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LED電球では閃かない!/ジェボンズのパラドックス

みなさん! LED使ってますか?

省電力! そんなに暗くない! だからLEDに変えなければ鬼! みたいな扱いを受けて、自宅の電灯などをLEDに変えた方は少なくないと思います。ぼくもそのひとりでした。

いや……暗い。明らかに薄暗いでしょ。

LEDは紫外線も少ないから蚊などの虫も寄ってこなくていいと聞いていました。たしかにそのとおりで、網戸の目を抜けてくる小虫も減りました。

でも"G"が堂々と出てくる! ゲジゲジも……。

いやいやゲジゲジも頭文字Gだけど、そっちじゃなくて別のG……名前を口にするわけにいきませんが「ご近所さん久しぶり」みたいなアレですよ! ホイホイするやつです!

紫外線に寄って来るタイプの虫は減るけど、紫外線を避けるタイプの虫は増える……そりゃそうですよね。虫じゃないけどヤモリもめちゃくちゃ増えて、多いと3日に1回くらいどこかから落ちてくるし、部屋の隅で干からびて死んでいたりもします。

これって結局、人間が物置とか納屋とかの薄暗い場所に住み変えたようなものなんですよね。闇の住民たちとの同居生活になるのは当然のことなのかもしれません。

さらに!

LEDの光線が直進しやすいとかで光が目に痛いのもつらーい! 部屋のまんなかにある電灯はしょっちゅう目に入ってウァーだし、夜中にトイレへ行こうと電灯があるあたりを見上げながら紐を引っ張ると「目がー! 目がー!」ですよ。

外に出れば、自動車や自転車のライト、街灯もLED化されていて「目がー!」 となります。

「それでも省電力のためには仕方ない」と言われるかもしれませんが、おそらくこういった省電力施策は、電力消費量低下のためには役立ちません。

かつて19世紀の経済学者ウィリアム・スタンレー・ジェボンズは著書『石炭問題』のなかで、石炭利用の効率化が進むと逆に石炭の需要が増えることを指摘しました。効率がよくなると、用途が増えるからです。

これを「ジェボンズのパラドックス」と呼びますが、もちろんこの対象は石炭に限りません。セールで割引されていたからと、つい不必要なものまで買ってしまったことは誰にでもあるのではないでしょうか。お店はお客様に感謝の気持ちを表すため損をしてでもセールをしようと思っているわけではなく、結果的に利益が増えることがわかっているのです。

我が家でもLEDでは部屋が薄暗いからと「電灯増やそうか?」なんて話になったりして、こりゃダメだなと。主要な部屋の電灯を、LEDから白熱灯に戻しました。

おかげさまで闇の住民たちに脅かされることもなく、近頃は快適に過ごせており、なんとなく良いアイディアを思いつきそうな予感がしています。

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