見出し画像

北野武『HANA-BI』について

 『ソナチネ』と同じくらい好きなのが、本作だ。人によっては、「あざとい」と評価されてるのを聞いたことがあるのだが、確かに『ソナチネ』とかに比べるとそうかもしれない。けど、その「あざとさ」が「分かりやすさ」に繋がり、北野武を世界的な映画監督として認知されることに一役勝ったのではないかと勝手に思っている。

 ビートたけし扮する西刑事が渋い。観終わった後に、似たようなサングラスを衝動買いしたのは俺だけじゃないはず。大杉漣の虚しい感じもなんかいい。ビートたけしが描く絵って、上手い絵ではないかもしれんけど、「ビートたけしが描いた」って感じがするのが好きだ。昔、ギタリストのレス・ポールか誰かが、「ギタリストは、ラジオで演奏が流れて、母親が我が子の弾いてるギターだと分かれば一人前」みたいなことを言ったらしいが、そんな感じの絵やなと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?