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預かり猫と生活してみた

この経験をどこかに残しておきたい、と唐突に思いメモに走り書きを始めました。

ペテトテをきっかけに繋がった団体のスタッフさんから突然「猫、預かってみない?」と相談がありました。
過去に友人が拾った子猫を数日間預かった経験はありますが、それ以降は猫とのご縁がなかった我が家。
「猫経験あり」とは言えないような我が家の猫キャリアに、唐突な預かりボランティアのお話しが舞い込んできたのです。

ついに、人間の2倍動物がいる家庭になってしまった...。
そんなことを思いながら、我が家の猫一時預かり生活がスタートしました。

こちらの猫さん。ここでは詳しく書けませんが、飼い主さんがとある事情で飼えなくなってしまい団体さんで預かった子で、年齢は10歳を超えています。

それまでずっと同じ飼い主さんに育てられ、その飼い主さんはこれからも猫と暮らしたかったようです。でも事情が事情のため、周りの説得もあり手放す決断をしたとのこと。
そんな悲しいエピソードを持つ猫さん。最初団体さんが預かってから2週間は断固として動かない子だったそうで、

動かなすぎて「不動ちゃん」ってあだ名つけようとしてた

我が家に来てもこの調子。はじめはご飯も食べず水も飲まずトイレもぴかぴかで綺麗なまま。猫キャリア無しの自分としては不安で仕方ありませんでした。
10年以上同じ家で暮らしていて、おそらく他所の人との交流も少なかっただろうに。そりゃあ突然運ばれて、子供はキャーキャー言うし犬はワンワン言うような騒がしい家にきたら動けなくもなるわけだ...。
(※ちなみに犬とは別部屋で隔離してます)

そんなこんなでお互いド緊張しながらのスタートでしたが、なんと預かり3日目には

ごろにゃーん!


こんな状態に。笑

ウンチをしたらニャー!と呼んでくれたり、ケージの前に立つだけでゴロゴロ言い出したりと、とってもかわいいおばあちゃんです。
子供なんて触れ合ってこなかったはずなのに、息子が触ってもスリスリしてくれます。
それはもう、家族一同メロメロです。笑

飼い主さんは泣く泣く手放してしまったけど、10数年間、この子は愛されて過ごしてきたんだろうなと思います。
きっと「飼いきれずに手放した」という情報だけをみると、飼い主が悪いと批判する人はいるでしょう。もちろん、終生飼育はとても大事です。でも、私はこんなに懐っこい猫さんを前に批判的な感情を持てなくなりました。

世の中にはたくさんのペットと飼い主がいて、それぞれにストーリーがある。「あるべき飼い主のすがた」や「生き物の幸せ」を外野が定義して、批判することが本当に正解なのだろうか。
私はそんな批判はしたくない。したくないからこそ、全飼い主さんが安心して終生飼育できる世界を作りたい。
猫さんの半生に思いを馳せながら、この預かり生活を過ごしました。

あと1週間足らずでこの子は別の場所へ行き、正式に里親さんを探し始めます。こんなに懐っこい子なら、きっとすぐに素敵な飼い主さんが見つかると思います。

実のところは、猫生活にも慣れてきたしこの猫さんかわいいし、うちの子にしてもいいのでは?と思い始めていました。
ただ、預かりボランティアという選択肢が生まれた今、預かり生活を続けるのもありかも?と思っています。そして自分の経験を発信することで、預かりボランティアという選択肢をもっと広めていくこともできたらいいな、と思っています。

(...といいつつ、この子に里親が見つからなければ引き取るのもアリだな...。と、諦められない自分がいるのも事実だったりする笑)

短い期間でしたが、保護猫との生活は私に知識と経験をくれました。そして、きっとこれからも。

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