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抽象化することで実用的になる【感想】メモの魔力

「守破離」という言葉があります。

まずは従来のルールを守って、少しずつ自分なりの独自性を伸ばしていくというのが上達のコツですよー、という昔からある武道の教えです。

全ての物事にこれは当てはまります。ビジネスでも同じです。

成功者のマネをして、そこから少しずつ自分なりのアレンジを加えていきます。そのアレンジによってブルーオーシャンを見つけるのです。

ただ真似るだけではない

しかし、成功者をただ真似るだけでは上手くいきません。成功のポイントを見抜いて真似することが大事なのです。

成功のポイントを見抜くのは意外と難しいものです。それを「メモ」によって解決するというのが、今回紹介する本になります。

メモを「ただ記録するツール」から、「創造力を高めるツール」にしたというとても面白い本です。

【感想】メモの魔力

著者は日常的に異常にメモをとる癖があり、その経験からメモの良さを伝える本です。メモをとるメリットは大きく分けて2つあります。①正確に事実を記録する②抽象化によって思考を深める、です。

まずは、①正確に事実を記録する、から説明します。メモを取ることで、時間がたっても正しい事実を忘れないというメリットがあります。

どうしても記憶に頼ると情報は曖昧になってしまいます。しかも、印象の強さで事実を間違えて記憶してしまう事も少なくありません。

それをメモに書くことで、印象の影響を逃れる事ができるのです。事実には圧倒的な価値があるので、それを正しく覚えておけるというだけでもメモをとる理由になるでしょう。

覚えておくだけのためにメモを取っているわけではありません。創造力を高めるためにもメモは使えます。それが、②抽象化によって思考を深める、です。

メモにとった事実から抽象化を行います。要は、本質部分を見極めるということです。例えばビジネスだと、顧客にどんな価値を提供しているかが本質でしょう。

その抽象化した概念を別のものに転用する方法を考えます。これが、事実から新しいものを創造する行程です。これをやって初めてインプットが活きるのです。

本書で紹介されている「抽象化ゲーム」も面白いです。内容は、2つのものを1つの共通事項でまとめるという簡単なものです。

例えば、メルカリもAirbnbも一般人が参加型のビジネスというくくりで言えば、同じです。こういった共通点を考えることで、物事の本質を見抜くことが出来るようになるでしょう。

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