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「世界一ラクにスラスラ書ける文章講座」(山口拓朗著)の読書感想(評価:★★★)

●きっかけ

文章を書くことがとても苦手。
小学校の時、「さぁ、書いてみろ!」と言わんばかりの原稿用紙のマス目たちに恐れていた。

大人になり、思ったこと、やったこと、感想文・論文など文章を書く機会がとても多くなり頭を悩ませていたところに、本書が目に飛び込んできた!

●本書で得たもの

文章を書くことが苦手だった私は、いつも何をどのように書いていけばよいのか分からなかった。
そのため、文章の構成が全くできていなかった。
本書ではその構成パターン(テンプレート)に沿って書き進めることでスラスラと分かりやすい文章を書けることがわかった。

テンプレートはたった3つ
1.列挙型
2.結論優先型
3.ストーリー型

1.列挙型
列挙型は、複数の情報を整理して伝えたいときに使用するテンプレート。

A:全体像
例 炭酸水には3つのメリットがある

B:列挙ポイント1
例 ひとつめが口に含んだときの爽快感

C:列挙ポイント2
例 ふたつめが食べ過ぎ防止効果

D:列挙ポイント3
例 疲労回復効果

E:まとめ
例 炭酸水には心身の健康効果がある

ポイント
・列挙ポイントは重要度が高い順
・まとめは、列挙ポイントの共通項と傾向をみて「抽象化」する

2.結果優先型
結果優先型は、読む人に納得してもらいたいときに使用するテンプレート。

A:結論
例 私は毎日30分散歩をしています

B:理由・根拠
例 なぜなら、ほどよく汗をかくことで心身がリフレッシュするから

C:具体例・詳細
例 1年前に散歩を始めてからは、ストレスが減り風邪をひきにくくなった

D:まとめ
例 これからも散歩を続けていきたいと思います

ポイント
・結論は最重要メッセージ。つまり、自分が伝えようとしているメッセージが読む人にとって「読みたい!」と思えるものか?を考える
・理由、根拠は客観的な事実。誰もが納得できるデータにする
・具体例、詳細は心を納得させる。相手に追体験してもらう


3.ストーリー型
ストーリー型は、読む人の共感を誘いたいとき使用するテンプレート。

A:マイナス
例 以前の私は整理整頓が大の苦手でした。

B:転機
例 そんな私の価値観を変えてくれたのが、「人生がときめく片付けの魔法」という一冊でした

C:進化・成長
例 この本の教えに従って自分がときめくものだけは残していくと、身の回りが見違えるほどきれいになった。

D:明るい未来
例 これからも自分のときめきに従いながら整理整頓をしていきたいと思う

ポイント
・ストーリー型は、ドラマ性が弱いと人の感情は大きく揺れない。点ではなく、過去→現在→未来をつなぐ線にする
・マイナスを語ることによって、共感を得る
・マイナスと明るい未来の落差を意識する
・読書感想文を書くときは、多くの人が本の内容のところに終始してしまう。なので、この本を通して自分自身がどう変化したのか、その経験談を軸に書く。右肩上がりの体験を書くことで、読む人の感情移入や共感が生まれる。

ここまで、3つのテンプレートについて紹介した。
いずれも、使いやすく分かりやすいものである。

ただ、文章を書く際に意気込んでしまい、文字量だけが多く、何を伝えたいのかが分からないという経験がある。

そうならないために、
本書では各パートで1行ライティングを書くことを薦めている。

一行ライティングとは

すべての文章は、一行ライティングから始める。一行で伝わらないものは10行でも100行でも伝わらない。そのパートの「柱」を決める作業。
一行でうまく表現できないときは、自分の頭にある情報が、「未整理状態であること」を認識する。

【情報整理の方法】
・手持ちの情報を「いる情報」と「いらない情報」に分ける
・「いる情報」に優先順位をつける
・優先順位の高い情報を使って一行ライティングを書く

一行ライティングから文章をふくらませていくことは、「柱」を具体的にしていく作業。

●まとめ

本書では、文章を書くときに活用できる3つのテンプレートが紹介された。
これで何を書けばよいのかが明確になり、分かりやすく、伝わる文章が書けるという自信につながげることができた。
他にも文章力強化本を読んだが、抽象的であまり実用性がなかった。これからは、テンプレートを活用してどんどんアウトプットをしていき「あなたの文章はとても分かりやすい!」と言ってもらえるよう成長していきたい。


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