見出し画像

計画を立てて実現する達成感

金沢市のとなりの野々市市で、毎年椿まつり(全国椿サミットの一環)が行われ、読書会主催で文学講演会もその中のイベントとして毎年参加している。このブログで講師依頼から講演内容を巡っての打ち合わせや進行プラン等の準備を書いているが、今回は一連の経験を振り返ってみて、つかんだ教訓について書いてみたい。結果は予想以上で講師も読書会仲間からも高評価を得た。よく準備した結果だった。講師選びから講演会実施まで約4ヶ月かかっている。私が思うのは、計画してその通り実現された時の達成感は並々ならぬものだということだ。

これまで自分がすることを計画したことはあるが、他人を巻き込み公的な場で公的なイベントを計画したことはなかった。1万円と僅かな金額ではあるが、野々市市から補助金までもらっている。人が集まらずもの寂しい講演会となる可能性も十分予想された。内輪の読書会メンバーには話が伝わっても、当日参加する不特定の聴衆者には退屈な話かもしれなかった。私は司会進行で会場の雰囲気がこんなにも直に伝わるものだとは、経験がないものだから全く予想していなかった。話が受けるとか笑いが洩れるとか生の反応がこんなにも自分をウキウキさせるものだとは思えなかった。この経験は初体験だった。おそらく癖になると思う。この成功体験をもとにしてまた来年の計画を練りたいという意欲が湧いてくる。



松村昌子 さま

前略

先日の講演会が予想以上に好評だったので安堵とともに、やって良かったと思えていい経験をさせていただきました。松村さんには丁寧なお話ぶりでお答えいただいて、それが一番の好印象の要因と思っております。先のお手紙にもありましたように、私の方でも講演会を心配しておりました。「姫ヶ生水」を読んでいない聴衆の方々の反応がどう出るか、こちらのトークに関心なさそうな態度が見られたらどうしようかと案じておりました。幸い熱心に聴いていただいている感触を得られたので、スムーズに進行できました。

「姫ヶ生水」をめぐる人々の生きた歴史は、実感として自分の来歴に触れることになって、私ばかりでなくお集まりいただいた全ての人に受け止められたのではないでしょうか。参加者は48名になりました。野々市市ばかりでなく、金沢市や白山市、能美市からの参加者がありました。ここ数年では最も多く集まりました。私どもの読書会が所属する文化協会にとってもいい実績となったことと思います。

さて「姫ヶ生水」後編、いま執筆中ということですね。戦後の復興のがんばりの時代から高度成長期に至る時代の生き様がどのように書かれているのか、今から楽しみです。私は昭和28年生まれです。今度は私自身の時代を読むことができそうです。自分の人生を振り返る上で、身近な小説は参考にもなって生きた読書体験ができそうです。

お体にはくれぐれも気をつけて、執筆に頑張ってください。出版に至った際にはお知らせください。その日を楽しみにこちらは読書会の運営に頑張って行きたいと思います。

早々

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?