見出し画像

やさしい魔法

昨日の文フリが楽しすぎて昨晩寝付けなくて、今日フルタイム勤務をこなして、帰ってきたらふらふらで、それでもなんとか夕食を用意し、さあ寝ようと思ったのにまたもや眠ることができなくて、いまnote書いている。

疲れすぎてて、気持ちが弱っている晩だ、今夜は。そんなぼろぼろの夜なので、ある言葉をお守りがわりみたいに何度も反芻していた。

その人は、自分が言った何気ない言葉が、私の今夜の支えになっていることなど、思いもしていないと思う。

「ほしちかさんに、できないはずないですから」

この言葉が、胸にしみる。

私はすぐに、特に大好きな小説のことになると「できない」「できない」と思いがちで、すぐに逃げ腰になる。小説以外のことについても、「できない」と言葉に出して予防線をはって、向き合わずにすまそうとするところがある。

その人にかけてもらった、たくさんの優しい言葉たちのほとんどを、私は忘れてしまったけれど、「できないはずないですから」という励ましは、いまでも深く胸にきざまれていて、ときどき思い出す。

松岡修造みたいに「絶対にキミはできる!!!」と言われても、私はその言葉を信じられなかったと思う。だけど、その人の「できない/はず/ないですから」という言葉の言い回しは、私を、ふっと救ってくれる。その言葉を、信じてみてもいいかな、という気分になる。

今日、とてもとても嬉しいことがあった。

noteでときどき温かいご感想をくださる、西谷こまいさんが、note感想文として、私のことを書いてくださっていた。しかも、三月に。ご本人がTwitterで今日ツイートしてくれて、やっと気が付いた。読み逃していてごめんなさい。

こまいさんの文章には、本当に、ご本人の、おそらくおっとりとしていて、やさしくて、春になると咲くすみれやたんぽぽみたいな、野の花を見てふっと心が和むような、そんな「におい」がある。

眠れないときに、夜中に飲むホットミルクみたいに、人を安らがせてくれる。

その言葉たちのほんわかとした色合いが、たくさんの人にもっと伝わったらいいと思う。

そして、自作を好き!と言ってくださる方が現れるたびに、心底びっくりして、ああ、できないできないと言って、小説をやめなくてよかった、という気分になる。

こまいさん、本当にありがとうございました。どこにお住まいなのか存じ上げないのですが、いつかぜひ北陸に遊びにきてください。(Twitterで金沢行きたい!とおっしゃられていたので)

「できない」と「眠れない」が重なって、穴に落っこちたみたいな今夜だったけど、その人の「できないはずないですから」という魔法の言葉と、こまいさんのやさしさに満ちたノートで、なんだかふんわりと、胸のうちがあたたかい。

みなさんも、ちょっと言葉に思いをこめて、誰かにやさしい魔法をかけてあげてください。

では、今夜こそ眠れますように。おやすみなさい。

この記事が参加している募集

note感想文

いつも温かい応援をありがとうございます。記事がお気に召したらサポートいただけますと大変嬉しいです。いただいたサポ―トで資料本やほしかった本を買わせていただきます。