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メンバーが活き活き働ける、自律した組織の作り方とは?1on1を活用したエンジニアリングマネージャーの極意に迫る。

組織開発担当の池田瑛香が、株式会社Housmart(以下、ハウスマート)社員の仕事術に切り込んでいくインタビュー連載『Howsmart jobs! 』

第5回は、「この話取り上げてもらいたいです!」と自ら企画を持ち込んでくださった取締役CTO、高松さんがご登場。第4回でも触れられていた、1週間まるまるプロダクトグループ全員がそれぞれの研究に取り組んだ「ラボウィーク」について語っていただきます!
高松さんならではのマネジメントの極意は必見です!

【高松 智明(たかまつ・ともあき)】
ハウスマートのプロダクトグループを率いる取締役CTO。日本最大級のECモールにて、ビックデータを応用した広告・マーケティング関連のプロダクト開発、システム責任者を経験したのち、ハウスマートに入社。旅行が趣味で、今回のインタビュー直前も夏季休暇でオーストラリアに旅行していたそう。

――よろしくお願いします!今回は「ラボウィーク」のお話をしていただけるということで、お時間いただきました。

でしゃばっちゃってすみません(笑)。
「ラボウィーク」というのは研究の「ラボ」から命名した名称で、実は今回が初めての取り組みではないんです。私が3年半前ハウスマートに入社した当初から、プロダクトマネージャーの宮永と相談の上実施していて、当時は毎週水曜日の午後に行っていたので「すいすいすいようび」という名前でした(笑)

(すいすいすいようび・・・お茶目・・・!)


一週間のうち半日だけという時間配分はGoogleの20%ルール(編集者注・業務時間の内の20%を「普段の業務とは異なる」業務にあてて良いという制度)を参考にしました。でもそれだと時間的になかなか大きい課題に挑戦できないので、試行錯誤の末3ヶ月に1回1週間行うという今のスタイルに落ち着きました。

――そんな歴史があったのですね!なぜこのような制度を導入したのでしょうか?

モチベーションと長期的な生産性の向上が目的です。
リクルートのWill Can Must(編集者注・Will:やりたいこと Can:できること Must:会社から期待されていること の3点が重なることが一番モチベーションを高く保つことができる内容)というフレームワークをご存知でしょうか?この考え方はクリエイティブな仕事でモチベーションを保つ上で非常に優れていると思っており、「Will」「Can」と「Must」のバランスを調整するためにラボウィークを利用しています。ラボウィークでの研究を通してWillとCanが重なれば、その技術を業務で使えるタイミングで「Will」「Can」「Must」が揃った仕事をすることができます。それってすごくいい状態ですよね。
また、長い目で見ると生産性の向上にも寄与すると思っています。今のプロダクト開発の世界においては新しいツールやライブラリ(編集者注・汎用性の高い複数のプログラムを再利用可能な形でひとまとまりにしたもの)、新しい概念が次々生まれています。ラボウィークという形で研究の期間を設け調べたり実際に触ってみることで、それがどんなものなのか、また自分たちの業務で使えるのかどうか、解像度を上げて理解することができます。そういった選択肢を幅広く持っておくことは開発業務においてその人ないしチームができることを増やし、最終的にいいものを作ることにつながると考えています。
ちなみにこれに関しては以前熱いブログを書いたことがあるので興味がある方はぜひ読んでいただきたいです(笑)

――なるほど〜。具体的にはどんな研究がなされているのでしょうか?

みんな自由に興味があることを研究してくれていましたね!今ちょうどカウル(編集者注・中古マンション提案アプリ)をFlutter(編集者注・Googleが開発しているモバイル用のフレームワーク)という新しいフレームワークで書き換えるプロジェクトを進めているので、今回のラボウィークではそれを試している人が多かったですね。デザイナーでありながら、効率アップのためにFlutterを勉強していた人(編集者注・第4回 鈴鹿さん)もいました。過去の実績だとこのラボウィークで研究したことを実際の開発業務に活かした事例もあるのですが、今回は特に業務に直結する内容を研究していた人が多かったなあという印象です。むしろ私が一番業務に直接関係ないことをやっていましたね(笑)

――なんと(笑)どんな内容ですか?

量子コンピュータの勉強です!

――りょうし・・・?

量子コンピュータをご存知ない!!!

