見出し画像

ベジタリアンの影響力【個人の行動で世界は変わるのか】

「〇〇をしない運動」

政府や大企業に対してデモやストライキをすることで、消費者が自分の意見を通す運動が世界各地で行われています。日本ではSEALDsがここ最近で一番大きなデモだったと思います。それが海外では、フェミニストやベジタリアン等の他の思想でも大きな社会運動が起こっています。

これは根本には全て「世の中を良くしたい」という考えがあります。

「日本の未来を明るくしたい」「女性の活躍できる社会を作りたい」「動物の犠牲を減らしたい」

その行動に賛同するかどうかは置いといて、信念があって行動していることは伝わってきます。しかし、一つだけ疑問が残ります。それは「本当にその行動で、世の中は変わるのか」です。

今回は、その中でも行動の効果が可視化されにくい、「ベジタリアンが世の中に与える影響」についてお話しします。

実は効果がある「動物を食べない運動」

基本的にベジタリアンは、ただ「食べない」という行動だけで、家畜を減らそうとしています。しかし、本当にこれは世の中に影響を与える行動なのでしょうか? 直感的には、一人が買わなかったくらいでスーパーの陳列が変わるとは想像しにくいです。

そこで経済学者が、「それを食べなかった結果、どのくらい生産量が減るか」を調べてくれました。その結果、意外な事実が判明したのです。

調査の結果わかったことは、ベジタリアンは世の中に大きな影響を及ぼしている、ということでした。

例えば卵を1個買わなければ、総生産量は0.91個減ります。肉に関しては、1ポンドの購入を控えると、牛肉では0.68ポンド、豚肉では0.74ポンド、鶏肉では0.76ポンドだけ総生産量が減ります。

つまり、ベジタリアンが食べなかった分の約70%もの家畜を減らすことができているのです。食べなかった分だけ総生産量が減る、という風にはならなかったですが、十分な影響を与えていることは確かです。スーパーの陳列を見ているだけでは気づきにくいですが、ベジタリアンの行動は実際に世の中を変えているのです。

今回のように、何となく効果がありそうで行っている行動は世の中にたくさんあります。ベジタリアンは、想像していた影響が出ているから良いものの、逆効果になってしまっている行動もあります。これについて紹介した記事もあるので、よければそちらもどうぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?