ひとりぼっちのエール

明日で、ガン告知から一年。

あっという間の闘病生活だった。
今でも自分がそんな大病を患っているなんて、信じられない思いもある。

それまでは病院なんてまるで縁がなく、自分は体力もあるし、丈夫な身体だと思いこんでいた。
今はほぼ毎週の様にお世話になっている。
治療してくれるガンセンターに向かう入口で、いつも不思議な気持ちになる。
僕であり、僕じゃない様な不思議な気持ち。
でも現実なんだよな。

一年の間、抗がん剤治療を受けて、いろいろな不自由不具合が出てきて、健康だった頃の様にはもう動けない。
感覚も何もかも、もう戻れない状態なのだと思う。

腹は括れている、少なくても今はそう思っているし、少しずつ出来る整理は始めている。

なんで俺が?
一年前はよくそう思っては、どうにもならない気持ちを抱えては苛立つ事もあったが、今はもうそういう事はない。

病は罰ではないからだ。
誰にでも起こりうる事。
それが自分に起きただけだ。
起こりうる事は起きる。
原因は自分にあったのかもしれないし、もっと早くに気がつけたのかもしれない。
同じ事をしても、病気になる人もいれば、ならない人もいる。
世の中は常に平等ではないから。
それを妬んでも、ただ不幸になるだけだから。

病は恥じゃない。
それで倒れるのも恥じゃない。
簡単に乗り越えられるものでもないのは分かったから、覚悟は出来てる。

来年、生きてるかどうかも分からないけど、もし自分が来年この文章を読む事が出来たなら、その時はどう思っているのだろう。

一年後の自分へ。
ひとりぼっちのエール。


全国から届いたお守り。
いつも僕を支えてくれています。
本当にありがとう!

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