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出世欲はありません!!

先日、初めてオフラインの就活イベントに参加してきました。そのイベントでは、5つの会社の企業説明会とスカウトのためのビジネスゲームが行われました。そして、私は企業説明会のターンで違和感を覚えました。

どの企業も自社の事業の魅力などではなく、いかに社内に成長できる環境があるかということを強調していたのです。しかし、この時勢にわざわざオフラインイベントに参加する人など向上心が高い人がほとんどだと思いますので、「成長できる環境」をアピールするのは有効だといえそうです。

一方で、私がこのアピールポイントの中で最も気になったことというのが「出世しやすい企業です!」「1年で係長になった先輩もいます!」という謳い文句でした。
会場ではもやもやしていただけだったこの言葉ですが、数日経って言語化できそうなので述べてみます。

ここで、このもやもやを説明するためには、私の就活の軸を説明しましょう。私の就活の軸は、「あたりまえの生活を提供できる事業を行っていること」です。この軸は2つの意味合いを持っています。

一つ目は、生活基盤などのなくてはならない事業を行っていることです。他の記事でも書きましたが、私は大学で災害ボランティアを行ってきて、災害時に人のために動ける側の職に就きたいと考えてきました。その発想の元、私はインフラ業界を見てきたのですが、電機などの社会インフラ事業はまさしくこの軸に当てはまります。
もう一つは、多くの人にとってのあたりまえの生活を送れていない人に手を差し伸べられる事業を行っていることです。これは多くの企業を見てきた中で、興味を持った企業の共通点から気づいた軸です。たとえば、最低限度の生活を送れていない貧困者の方や多くの人よりも支えを必要とする障がい者の方などに対して、支援事業を行っている企業に興味が出がちです。

ここまで説明してきた就活の軸に則ると、私が社会人として行いたいことはできるだけ多くの人にあたりまえの生活を提供することです。私が入社する企業では、これを達成するための財・サービスを提供する事業が行われているのでしょうから、私は自分の目的に沿って自社の財・サービスを多くの人へ提供する努力をします。そして、そのおかげで多くの人にあたりまえの生活を送ってもらえることができて、私は嬉しい気持ちになるはずです。
出世というのは、この営みのくりかえしの結果なのだと思います。つまり、出世というのは私の目的でも目的達成のための手段でもなく、ただそのPLANとDOの結果としてもたらされるだけのものに見えるのです。

だから、私にとって「出世しやすい」という謳い文句は目的と結果が逆になったような変なアピールに見えたのでした。

ただ、就活の軸が「成長できる環境があること」である場合は話は別です。これを軸にしている人なら、出世することで得られる責任感や身に付けられていくであろうリーダーシップを求めに行くでしょうから、「出世しやすい」は興味を惹かれるのだと思います。そして、あの会場には向上心の高い人が多いことが予想されたので、主催者もそういう企業を集めたし企業側もそういうところをアピールポイントにしたのかなと思っています。

最後に、私も成長をないがしろにしているわけではないですし、高い役職で得られることの重要性も理解しています。そのうえで、社会貢献性と自己成長を天秤にかけて、社会貢献性の方を企業に求めたいだけなのです。正直、生活していける賃金と有給などの手当てがでるうえで、多くの人を支えられるならずっと平社員でいいと思うときもあります。

もやもやを解消する中で、改めて自分の就活の軸を見つめなおすことができたので良い機会でした。

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