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【ISO30414に対する考え】#5:組織文化、組織の健全性・安全及びウェルビーイングの活用方法

最終更新日:2024年4月16日

今回は一気に3つの項目について解説します。

組織文化
▼エンゲージメント調査結果
従業員の期待度と満足度をマトリクス形式で調査したエンゲージメント調査結果は、人事に関する変革基準として有効です。
ただ、実施していない場合には別途代替できるものでも大丈夫です。従業員満足度調査でも結構ですし、あるいは異動希望調書などから異動希望者割合などをピックアップしてもよいでしょう。

昨今、エンゲージメントの向上は非常に重要な人事課題になっています。エンゲージメントサーベイや従業員満足度調査を行っている会社も少なくありません。

これらはただ単に実施するだけではまったく意味がありません。改善項目が判明したのであれば、そのための対策を打つことが重要です。公開することも大切ですが、もっと重要なことは「いかにして従業員のエンゲージメントを高めるか」です。

組織の健全性・安全及びウェルビーイング
▼労災件数
労災認定を受けた件数を集計します。製造業であれば、ヒヤリハット件数の集計を追加してもよいでしょう。

▼(疾病理由)休職者比率
心身の不調を理由として休職している従業員比率を集計します。出産・育児及び介護にかかる休職については別途集計します。

特に休職者については、会社の健康的な経営が関係しています。ハラスメントの横行や仕事量の増加に対して耐え切れなくなることが心身の不調に対しての大きな要因です。

昨今では「健康経営」というワードが注目を浴びるようになってきました。また、ITの発達により一人当たりの生産性は上がりました。
しかし、それが当たり前になりつつあり仕事量が増えたため、仕事を抱えきれなくなる人も増えています。そうならないように健康経営を進める必要があります。

今回は、2つの項目を紹介しました。
簡単にできるものもあればそうでないものもあります。日頃から人事部が主体となり、人的資本に関する情報を正しく集めていくことが求められます。

セレクションアンドバリエーション株式会社 

参考文献
「ISO 30414:2018
Human resource management — Guidelines for internal and external human capital reporting」(International Organization for Standardization、2018)

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