うれしいな、と思った瞬間。
「３０代になってからの方が人生が楽しい」と気がついた時。
１０代、２０代のときに散々「女は年を取るほど人生下り坂」とさんざん聞かされたせいで、３０代以降の想像は無意識に避けていた。

３０さいって、そうとうおとななんだろうな、
大変じゃないかな
想像したくないな

と１０代２０代のとき３０代になった自分の未来を不安に思ってたら、３０代が（道半ばだけど）今の所、一番面白い。１０代が一番大変だった。
２０代はその中間。

３０代は面白いってこと、もっと早くに知ってたら来るべき未来に
ビクビクせず、１０代や２０代を楽しめたんじゃないかなと思う。

１０代のときはいいこともいやな事も、正しい事も悪い事も答えがない問題もひっくるめて、ただひたすら目の前のモノをのみこむしかなかった。
知恵も経験もないから、何を吸収して何を吸収しないかの選択が出来なかった。ひたすら受信のとき。

２０代は知恵は以前よりついたけど、やっぱり経験が足りなくて答えを保留にしてきた事がたくさんあった。フィルター機能がついた受信箱。

３０代は１０代２０代のときの答え合わせができる。
「一時保留」にしていたものを、いるもの、いらないものに分別し始める時。

３０代の私は、１０代や２０代の私の想像が及ばなかった場所で生きている。
それが面白い。

１０代２０代の私！こっちのほうが楽しいよ。

３０代になって嬉しいのは、自分で過去の経験と今の知識がむすびついたことで、答えが導きだせるようになったこと。

子供のときって、なんでもかんでも「なんでなんで？」と聞くことがありましたよね。あれ、私自分が子供でモノを知らないからだと思ってたけど、大人になってからも未だに疑問がつきない。むしろ日々増えていく。

子供のときは「答えをはぐらかされた」とおもってた親の答えも、今なら「むこうもわからなかったんだ」と分かる。

発達障害とか、子供にはわからないし親も知識がなかったからわからなかった。今では「これは愛着障害」とか「かんもく」とかだったんだ！と自分自身についての知識が増えるようになる。（今の１０代はもっと簡単に情報にたどりついてるだろうけど、私世代の子供の頃はネットがなくて無理だった）

そういう事がわかるようになったことが、うれしい。

なんでこの世界はこんななのか、
なんでこんなにいろんなものが変なのか、
なんでこんなに説明がないものがまかり通っているのか、
もっと疑問に思うようになってきた。
それで、その答えを前よりもっと知りたいと思うようになってきた。

世界の全貌が前よりも少しだけ見えてきた。

まだまだ疑問は尽きないし、一時保留のものもたくさんあるけど、
そのナゾの答えは４０代、５０代と年を重ねるごとに分かるようになる
といい。

年を取っても若いときより楽しくくらせる
という事が分かって今はとてもうれしい。