政権崩壊、支配される日本、サザエ一家

イギリスかどこかの国で、一番の権力を持った人が殺された。一般市民に殺された。
権力を持っていた人の親族が、重たい雰囲気で現れた。ほとんどが女性。女性の中でも、年長者に見える人が「すぐにでも禊をしましょう」と言って、侍女たちに身体を洗わせるよう命じた。
権力者の親族たちは、大きな分厚いドラム缶のような、円柱の金属の中に入った。円柱の上側にはぽっかり穴が空いていて、下側から水が流れ出るようになっている。
侍女たちは黙って、バケツで次々と上から水をかける。中では、親族は自分の手で自身の身体を洗っている。

「禊なんかしてどうするんですか。どこにも行き場なんてないじゃないですか」と、侍女のうちの一人が、涙ながらに訴えた。年長者の親族は、「日本に行きます。今はオリンピックの準備で大変に忙しいでしょう。そこにつけ込みます」と言った。

視点が変わる。日本の上空。飛行機(恐らくあの親族たちが乗っている)が、滑走路でもなんでもないところに向かって着陸しようとしている。飛行機の両翼が、二つのビルに向かい、破壊した。

視点が変わる。日本は、大混乱に陥った。政権が崩壊したとある外国、一番の権力者の親族によって、日本は支配された。

日本を支配することに成功した親族は、日本人と婚約を結ぼうとする。日本の中でも最も優れている家族、子供を探す。選ばれたのは、サザエさん一家のカツオとワカメだった。

親族の子供は美しい兄と美しい妹がいた。この4人が対面した時、カツオは美しい妹に一目惚れし、その娘と婚約をしたいと思っていたが、向こうの美しい兄がワカメに求婚を申し出た。今、権力を握っているのはあちら側。カツオの願望は虚しく終わり、向こうの兄とワカメが今、婚約を結んでいる。
ワカメも、突然の美しい婚約者の登場に、目をハートマークにしている。

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