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ポール・ウェラーについて

 自分が最も影響を受けたロック・ミュージシャンは、間違いなくポール・ウェラーだと思う。

 大学生の時に、ジャムのベスト盤を買ったのが最初だった。めちゃくちゃかっこいいと思った。自分にとっては、同時代のどんなバンドよりも、例えばピストルズやクラッシュよりも、ジャムが一番かっこいいと感じた。その理由は、ジャムには他のバンドにはないR&Bの渋さがあり、さらに細身のスーツで固めたクールなファッションも自分の価値観にばっちりハマったからだと思う。

 それ以降、自分は髪を切る時にはジャム初期のポール・ウェラーの写真を美容師に見せ、その通りに切ってもらうようになった。また、フレッドペリーのポロシャツやリーバイスのジーンズ、モッズコートにステンカラーコートなど、着る服はポール・ウェラーのファッションをかなり参考にした。ギターの弾き方やリズムの取り方、ステージアクションも、ポール・ウェラーの影響を受けまくった。ジャムのライブ映像を観た先輩が、「これ、お前の弾き方やん」って指摘するくらい影響を受けた。

 そこから、なぜかスタイル・カウンシルをすっ飛ばしてソロになってからのポール・ウェラーを聴くようになるのだが、これがまた素晴らしい。最初に買ったアルバムは『As Is Now』だったと思うが、これがシンプルでストレートなロックあり、ノリまくれるファンクっぽい曲あり、しっとりしたフォーク調の曲ありと、魅力満載で、ずっと聴いていられるアルバムだった。最近でもコンスタントに新作が出ているし、大ベテランなのに毎回新たな挑戦がなされていて、いつまで経っても目が離せない。

 ちなみに、ソロ作品を聴きまくった後スタイル・カウンシルも聴くのだが、スタカンはスタカンでめっちゃ好きだ。ジャムをなぜ人気絶頂の中で解散したのか、初期のスタカンを聴けばなんとなく分かると思う。ポール・ウェラーは、常に変化と挑戦を求めている人なのであろうことが強く感じられる。

 こんなに大好きなのに、一回もライブを観たことがない。死ぬまでに一度は観たい。

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