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贈り物専用本屋『Hotaru』をはじめます

「本の贈り物」は、新たな本との出会いを作る。

だから僕は、来年2月、「本の贈り物」をする人が増えるような本屋、『Hotaru』を創ろうと思う。


昔から、自分のためになる知識を身につけることは大好きで、起業をして飲食店やITのスタートアップを経営していた時には、年間100冊以上の本を読み漁っていたと思う。それはビジネス書だったり話題書だったり、その時々で「自分が必要としている情報を得るためもの」だった。

しかし今年に入ってから僕は、半年ほどめっきり本を読まなくなってしまった。

多くのプロジェクトが動き始めて本を読む時間が作れなくなったし、インターネットで調べてしまえば、知りたいことは知れてしまうというのが理由の大半を占める。もしかすると、「知りたいことを知るため」なら、わざわざ本を読む必要がないとも感じていたのかもしれない。

では、なぜ僕は本を読むのだろう。
どんな本を読みたいのだろう。
どうやったら予想外な本との出会いができるのだろう。

僕は本の読み方、本の見つけ方が分からなくなった。


そんなある日、突然、仲の良いイラストレーターの女の子から、何の文脈もなく2冊の本をプレゼントされた。

1冊はヨシタケシンスケさんの『あるかしら書店』という絵本、もう1冊は、谷川俊太郎さんの『絵本』という詩集だった。

絵本と詩集、そのどちらもが、僕だったら絶対に買わないような本。でもせっかく買ってくれたしと思い、パラパラとその本のページをめくってみた。

めちゃくちゃ面白かった。当時の僕にはもの凄く刺さった。

僕は文章での表現が苦手で、しかし文章を使わないと、だれかに届けることはできないのではないかと悩んでいた。そんなときに、絵本や詩集は、「文章以外にも表現があっても良いということ。」「芸術的な言葉の持つ素晴らしさ。」を教えてくれた。

それからというものの、僕は本屋さんに行くたびに、絵本や詩集の棚に目を向けるようになる。

「本の贈り物」は、今まで気がつかなかったけど自分が本当は読むべきだった本に、出会わせてくれたのだ。


僕は思った、『もっと多くの人が気軽に「本の贈り物」をすれば、今抱えている課題を解決してくれたり、頭の中がモヤモヤしていたのが一気に視界が開けるような、“予想外な”本との出会いを体験できる人が増えるのではないか。』と。


だから僕は、つい誰かに「本の贈り物」をしたくなってしまうような本屋さん、贈り物本屋『Hotaru』を作ろうと決めた。

このnoteでは、本屋を作るまでのプロセスを、順次公開していく予定です。次回のnoteでは、「具体的にどんな本屋にするのか」について書きたいと思う。


井上拓美


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