http://digital.asahi.com/articles/ASJ4T4RCSJ4TUTIL02Z.html

 ハンセン病患者の裁判を隔離された療養施設などに設けた「特別法廷」で開いていた問題で最高裁が誤りを認めて謝罪した。謝罪自体極めて異例だけれど、小泉首相が2001年にお詫びしたことからすると15年というのは時間がかかりすぎと言われても仕方ないだろう。また、隔離された施設で行い、実質的に誰も傍聴できない状態で行った裁判が裁判の公開には反していないというのはかなり無理があるように思われる。まぁ憲法違反で再審請求をされては困ると言うことなんだろうけれど、非常にすっきりしない結論である。

【2】死刑執行、浮かぶあの顔 元裁判員苦悩「殺人行為だ」


http://digital.asahi.com/articles/ASJ4P5GJSJ4PUTIL03F.html

こういう意見が出てくるのは当然予想されたこと。世界的に見れば死刑廃止の流れになっている中で、日本がどうあるべきかはもっと議論されてしかるべきだろう。また、あわせて無期懲役でも10年ちょっとで社会復帰できる、というような誤解は解消されないと議論としてかみ合わないように思われる。

【3】猫に熱湯掛け殺す=容疑で41歳男逮捕


http://www.jiji.com/jc/article?k=2016042600811&g=soc

動物愛護法違反での逮捕だが、精神的に深い闇がありそうな猟奇的な事件。でも2年以下の懲役または200万円以下の罰金なんだよね・・・

【4】小型ビデオカメラ付き眼鏡をかけ男湯に「裸を撮影するつもりだった」 容疑で48歳男逮捕


http://www.sankei.com/west/news/160430/wst1604300054-n1.html

最近の技術革新で盗撮などのリスクが非常に高くなっているのは実に困る。しかし男湯を盗撮とは・・・

【5】民泊を無許可で営業、容疑の女ら3人を書類送検


http://digital.asahi.com/articles/ASJ4V4V2PJ4VPTIL00Y.html

民泊でまた送検されたという報道。国家戦略特区にして規制緩和をする一方で、無許可での営業に対しては今後は摘発を含め強い態度で臨むと言うことだろう。チケットの転売などと同じで大規模にやるとますます摘発リスクは高くなっていくことが予想される。

【6】弁護士横領、被害救済検討=成年後見人などで後絶たず―「信頼維持に必要」


http://www.jiji.com/jc/article?k=2016043000195&g=soc

弁護士による横領被害が発生した場合に弁護士会の会費から見舞金を出すという制度を作ることを検討中だという。悪いことをした人のためになぜ会費を使うのか?という疑問はごもっともだが、被害金額も大きくなりがちだし件数も増えているので信頼維持のためには仕方ないようにも思える。

しかし、「弁護士倫理を遵守する意識が低い」とあるが、そもそも人としての倫理だろう。

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次回の【LEGAL NEWS TOPICS】は5月9日更新予定です。

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