シーズンの現実逃避

ぼくの見る夢の中はいつだって秋

そう、深い眠りの途中、
とつぜん黄金色の空気が舞って来て、
ぼくをとりかこんだかと思えば、
どうだい?
いつのまにか、夢の中さ。
夢の世界の季節はなにかって?
だから、秋。

普段の現実世界では、
赤・茶、オフホワイトのグラデーションさ。
そう、夏。いつでも夏。
濃くて騒がしい、厳しい太陽の光に
さらされて、
そして1日の終わりには、
疲労感がおそってくる。

だけど夢をみているときは、
静かで、平和な空気に包まれる。
もちろん夢ん中じゃー、
楽しいのか、なんなのか、
感情などはよくわからない
けどね、肌に感じる温度はいつだって、
冬の藍色と夏のオフホワイトが顔を覗かせ、
黄金色が主役の心地よい温度なんだ。

夢の中で何かをしているとき、
誰か大勢の人たちとどこかへ
移動しているとき、
ぼくはいつだって「秋」を感じている。
こおろぎの鳴く声なんか聞こえない。
キンモクセイなんか匂ってこない。

でもね、寒くはないんだ。
暑くもないんだ。
とっても心地よく、なんどもいうようだけど、
僕の夢は季節に例えるといつだって秋なんだ。


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