見出し画像

エメラルドタブレットの示す光とは

古代エジプトの賢人、ヘルメス・トリスメギストスがエメラルドタブレットと呼ばれる石に残したとされる言葉は、魂の進化のプロセスとそれによりもたらされる力や錬金術について示されている。

次のことは真実であり、偽りは含まれていない。すなわち、下にあるすべてのものは、上にあるものに似ており、上にあるすべてのものは、下にあるものに似ている。それは、ひとつの偉大な仕事をなし遂げるためである。すべてのものは、〈唯一であるある物〉から生じるが、それは、〈唯一であるある物〉を〈自身の精神〉の中に作った〈唯一なる者〉の意志と言葉による。それと同様に、あらゆる物が存在するのは、この〈統一性〉のおかげであるが、このことは〈自然界〉の秩序による。そして、その〈精神〉に自身を適合させることによって、あらゆる物は進歩することができる。

その〈父〉は太陽である。その〈母〉は月である。〈風〉はそれを子宮の中に入れて運び、〈土〉がそれを育む。この〈物〉は、この世界の完璧な物すべての〈父〉である。それが再び〈土〉に変わるとき、その力は最も完璧である。〈土〉から〈火〉を分離し、粗雑なものから微細なものを分離しなさい。しかしこのことは、注意深く、優れた判断と優れた技巧をもって行ないなさい。

それは、大地から天上へと上昇し、ふたたび下降し、大地に新たに生まれる。そのようになされるのは、〈上〉と〈下〉の力によってである。それゆえに、全世界の栄光はあなたのものになり、あらゆる暗黒はあなたから逃げ去るであろう。

これは、あらゆる能力の中でも最も強力な能力である。あらゆる力の中の力である。というのもそれは、形のないあらゆる物に打ち勝ち、形のあるあらゆる物を突き通すことができるからである。このようにして、世界は創造され、珍しいさまざまな組み合わせと、多くの種類の驚異がもたらされた。

それゆえに、私は「ヘルメス・トリスメギストス」と呼ばれる。世界中の3種の英知に習熟した者である。「太陽の作業」とも呼ばれる錬金術という最高の技術に関して、私が述べなければならないことは以上で全てである。

https://www.amorc.jp/201507031618_759/

万物は形ないものがまずありき、そして形あるものへとつながる。

上と下、天と地、ミクロとマクロ、その間にあるわたしたちという存在は、器であり橋渡しの役割を担う。

エメラルドタブレットには真理の中心軸が書いてある。


そして、
ヘルメス・トリスメギストスはヘルメス書の最後に光を目指せと説く。

魂の進む道の先に光がある。
その光が何か、あなたにわかるだろうか。
その意味がわかるとき、錬金術の意味も、力の本当の意味もわかるのだと

ヘルメス文書を読んだときに感じたことは、ヘルメス・トリスメギストスの問いかけだった。

魂の進化の先にある光とは何か。

幾度となく考えてきたこの問いに答えが出たのはもう2年くらい前。

光とはすべての色の足し算により生まれるもの。
赤、青、緑を混ぜると生まれるもの。
この3色は光の三原色。光の三原色からは白が生まれる。

つまり、ヘルメスの示す光とは白のことだ。

白を生み出せるようになったとき、わたしたちは本当の創造の力を手に入れる。

しかしながら、わたしたちは今、白を生み出すことができない。だから無意識に白(光)に惹かれる。

白を生み出すためには赤、青、緑が揃わないといけないけれど、これまでのわたしたちは青と赤しか備えていなかった。

緑が足りない。

緑は赤をコントロールすることができるようになって、はじめて手にすることができる色。

赤は火、霊能力や女性性、クンダリーニとつながる強い力。
この強い火の力を理性でコントロールすることができるようになって初めて緑の力を自分の中で生み出すことができるようになる。

緑は赤と青のバランスの上に成り立つ理性の力。

緑の重要性を説くために、だからあえてエメラルドに刻まれたんだろうヘルメスの言葉。

光を目指せと、そこにわたしたちの向かう先があると。
そのためには緑を手に入れるんだぞと。

わたしたちは今、緑を手にすることろまでやってきた。
白を自ら生み出せる力を手に入れた。

借り物の白ではなく、本物の白を使うことができるのだ。

そして、エメラルドタブレットが言葉にしなかった光の先へ。

緑が生まれ、赤、青、緑の光の三原色が揃うと、黄、紫、水色が作れるようになる。
この3色は色の三原色。混ぜると黒が生まれる。

黒は闇だ。

ヘルメスは光の生まれる先に闇も生まれることを記していない。あえて記さなかったのかもしれない。
もしくは翻訳した者の意図で消されたか。

黒は美しい。
暗闇があるからこそ星はその光を輝かせる。

けれど、闇の尊さを後世の宗教的教えは忌避する。
なぜなら、光と闇が相対するものであることが、集約的な力の構造を維持するには必要だからだ。

でももう、そんな争いの世界も終わり。

星の流れは陰陽統合の時代のはじまりを示す。

これから世界は光と闇が赤と青のようにバランスを取り、混じり合い、新たな色を生み出していく。

白と黒が混じり、まず灰色が生まれる。
そして、すべての色が混じり合い肌色の誕生へ。

肌色の誕生は、新たな人類の誕生でもある。

人の進化へ。
ヘルメス・トリスメギストスの示した古代の叡智の先へ。

わたしたちは歩を進める。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?