(文系人間ですみません(涙))

今存在するコンピュータは古典物理学にのっとって作られているのですが、改善し尽くされていてこれ以上スピードが上がらないと言われているんです。そこで研究されているのが量子力学を用いた量子コンピュータと呼ばれるものです。今回のラボウィークでは理論の部分や、現状でどの程度実用に近づいているのかを調べたり、実際にQ#という量子コンピュータ用の言語でプログラミングもしてみました。さすがに理解するのが難しかったですが勉強自体はとても面白かったです!
普段の業務で私がやっていることとは全然関係がないのですが、「これくらい自由にやっていいんだよ」というメッセージをトップの私が出すことで、メンバーのみんなも興味があることに自由に取り組みやすくなるかと思います。また、2、3歩先取りして最新の技術を学んでおくことは、チームを率いる立場として重要だと思っています。


宮永:プロダクトが大きくなる前にtypescriptを導入した話
馬場:デプロイフロー改善
三宅:Flutter MapViewの実験
山口:Flutter BLoC Patternの実装と検証
櫻田:認証SaaS調査
西岡:東京23区の理想の家探し(賃貸)
高松:Q#で始める量子プログラミング
稲井:Vueコンポーネント実装フロー改善
髙野:ユーザーインタビュー
鈴鹿:Flutter フレームワーク学習

(メンバー名と研究トピック一覧。太字クリックで詳細確認できます!)

――ラボウィーク期間中はプロダクトの開発業務がストップしてしまいますが、事業に影響はないのでしょうか?


短期的に見ればプロダクトの開発は止まってしまいますが、開発には色々な要素があります。

1.ビジネスを前進させる開発
2.サービスの運用
3.生産性を維持、向上させるような改善
4.できることを増やすためのインプット、研究

です。このうち3,4に関しては意識して時間を確保しないとやらなくなってしまうので、割合を決めて一定の時間を使うようにしています。
長期的に高い生産性を保つにはこれらの活動は欠かせないので、そこのバランスを取るのも自分の仕事の1つですね。

――ラボウィークのような取り組みを実践できる組織の条件とは何でしょう?

まずはトップがコミットすることが大前提ではないでしょうか。「やっていいよ!」と発信したところで、実はトップが通常業務をしていたり、他部署に連携をとらないままだったりするとメンバーも思い切り取り組めませんからね(笑)

――そういうチーム作りができているのが素晴らしいですね。メンバーとマネジャーが1対1で話す1on1のメンバー満足度が、プロダクトグループは満点でした!マネジメントの秘訣は何でしょうか?

そう思っていただけるのはありがたいですね。私の場合、メンバーの業務の進捗状況を把握するだけというような、自分が満足するスタンスでのマネジメントをしないようにしています。マネジメントというのは、受ける人の頭の中をメンテナンスして働きやすい状態にすることではないかと思っています。月に2回ある1on1のうち1回はざっくばらんにどんなことに興味を持って働いているか、楽しく働けているかなどヒアリングにじっくり時間を割きます。そもそも入社時にどんなキャリアを描いていきたいか確認しているのですが、スタンスは人によって様々で、明確なビジョンがある人もいればそうでない人もいるので、その人その人に合わせて1on1でのヒアリング内容も都度変えています。

そうしたプロセスを経て、会社にとって必要なこととその人のやりたいことを近づけた適切な課題を目の前に置いて、解決のために必要な環境や、協力してくれるメンバーを用意することが気持ちよく働いてもらうために重要だと思っています。一度業務を振った後は細かく進捗確認するなどのマイクロマネジメントはしていません。個々人が試行錯誤をしながら進めていくことが大事だと思っているので、失敗した時に開発が1年遅れるというレベルの重要な意思決定でなければあれこれ介入しないようにしています。もちろん必要であれば一緒に考えたり意見を伝えたりはしますけどね。メンバー全員が自律して考えて複数の問題を同時に解けるようなチームを目指しています。プロダクトとして進むべき方向だけ明確に示し、あとは思いっきり楽しんで課題に向き合ってもらう、要は支える、引っ張るのバランスが重要ですね。


池田より
インタビュー中何度も「バランス」という言葉が出てきた高松さん。いかにメンバーがのびのび働くことができるか深く考えた末に生まれる絶妙なバランス感覚が、ハウスマートのプロダクト開発を牽引しているのだなと実感しました。


ハウスマートについては こちら (ハウスマートHP)
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Housmart(ハウスマート)

2014年9月に株式会社Housmart設立。「住を自由に」 をミッションに掲げ、テクノロジーとデザイン、不動産の専門知識を融合させ、「住」の 概念をもっと自由なものに進化させることを目指しています。

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