インタビュー(小野晃歳先生・麻耶先生)

2018年9月29日に発表しました、おの あきとし先生、おの まや先生のインタビュー記事です。

過去にアップしたインタビュー漫画の、言葉だけ抜粋したものです。

なお、読み上げソフトに対応しやすいように、お名前をひらがな表記にしたり、一部の言葉を変更しております。

(ここから)

私「まず、自己紹介と、簡単にアピールポイントを教えてください」

あきとし先生「僕は愛媛県出身で、麻耶先生は東京出身です。
僕は電通大のダンス部に入ったのがきっかけで社交ダンスを始めました。麻耶先生は社会人になってから社交ダンスを始めて、子供服の店員でしたが僕がお誘いしてプロの道に進みました。
JDC東部総局所属です。
小柄ですが、エネルギッシュなダンスで見る人をワクワクさせていきたいですね。」

私「あきとし先生がダンス部に入った経緯や、
在籍時の思い出やエピソードなど、お聞かせください」

あきとし先生「元々はジャズ研に入ろうと思っていました。中学からずっとギターやベース弾いていて、次はサックス吹きたかったので。新歓の演奏会に行ってたのですが、出たところを競技ダンス部のお姉さま方に捕獲され…いや、連れていかれて、半ば強引に新歓コンパに参加しました。そこで、今学連日本一の部活であることや、初心者からでも日本一になれること、他大学の女の子とも仲良くなれることなど、まぁ下心丸出しの謳い文句で豪快な勧誘を受けました。」

私「あきとし先生は音楽をなさっていたんですね。かっこいいです。大学の競技ダンス部時代の、思い出に残ってる試合や記憶に残ってるエピソードを教えてください。」

あきとし先生「思い出は語りきれないほどありますが、目立ったエピソードとさては、3年生のとき冬の全日本のサンバで優勝したこと
4年生の途中でパートナーの突然の退部によって残りの試合に出られなくなったことでしょうかね。
ちなみにテレビで活躍中のなごしあきこさんとロペスは同期です。ロペスには結婚式の余興もやってもらいました。」

私「4年生で突然ペアを解消ですか!!ビックリしました。
お相手のこともありますし、そこの事情を突っ込んで聞くのは控えますが、
突然、4年生なのに試合に出られなくなったあきとし先生のそのときの心境をうかがってもよろしいですか??」

あきとし先生「エントリーぎりぎりまでなんとかならないか手は尽くしましたが、結局退部という結果になってしまいました。あれ、俺もう試合出れないの?もう学連人生終わり?あんなに頑張ったのに、これが最後のダンスだって思って踊ることも出来ないの?って感じでしたね。
思い出しても胸が締め付けられます。
1ヶ月ほど、なかば引きこもりみたいになってました。心配した同期が家まで何度か来てくれましたね。
それから試合見るのも嫌になって行かなくなりました。でも、同期の最後の引退試合である全日本戦の前日に、オービーの先輩が何人も集まってくれて、僕を飲みに連れ出しました。皆の応援に一緒に行こうって、絶対後悔するから見に行こうって、朝まで付き合ってくれて。そして一緒に応援に行きました。」

私「その経験を経ての、今のあきとし先生なんですね。感慨深いです。」

あきとし先生「まぁ、引きこもってたのは1か月ぐらいで、同期の誘いも合って部活にはちょくちょく顔出せるようになりましたよ。その頃から、このままダンスを終わってしまっていいんだろうかって気持ちが芽生えてました。」

私「あきとし先生の、プロ入りの経緯を教えてください」

あきとし先生「大学院の試験受かっていて、大学院行くつもりだったんですけどね。このまま普通に大学院行って、就職していいのか俺?って自問自答の日々でしたね。結局は決断してから後悔のないように生きるって決心して、大学
院を蹴ってプロになることに決めました。」

私「では今度は、まや先生に質問です。麻耶先生は社会人になってから社交ダンスを始めたと冒頭でおうかがいしましたが、もともとは何か別のダンスをやっていましたか?」

まや先生「はい、この社交ダンスとは違う、ラテンダンスを習っていました。
趣味として大学2年生頃から始めたもので、主に、メレンゲやバチャータです。先生は、ルイス佐々木といいます。
同じラテンとは言え、踊る種目は違うし、ペアダンスはほとんどやっていなかったので、今の社交ダンスに直接 繋がる役立つものはほとんど無しでした。社交ダンスを始めたときは本当にゼロからのスタートという感じでした。
ただ、やり方など技術はもちろん、ノリノリなラテン音楽やラテンダンスを踊る楽しさをたくさん教えていただき、感謝しています。
今となっても、ラテンダンスの師匠第0号はルイス先生だと思っています。」

私「まや先生、社会人になってから社交ダンスを始めたきっかけや心境を教えてください」

まや先生「社交ダンスを始めたきっかけは、母です。もともとダンスとは縁がないような母ですが、社交ダンスにはまり、楽しそうにレッスンに通っていました。
そんな母を見て、楽しい趣味が見つかって良かったねぇと思いつつ、んー私はやらないかなぁ…と思っていました。最初は。
その後、いよいよ母の先生との初デモンストレーション披露の際、その姿を見にパーティーに行きました。

