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エンジニアから分析者への転身と出版社立ち上げまで

初めてnoteを投稿するので、まずは自己紹介をさせていただきたい。

エンジニア人生のスタート

自分の社会人人生はシステムエンジニアから始まった。若い頃、お金に困っていた訳ではないが、とにかくお金を稼ぎたかった。そして、年俸制の会社に入って、初めての査定時に納得がいかなかった。年俸と聞くと野球選手のように活躍すれば大幅に上がり、活躍しなければ小幅なものとなるのを想定していた。当時、まだ誰も触ったことがなかった.Net Frameworkである新聞社に納品する開発標準を定め、開発を効率化したにも関わらず、月に1万円しか昇給しなかった。確実に自分がいなければ、プロジェクトは失敗に終わっていただろうと言う自負があった。諸々納得がいかなかったので、副業を始めた。そうしたら、副業が本業の収入を上回ったので起業した。

起業〜廃業〜エンジニア〜データアナリストまでの道のり

起業したての頃は順調だった。1人で始めた会社にも関わらず、月に200万円〜300万円稼ぎ、従業員も雇えた。しかし、時代の流れには逆らえず、リーマンショックの波に襲われ廃業した。再度、サラリーマンでエンジニアとして従事することになった。

けれども、エンジニアであることに疑問を感じながら働いていた。昔は物作りが好きだったが、サービスを運営していく、しいてはお金を稼ぐことに興味があった。周りが新しいミドルウェア、プログラム言語が出て湧いている中、自分だけ全く興味がなく、マーケティングに関するWebサイトを見ていた。このまま、60歳までエンジニアでいるのは辛いと感じたため、30歳ぐらいの頃、データアナリストになった。

データアナリストになっても、エンジニアの経験はプラスに働いた。どうやったらデータが出せるのか、どういうログを埋めたら分析できるのか、データのゴミはどうやって混入するのか、エンジニア目線を持ちながらデータ分析に従事できる貴重な人材になれた。

データアナリスト兼ディレクターへ

データから得た知見をサービスに反映するため、Webディレクターも兼任することになっていった。ここでもエンジニアの経験が活きる。エンジニア経験のないディレクターは外注の見積りを鵜呑みにするしかなかったが、「なぜそんなに工数がかかるのか、こうやれば出来るでしょう!」という会話ができたり、「どのようにすれば工数最小にしてやりたいことが実現できるか」を考えながら仕事出来るのが、元エンジニアの強みとなった。

初めて著者になったきっかけ

ある時、過去の職場の元同期から連絡が入った。「田宮さん、ビッグデータ周りで本を書いてみませんか?」当時の自分は多忙で本を書く暇などなく、やんわりお断りをしたが、「どなたか書きたい!って人いませんか?」と聞いてきたので、同僚に興味あるかを聞いてまわり、紹介することになった。

紹介する当日、ビッグデータの何について書くかブレストして、同僚が「何を書いても良いと言うならSQLに関する本を書きたい」と言い出した。確かに、エンジニアが書くSQLとビッグデータを扱うSQLに用途の違いはある。話は多いに盛り上がり、去り際に「じゃ、あとはお二人で…」と言ったら、元同僚と同僚が口を揃えて「田宮さんもやるんですよ!!」と言った。完全に巻き込まれ事故だ!と思った。

けれども、以前から本を書きたいと思い、何度かチャレンジしては頓挫していた。2人なら出来るのではないか?しかも、今回は編集担当者が付いている!と言う理由から、悩んだが覚悟をきめた。色々修羅場を経験したが、そうやって出版に至ったのが、ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピである

執筆を終えて思ったこと

SQL本を執筆したが、終わった時の感想は「もう二度とやらないだろうな。」である。全てを出し切った。平日、業務をしながら、ランチの時に仲間とも誘いを断り、原稿を書き進める。また、土日は当時好きだったクライミングもやらず、近所のカフェで執筆をする。夕方に帰宅して仮眠を取り、子どもが寝る頃に起きて再度原稿を書き進める。得られる印税はそれらの時間を全て他のバイトに充てた方がお金になる。昔よりもお金への執着がなくなった昨今、本当に二度とやらないだろうと思った。

出版社を立ち上げることになった理由

出版から1年ぐらい経った頃だろうか。仕事で悩んでいる時に、「仕事をゲームのように捉えれば非常に考えやすく、取るべき選択肢が明確になる」という不思議な体験をした。このやり方を1冊の本に束ねれば、きっと誰かの役に立つはず!と感じ、再び「本を書いてみよう」と言う気が起きてきた。

しかしながら、前回、締切直前に連日徹夜(いわゆる修羅場)を経験したので、次は原稿が出来上がってから出版社に持っていこうと決めた。原稿自体は3ヶ月もせずにほぼ書き終えた。いくつかの出版社からもオファーをもらえた。しかしながら、「ページ数は**以下にすること。タイトルは***とする。今の内容からゲームを削除すること。」などなかなか、厳しい条件である。仕事をゲームとして捉える本からゲームを抜いたら何になるのだろうか。しかも、原稿を3割ぐらい削らないとならない。そこまでして出版したい訳ではない。今回のテーマはあくまでも「自分と同じような境遇にいる人に対して、何らかの助けになる本を世に広めること」であるため、そのようなオファーは許容できなかった。

と言うことで、それならば自費出版ではなく、自分でちゃんと出版社を立ち上げようと思った。そうすれば、ページ数もタイトルもカバーデザインも何から何まで自分で決めれると思った。大変ではあったが、とても刺激的で楽しく、今まで学んだマーケティングの知識を本のタイトルパッケージ内容、全てを詰め込んだ一冊ができた。もちろん、今後の広報活動も今までのマーケティングの経験を活かし、進めていく予定だ。

そうして生まれたのが、
『仕事の説明書〜あなたは今どんなゲームをしているのか』である

出版社としてもブログを立ち上げた。
『土日出版のブログ』

今回noteを書く目的

社会人になって、今までの流れをざっくり説明してきた。土日出版のブログでは、出版社という立場で業界のこと、自社のことについて触れていこうと思う。一方でこのnoteでは、出版社を運営してわかったこと、これから著者になる人や読者へのメッセージを個人という立場で伝えていこうと思う。少しでも誰かの参考になれば、非常に幸いである。


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