時かけ

時をかけるおじさん21 / ぐらぐら揺れる地面の上の家

なんだかずいぶん期間が空いてしまいました。
覚えてらっしゃいますでしょうか。ほうこです。

今まではたまに書き溜めてはストックをアップするようにしていましたが、
今回は少し徒然なるままに書いてみます。あまり読まれることを意識せずに。ちょっと吐き出しているような感覚になるかもしれません。
疲れていると私は文章を書きたくなる。これは迷惑な話ですね。近年は、なるべく今の疲労感のレベルだったらこれはオンラインじゃなくてとりあえずオフラインで書いてからオンラインにのせるかを迷うものなんですけど。思いつきでたまに書いてみるのもありじゃないかなんて。

あ、結論から言えば、一応私も、父も母も、家族もおおむね元気です。

思えば、巨大な隕石が我が家に落ちてから、ちょうど1年位が経とうとしている。1年間という期間の中で、人の人生や状況というのはあっという間に変化していく。もう1年?というかまだ1年?大昔のようにも感じるし、つい最近にも感じる。母のガン宣告があってから1年経っていて、母は今でも家で家事をしてくれている。父もまあまだ自分で動いてごはんを食べたりトイレに行ったりしている。(お風呂は△)デイケアやショートステイなど様々な福祉サービスを利用しながらなんとなく各々が生活を続けている。なんだか奇跡のように思える。この奇跡がいつまで続くんだろう。

ここしばらく、いつからなのだろうかはっきりはわからないけれど、私はずーーっと父に冷たい。と思う。テレビを見ていて「これだれだっけ?」「これは◯◯なのかなあ」「すごいなあ」とか繰り返す父を、平たく言えばほぼ無視している。「さあ」「わかんない」「ひみつ」のようなそっけない答えを返す。私はいつからこうなってしまったんだろう。

ふと胸が痛む瞬間もある。だけど、父が「ここは自分の部屋だったかな?」と忘れて私の部屋に入ってくるとき、あるいは夜仕事中に「早く寝ろよ」といってくるとき。そんなときに苛立ちでしか返せない。とにかく放ってほしいと思う。私は大きな反抗期は今までなかったから、こういう感情を抱いたことがなかった。こんな大人になってから出てくるのは厄介なものだ。

弟と両親と私とで暮らす生活は、結局今でも母の家事が中心となり支えられている。私もできることはしたい。と思っているけれど、結局家事の部分を私がやると、私が苛立ってしまうのだ。なんで私が。そして今後それを私がやり続けて言い続ける自分が嫌で。平たく言えば逃げではある。母がいてくれる影に甘え、逃げてはいる。まだ家族の事情で、自分の仕事を諦めていきたくはないのだ。でも雲隠れするような状況でもない。ただいるだけ。父のケアプランや介護上のキーパーソンにはなっている。でも日々の父の世話は母がしている。そういう存在に今なっている。

この状況が正解なのかはよくわからない。
だけれど現実がこうなっている。
自分が変わるべきところは多分たくさんある。
ちょっとした変化なのかもしれない。
ただ余裕がない日々が続いていて、
いつか軋みも出てくるし、
すでにヒビも入っている。

ああ、なんだか不思議というか月並みというのかわからないけれど、
ふと、星野源の歌の歌詞が頭をかすめた。
震災の前に書かれた曲だけれど、震災後には生々しくて、演奏できなくなった歌。

ぐらぐら 揺れる地面の上の家
いつかは崩れ落ちて さあ やり直し
今までの色々は 忘れていいよ

ああ もう
ぼくらの土地は いつだって揺れてる
ぐらぐらの心の上 家を建てよう

なんでもいつかは飽きて さようなら
笑って 生まれ変わった ふりをする
これからの色々は ばかで染めよう

ああ もう
ばかなの土は これからもぬかるむ
くだらない心の上 家を建てよう

繰り返し 建て直し
アスファルトはいらないよ ああ
ばかなうた 歌いながら
一緒に揺れようぜ

「ばかのうた/星野源」

あんなに人気者である星野源の歌詞を引用するのは気がひけるんですけど、今の気持ちとは絶妙にマッチしたのでつい。
この歌は物理的な地面の揺れを表現した歌ではないともちろんみんなはわかっているはずだけれど、まあ歌いにくくなるのはそりゃそうか。
だけど今聞くと、「家族」や「関係性」とか「愛」の歌、だよなあ、とじわじわ感じている。

家族ってぐらぐらなんだ。関係性って、ぐらぐらなんだ。
揺るぎないアスファルトでなんかない。

「一緒に揺れようぜ」という言葉は、
どちらかが誘って、それに答える人がいないと成り立たない。
そういうつぶやきのような形の愛なのだ。

家を建てよう、ばかで染めよう、一緒に揺れよう。
そうやって一人じゃなく、
二人以上でやっていこうって気持ちが含まれてるんだ、この歌は。

いまさら始めて気がついた。

本当に日記的に終わってすみません。
いまあまり整理がうまくできません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?