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就活生で1年で100人以上死んでる、未遂も含めて2000人が自殺を試みる現実

就活鬱は、就活生の7人に1人が発生すると言われており、今の就活生は内定までに平均15社ほどは落ちるとされている。相性が悪ければ、運が悪ければ30社以上落ちることも珍しくない。

当たり前だけど、大学4年生ぐらいまでに30社も振られる経験は恋愛でもない。人間関係でもない。

ところで日本の就職活動の志望動機って作る意味があるのか?志望動機をきれいに作成するプロセスって人生に必要なのか?そう思いながらGoogle検索でテンプレートが貼られている文章をもとに自分なりの文章を追体験するつもりで、でもあんまり志望動機と結びつかなくて、少し落ち込む。

そんなこんなで、面接官から画一的な質問をされて覚えた志望動機を「私はテンプレを使っていませんよ」と言わんばかりのトーンと表情を作り上げる。「結婚と就活は同じですよ」は嘘だ。結婚は個人と個人、就職活動は個人と法人というでっかい組織じゃないか。そして結婚は降られたらといったリスクはお互いある。しかし法人からすると個人を落とすことは人事担当者にとっても痛くも痒くもないのだ。これを結婚と就活は同じという人は馬鹿げている。

私自身の話をすると、就職10ヶ月でうつ病を患って退職した。就職活動はご多忙にもれず、作り上げた自己PRを面接官によって使い分け、最終面接で落ちてまるでラスボス前にセーブせずにゲームオーバーになった気分を味わった気分。

お祈りメールでは「心苦しいと思ってないだろ」といったテンプレ文章が夕方ぐらいに届く。人事も忙しいことは分かっているが、1日に何通もくるとメンタルに結構ダメージを喰らう。

先日は、弊社の採用選考をお受け頂き、誠に有難うございました。先日の面接について検討した結果、弊社では○○様の採用は見送らせて頂くこととなりました。

ご足労頂いたにも関わらず、大変申し訳ございません。誠に心苦しいのですが、なにとぞご了承いただければ幸いです。

末筆ではありますが、○○様のより一層のご活躍をお祈り申し上げます。

もちろん日本の就職活動が全て悪いわけではない。大学を出たばかりで右も左も分からない社会人を育てようとする文化は米国を含め外国ではなかなかない。これは日本の新卒チケットと言われる所以だ。(それでも3年で30%の人が辞めるわけではあるが)

内定までに30社から人格を否定された気分


この話をすると「会社は数百万社以上あるから大丈夫」と言ってくれる人がいるが、就活生からすると会社の数なんてどうでもよくて「良い会社」に入りたいのだ。この「良い」は人それぞれでライフワークバランスとか福利厚生とかそのほかもろもろ。

「就職活動で自殺する、鬱になるなんて馬鹿げている」という人もいるが、世間では「新卒チケットは大事だ」と言った風潮があり、特に大学進学まで進んだ人は「ここでしくじると社会のはみ出しものだ」と思わんばかりのプレッシャーを感じている。たった30分ぐらいで4年間の大学生活の過ごし方をさっき会ったばかりの面接官に評価されるとなると、22歳前後の若者は自己否定が強くなることは想像に難くない。

会社説明会での質問では、「ありがとうございます!〇〇の〇〇です!」と貼り付けた笑顔で質問する就活生を見て少し恐怖を感じた。少し前まではスタバのモカフラペチーノが好きだった同僚がメキメキと社会人言葉になっていくのを見て、社会人に乗り遅れた私はこうやって今文章を打っているわけだが、個人事業主でそこそこになんとかやっていけている。当時は人生終わったと思ったが、意外と人生はなんとかなっている。

おそらく私の性格は就職活動向きではなかったかもしれない。就職活動中もうつ病を患ったり、2度としたくない経験だった。お祈りメールがきたときは鼻の奥がツーンとするし、一挙手一投足が面接官に評価されていると感じると身体がうまく動かなくなるのだ。手足が同じタイミングで動いてしまう。

人生はなんとかなると安易に人に伝えることは間違っているかもしれない。人生がなんとかなっていない状況からなんとかなるイメージができないからだ。新卒の就職活動では「茶番に付き合ってやるか」のノリの方が良いかもしれない。人事側も「作ったプロフィール」を知っているのに、面接を続ける理由ってなんだろうか。

また、就活うつになる人は総じて自分の人生に対して責任感が強く真面目な人がほとんど。うつ病になったことは人生100%で生きている証とはいえ、就職活動のたった30分で評価が決まってしまうこの恐ろしさをなんとかしてほしい。例えば、数日間のインターンシップで評価が高い人を採用するとか。人件費?そこまでわからないけど。

なんとかなった

新卒就職から10ヶ月で退職した私でも食っていけるようにギリギリなっている。病気で動けないときもあるが、サラリーマン生活は私にはあまり向いていないのかもしれない。サラリーマンが95%でフリーランスが5%いるので、まだまだサラリーマンで勤めるのが日本社会ではオーソドックス。なので、別の橋に渡ることはすごい恐ろしい。けれども私にはわかる。同じ悩みを持っている人は必ずたくさんいる。仲間は絶対いる。友達もたくさん作らなくていい。うまく話せなくても良い。共感できる内容があればコメントしてくれると嬉しいです。読んでいただきありがとうございました。


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