初めて見た社交ダンスパーティーは、きらびやかな内装や衣装、人々、すごくゴージャスで素敵でした。ワクワクしました。
プロショーの最後の方の演目で、素敵なルンバに感動したり。
ただ意外だったのは、私の勝手なイメージではありますが、思っていた社交ダンスよりも、ノリノリで楽しい演目もあるということでした。
あとは、けっこう若い人が踊っているんだなということでした。
その時に初めて、大学の部活で社交ダンスをやってる人がたくさんいることを知りました。
まだ全然詳しくは分からないながら、なんとなく、楽しそうだなという印象を持ったことを覚えています。」

私「あきとし先生に質問です。まや先生と組んだ流れを教えてください。」

あきとし先生「出会って間もない頃、知人にラテンバーに連れていってもらいました。まや先生もたまたま来てて踊っていました。すごく楽しそうに踊っていて、こんなに楽しい!って伝わるのすげぇな!って思いました。その頃から、組んでみたいかもって思ってましたね。それから、まや先生は僕のレッスンを受けるようになって、アマデモも踊りました。いま見るとめっちゃ下手くそで笑えますが。そのタイミングで僕は組んでいたパートナーと解消していました。そして次組むならずっと一緒に続けられる人…と考えていて、まだまだ素人だったまや先生をパートナーにしようと決めました。それからはとにかく口説く日々。危うくストーカーみたいになりそうでしたが、最終的には、結婚を前提にお付き合い下さい!、という古典的な告白で、パートナーになるOKをもらいました。」

私「まや先生に質問です。あきとし先生に、プロになることを誘われた時の心境や、決意した心境を教えてください。」

まや先生「冗談でしょと思いました。本当に何もできない私に、まさか!って。
話の流れで急にそんな話題になり、最初は、彼も気をつかってなのか、軽い感じで言っていて、私も冗談ぽく返していました。
でも、何度か言われるうちに、あれ、これ本気なのかなって思い始めて(笑)。
あきとし先生は、もちろん今すぐじゃなくて、考えてみてとのことでした。
お誘いしてもらえることは嬉しいけれど、何もできないのに急にプロとして踊るなんて大変すぎるでしょ!!と思いました。
迷惑かかるし、彼は別世界の人だし、など複雑な心境でした。悩みましたね~。
その後、連日のように口説かれ、口説かれ、口説かれ…(笑)。
彼はすっかり覚悟を決めていたようでした。
最終的にその思いと行動力に、負けました(笑)。

というか、私のなかでも8割くらい気持ちは固まってたように思います。
でも、あと2割は本当にいいのか…という迷い。
それの背中を押してくれたのが、母であり、あきとし先生の態度でした。
母も当然迷いもあったでしょうが、応援してくれることはとても心強かったです。
それから、あきとし先生の決意と覚悟。
当時から頼りになる人だなと印象があったので、この人についていこう!と思えましたね。

決して楽ではない道だろうけれど、ここで彼と頑張ってみよう!せっかくのチャンス、逃げるより挑もう!という心境でした。
…もちろん、実際はそんな甘くない世界ですけどね。もともと好奇心旺盛で、気になることはすぐやってみる方の私ですが、さすがにこれは人生をかけての一大決心でしたね(笑)。
というと大げさかもしれないですが(笑)。
でも本当にそれです。

まさに、人生の分岐点!人生はドラマティックな出来事で溢れてる、それが私の人生!
なんて、なんだかいい脚本が書けそうです(笑)。」

私「胸に響くお話、ありがとうございます。胸がキュンキュンします。
では、あきとし先生に質問です。Twitterでさまざまな挑戦をしたり、幅広い学びをされているあきとし先生の、社交ダンス界のアップデートへの思いを教えてください。」

あきとし先生「現状維持では後退するばかりであるというウォルトディズニーの言葉にあるように、ここまで作り上げてきた社交ダンス界は素晴らしいものですが、一方で時代に合わなくなってきている部分も出てきていると思います。ダンスに完成がないように、競技会もパーティーもイベントもまだまだ未完成で、これからもっともっと面白くなると思っています。勿論僕はまだ現役選手ですから、自分達のダンスの追求が1番です。でも仕事と練習以外の時間に何をするのかということも大事だと思います。性格的に、なんでこうなってるの?こうした方がよくない?ってことが気になっちゃうのもありますけどね。
折角入ったこの世界ですから、これからもより良いものにアップデートして行きたいですね。」

私「最後に、お一人ずつ、メッセージをお願いします」

あきとし先生「最後までお読み頂いてありがとうございました。今まであまり語ってなかった小野組のストーリー。インタビュー受けながらこんなこともあったなぁと懐かしい気持ちになりました。企画してくれたみどふくさんありがとうございます。皆さんもこれからの小野組を応援宜しくお願いします。」

まや先生「あれこれ思い出しながら答えたら、すごく長くなってしまいました…超大作。
みどふくさんのかわいいイラストともに紹介してもらえたこと、この素敵な機会をいただけたことに感謝します。
これからも応援よろしくお願いします。」

以上です。ありがとうございました。

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