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養生訓 巻第八 灸 鳳凰堂流解釈⑮


原文を現代文に改変

脾胃虚弱にして食滞りやすく、泄瀉しやすき人は、是陽氣不足なり。

殊に灸治に宜し。火氣を以て土氣を補えば、脾胃の陽氣發生し、よくめぐりてさかんになり、食滞らず、食すすみ、元氣ます。

毎年二八月に天樞、水分、脾兪、腰眼、三里を灸すべし。

京門、章門もかわるがわる灸すべし。

脾の兪、胃の兪もかわるがわる灸すべし。

天樞は尤もしるしあり。脾胃虚し、食滞りやすき人は、毎年二八月灸すべし。

臍中より兩旁各二寸、又一寸五分もよし、かわるがわる灸すべし。

灸炷小にして壮數もすくなかるべし。天樞などに灸するに、氣虚弱の人は一日に一穴、二日に一穴、四日に兩穴灸すべし。一時に多くして熱痛を忍ぶべからず。日數をへて灸してもよし。

鳳凰堂流意訳

脾胃が虚弱で食も滞りやすく、下痢しやい人は陽氣が不足している。

このような場合は特に灸治にが良い。

火氣で土氣を補えば、脾胃の陽氣が發生し、よくめぐり土気が盛んになり、食が滞らずにすすみ、元氣が益す。

毎年二、八月に天樞、水分、脾兪、腰眼、三里を灸すべし。

京門、章門もかわるがわる灸すること。

脾兪、胃兪もかわるがわる灸すること。

天樞は最も効果が出る。

脾胃が虚し、食が滞りやすい人は、毎年二八月灸すると良い。

臍中から両側各約6cm、又約4.5cmでも良いので、かわるがわる灸すろこと。

灸炷が小さければ壮数もすくする。

天樞などに灸する際に、氣虚弱な人は一日に一穴、二日に一穴、四日に二穴灸する事。

一回に多く灸して熱痛を耐えるのは良くない。数日置いて灸してもよい。

鳳凰堂流解釈

民間療法的な思考と方法です。

これはその人の考える力を阻害し、養生の初歩としては押し付けがましく好ましくありません。

鍼灸に関しては、貝原益軒の説はあまり採用できない気がしています。

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