「分断を生むエジソン」(北野唯我著)の読書感想(評価:★★☆)

◆購入のきっかけ


同著者の「転職の思考法」が面白かったため、興味があり購入。

◆本を読んだ気づき

・世の中は4つの国で動いている。
西の国(革新)、中部(ルール執行)、東の国(実利)、南部(実生活)。それぞれの比率は1:2:10:100

⇒これは会社においても同じことが言えると思った。
私は西の国=マーケティング部、中部=人事部・統括部、東の国=経営戦略部、南部=営業部というように変換をした。
確かに会社では圧倒的に営業が多く存在し、取りまとめをする部署は少ない。
今、私は中部にいるように感じた。

・中部の特徴
中部は中立的な立場。法律を作る側でありルールを執行する存在。
東と西の狭間で全体をとりもとうとする。
中部の人々は社会的な価値のあるもの、または中央集約的なものを好む。
公務員やソーシャルセクターで働く人に多いかもしれない。
中部の人は常にバランスを観ようとする。新しいものと古いもの、そして社会的な保障。
全てを見ながら全体最適を考える立場。

⇒私は一方的な見方でメリットを出すことが好きではない。
なぜならば、それが全体としてのメリットにつながっていなければ意味がないと思うからだ。
そのため、確認することが多くあるし不明な点があれば何度も聞いてしまう。
それぞれの立場において、小さな労力で大きな成果を出せるのであれば自分の役割を果たせたと考える。
まさに、中部の人の特徴であることを認識することができた。

・4つの国はどこにでも共存している
この4つは、ひとつの有機体が安定して生き続けるために必要な役割。
人間を理解するというのは、「影響力の作用」を理解することなのである。
自分の世界が絶対ではない。どちらかが上とか下ではなく、役割の違いでしかない。
一方で、ほかの機能を理解するためには、それ相応の難しさがある。

⇒会社はどうしてもセクショナリズムになってしまいがち。
その壁を壊す手段として、フリーアドレスなどで積極的なコミュニケーションを図ろうとするが、お互いの役割の違いを認識し、お互いを理解し合う気持ちがない限り、本当の意味でのコミュニケーション醸成は難しいことが分かった。

・「影響力の時代」
個人が影響を持つことが許され始めている。

⇒まさに、ユーチューバーやブロガーなど個人の影響力が強くなり、お金を稼ぐことが会社勤めに限らない時代になっている。

・商品やサービスには2種類ある
1.ペイン型:本質的には面倒くさく、コストであり苦痛であるものを取り除く
ペイン型のサービス:他の選択肢がないものが強い

2.ゲイン型:それ自体が楽しく、面白いものゲイン型のサービス:自分の価値を拡げてくれるものが強い

つまり、自分が少し大きくなった感覚=そこに所属すること

具体的には熱狂するサッカースタジアムにいったとき。趣味の話になったとき。

時代はペインからゲインへシフトしている。支配力から影響力の時代に近づいている。

⇒病気にかかったときには、苦痛を和らげるために病院に行く。これはペイン型のサービス。お祝いやご褒美といったものはゲイン型のサービスであることが分かる。何かビジネスを始めようと思った時には、この2つを意識するとシンプルで分かりやすい。

◆まとめ

物語調なので、とても読みやすい。
また、世の中を4つの国で表現したり、キャラクターで比喩しており面白い。
しかし、気になるポイントがあり掘り下げて知りたくとも次の展開に移ってしまうため、少し消化不良なところがある。


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