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本の感想(篠田真貴子)

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ときどき、本の感想を書きます。それをまとめたマガジンです。
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記事一覧

25年前に見えていた資本主義の未来|「文化資本の経営」|きのう、なに読んだ?

『文化資本の経営』は1999年に世に出た本だ。著者の福原義春さんは、1997年まで10年間、資生堂…

マッキンゼー発:Deliberate Calm(意図的な冷静さ)が変えるリーダーシップとチーム

「Deliberate Calm」という本がとても良かった。kindleで読み始め、audible で読み進め、結局…

身体、心、考え、言葉 | 「編めば編むほどわたしはわたしになっていった」(三國万里…

三國真理子さんは人気のニットデザイナーだ。編み物の本を出版したり「気仙沼ニッティング」の…

「FLAMIN' HOT」:用務員からグローバルブランドの役員へ | きのう、なに読んだ?

「FLAMIN' HOT 逆境に打ち勝つ「弱き者」の成功法則」は、小学校6年生以降はロクに学校にも行…

イノベーション論の第一人者が説く、より良い人生を送る方法(篠田真貴子)

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第19回 "How Will You Measure Your Life?" (『イノベーシ…

これからの知性とは、知識や経験を手放し「もう一度考える」こと(篠田真貴子)

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第18回 "Think Again: The Power of Knowing What You Don't…

オーディオブックで楽しむオバマ前大統領の回顧録(篠田真貴子)

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第17回 "A Promised Land" by Barack Obama  Crown, 2020年11月出版 オバマ前大統領の回顧録 “A Promised Land” を読んでいます。というより、 ほとんどをオーディオブックで聞いています。電子書籍を楽しみに予約して、発売後すぐに読み始めました。ほどなく、英語のニュースメディアや本に詳しい知人などを通じてオーディオブックがいいと知り、聴き始めたらこちらが中心になってしまって、毎日少し

「心理的安全性」の本質を第一人者に学ぶ(篠田真貴子)

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第16回 "The Fearless Organization: Creating Psychologica…

“マイノリティの代弁者”カマラ・ハリスはいかにして副大統領候補となったか(篠田真…

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第15回 "The Truths We Hold: An American Journey" by Kam…

プロフェッショナルとは?のケーススタディー(「取材・執筆・推敲」) | きのう、な…

古賀史健さんの「取材・執筆・推敲」を読んだ。これね、すごい本ですよ。(このnote は facebo…

アダム・スミスが説く人間の普遍性(篠田真貴子)

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第14回 "The Theory of Moral Sentiments" by Adam Smith …

人生100年時代の社会に対する創意工夫 ("The New Long Life" 『LIFE SHIFT 2』リンダ…

リンダ・グラットン&アンドリュー・スコットの新著「The New Long Life」を読みました。2016…

こんまりメソッドで「楽しく働く」片づけの魔法(篠田真貴子)

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第13回 "Joy at Work: Organizing Your Professional Life" …

この状況は私たちに何を問うているのか(「夜と霧」) | きのう、なに読んだ?

緊急事態宣言が出るのか出ないのかヤキモキしていた2020年3月末から4月上旬にかけて、「夜と霧」を読んだ。 ちゃんと読むのは初めてだ。これまで、本書の内容についてきく機会は数多くあったが、何となく手にとらずにいた。新型コロナウイルスの影響で外出を自粛するようになり、初めて自分ごととして読もうという心構えができたのだろう。 本書の前半では、収容所の過酷な様子、収容された人々が身体的・精神的に追い込まれていく様子が、冷静に描写されている。私はワシントンDCで大学院に通っていた