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サル(僕)でもわかる実存主義

実存主義という言葉を聞いたことがあるだろうか?
なんだか難しそうな文字面だなと思って、避けてきたのですが、
先日偶然図書館でサルトルの書いた「実存主義とは何か?」を手に取る機会があり、読んでみました。確かに難しかった。でもなんとか苦労して読んだところ、とんでもなく勇気づけられたので、なるべくわかりやすく、このブログで紹介したいと思います。


実存主義とは?


実存主義とは簡単にまとめると「普遍的・必然的な本質存在に相対する、個別的・偶然的な現実存在の優越を主張、もしくは優越となっている現実の世界を肯定してそれとのかかわりについて考察する思想」です。

・・・・・・・・・・


は?



**ごめんなさい、実存主義とは、わかりやすくいうと「人間は本質のまえに存在する」ということです。

世の中のもの、たとえばコップは「液体を飲むために」存在します。
「そのものがある理由や目的」みたいなものを「本質」と捉えていただければと分かりやすいかもしれません。その「本質(そのものがある理由や目的)」がなく人間って存在するよねってことが実存主義の基本的な考え方です。




僕達は「目的」を持たずに生まれる。

僕たちは「君は毎日芝を刈るために生まれてきたんだよ」みたいな役割を持たずにこの世に生まれてきます。目的をもって生まれてはいないということです。これはとても悲劇的にとらえられる考え方でもあるのですが、サルトルはこれをとてもポジティブに語ってくれています。
サルトルは「目的なく生まれてきたけど、その人生に意味をもたせることはできるんだよ」と言っています。




希望をもつんだ。


どう生きるか、何を目的に生きるのかの選択権はあなた自身にあるんだよということです。その選択、「おれはこれをやっていくんだ!」という前向きな考えをサルトルは「投企(とうき)」と呼んでいます。投企して生きていくんだと言っています。これは「人生に希望を持て!」というふうにも捉えられます。「生きていくには、希望を持たなくてはならないんだ!」というサルトルのメッセージのように僕は感じられて、感動してしまいました。




読んでみて考えたこと。

人生の目的が生まれる前に決まっていたら、悲劇なのかなとも思いました。だって、その目的が達成出来なかったり、すこしでもその目的から離れた日々を送っていたら、「生きている価値がない」と感じてしまいそうですもの。

自分で投企して(おれはこうなるんだ!俺の人生はこうあるべきなんだ!と希望をもって)それに向かって生きることで、人生を意味あるものにできるんだ」というメッセージをサルトルは伝えたかったんじゃないかと僕は考えています。

もしみなさん興味があったら、サルトルの関連書籍読んでみてください。他にもいろいろとサルトルの実存主義にはあるのですが、長くなるので、導入だけで今回は終わりにします。

解説本も出ていました。以下にアマゾンのリンク貼っておきます。

90分でわかるサルトル (90分でわかるシリーズ)

図解雑学 サルトル (図解雑学シリーズ)


いやぁ、哲学とかって難しそうで避けてきたのですが、意外といいかもしれません。日常を元気にしてくれる栄養剤みたいな言葉が、哲学にはたくさんありそうです。


最後にサルトルの顔写真を貼っておきますね。




タソガレトル。


<終わり>

イラスト・文 kazuho

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