2019年5月25日J1リーグ第13節コンサドーレ札幌対ガンバ大阪DAZN観戦の感想

18日の大阪ダービーで新しいメンバー・フォーメーションで勝利したガンバは、ミッドウィークのルヴァンカップ松本戦では遠藤・今野・米倉・ヨングォン・ジェソクといった元々レギュラーだった選手を消化試合に起用しました。結果はスコアレスドローとなり、グループ一位通過のための最低限の結果を残せましたが、内容はあまり良いものとは言えませんでした。なにせ松本もリーグ戦から総入れ替えで臨んできていましたから、ガンバとしてはアウェイだろうが消化試合だろうが勝ってもおかしくない試合だったはずです。しかし守備陣はマークが甘く何度も決定機を作られ、攻撃面では後半途中からようやくエンジンがかかってきた感じでした。ダービーマッチでは出場した選手は自分がこの試合に出ている理由を証明したような内容でしたが、松本戦で出場した選手たちは自分がリーグ戦のスタメンにふさわしいと言えるような内容ではなかったとも言えます。

さて、消化不良の残る松本戦を挟んでのリーグ戦、アウェイ札幌戦ですが、ガンバの先発はセレッソ戦と全く同じでした。まあ変える必要がないですよね。今年のガンバの問題は良い内容の試合が2試合続かないことです。間に挟んでいる松本戦は別として、セレッソ戦に続いて良いサッカーが出来るかどうかがポイントです。

日本全国が記録的な暑さに見舞われている中、札幌しかもドームでの試合になったガンバは幸運かもしれません。もちろん対戦相手も同じ話ではありますが。むしろコンサドーレが大阪に来ていた方がガンバにとっては有利だったかも。

試合開始後、ガンバは積極的な守備から縦に速い攻撃を志向しているように見えました。対する札幌はミシャのチームですからパスを低い位置から回し続けて攻めていくサッカーですので、ガッチリかみ合うと言えばかみ合います。ミラーゲームとは異なり攻め方守り方が好対照ですので質が高い方がボッコボコにする可能性がある組合せです。

序盤はガンバが敵陣でボールをキープするシーンが多かったですが、最初の枠内シュートは札幌の菅でした。その数分後には高い位置でボールを奪ったガンバがアデミウソンからウィジョにつないでシュートまで行きました。その直後には札幌の鈴木がシュートも菅沼がブロックと、試合が動きそうな匂いがしてきました。

細かいパスワークでゴール前まで攻めるのが札幌の攻撃ですが、武蔵めがけて縦パス一本というほうが今のガンバにとっては怖いはずです。藤春がいないガンバDF陣はどうしてもスピード勝負で来られると弱い部分です。攻撃面ではアンカーに入っている矢島がどれだけ効果的なパスを前線に入れ続けられるかが鍵になるでしょう。

前半の半分までは札幌・ガンバ共に攻守両方とも五分五分といった感じでしたでしょうか。

ガンバは高い位置でボールを奪えるとチャンスになりますが、そういうシーンがあまり多くなく、札幌の攻撃を止めるのがガンバ陣内のエリア近くになりがちなのが苦しいところです。攻撃でも前線のアデミウソン・ウィジョの呼吸が合えばゴール前まで攻めていけますが、そうでない場合は低い位置でボールを失ってしまいます。連動性のある攻撃が出来ていません。

だんだんガンバの攻める時間が短くなり、札幌が攻める時間が長くなっていく中で43分にはチャナティップが中央からシュートするも東口が弾きます。45分には武蔵がエリア内で無理気味なシュートを打ちますが大きく外れました。前半終了直前にはパスワークで札幌守備陣を崩してペナルティスポット付近で倉田が倒れますがPKにはならず。前半最大の決定機でした。

前半を総括すると、53対47で札幌が少し優勢だったかなという感じでした。お互いに相手FWの一発が怖いような攻め方・守り方だったのではないでしょうか。ガンバにしてみれば前半ラスト10分の劣勢の中でも失点しなかったのは良かったですが、最後の決定機が惜しかったです。

後半メンバーチェンジはなく開始。
立ち上がり、札幌の攻勢に苦しめられますが東口の好セーブもあり何とかしのぎます。どうも今シーズンは前半か後半の立ち上がり、もしくは両方の立ち上がりで守備がルーズになりがちです。

59分にはアデミウソンが独走しかけましたがギリギリで防がれます。

61分には中野がエリア内で決定機を作りましたが東口が冷静に防ぎます。その後には倉田がシュートと前半の前半のようにシュートが増えてきました。

ジワジワと札幌に押される時間が増えてきていますが、ガンバとしては大きくフォーメーションや戦い方を変えないといけないほどではありません。どこかでウィジョかアデミウソンの一発が決まれば・・・、というような戦い方になってきつつあります。攻めるなら食野か遠藤を入れるところですが交代のタイミングも下げる選手の選択も難しいところです。

札幌はジワジワと、ガンバは一気に攻めるときに攻めますがお互いに最後の精度がなく時間が進みます。82分にはルーカスがエリア内で倒れますがPKにはならず。ガンバは止めるときにファールになるシーンも増えてきました。83分にはFKにジェイが入り、同じタイミングで高江に代えて食野が入ります。この場面は鈴木のヘッドを東口がキャッチします。

その後アデミウソンに代えて今野が入りました。
ウィジョ・食野の2トップに倉田・小野瀬が2列目、矢島と今野のダブルボランチのようです。宮本監督が一気に動いてきました。ここが勝負所とみたのでしょう。

アディショナルタイムに小野瀬に代えて田中が入ります。同じ役割でしょう。その直後に高い位置でボールを奪ったガンバがウィジョに渡しますがシュートはク・ソンユンの正面。その直後には札幌がボックス内のクロスに触れず。そしてそのまま試合終了。スコアレスドローとなりました。

お互いに決定機がありながらも決めきれなかった試合でしたが、札幌は連敗を防ぎ、ガンバは久し振りに2試合続けて勝ち点を取れたという結果でもあります。ガンバとしては攻撃時の前線の連携に課題が残りましたが2試合連続無失点というのはポジティブにとらえて良いのではないでしょうか。

ただ、同時刻開催の清水対仙台が打ち合いの末に清水勝利に終わったので(引き分けがガンバにとっては一番良かったはずですが)、清水と勝ち点で並びました。明日の鳥栖、神戸、松本の試合結果次第ではまた降格圏に落ちる可能性も出てきました。

ウィジョ・アデミウソンの2トップが全く得点できなくなってきましたので、今日も途中出場の食野、U20W杯に行っている中村、復帰間近の千真などにも期待したいのですが、宇佐美は戻ってこないんですかね。今来たら救世主になれるぞ。

ちなみに、先日発表されたキリンチャレンジカップ及びコパアメリカの日本代表メンバーにはガンバの選手は一人も選出されませんでした。今シーズンの内容を考えると当然とも思えますが、東口は選ばれてもおかしくなかったと思います。選ばれたら選ばれたでコパアメリカ期間中もリーグ戦はあるので大変なことになるのですが。

さらにちなみに今日は天皇杯一回戦の一部の試合も行われていました。

テクノポート福井スタジアムで行われた福井ユナイテッドFC対HondaFCではセレッソなどでも活躍した古橋達弥がまだ現役でゴールしてました。
とうほう・みんなのスタジアムでは、いわきFCが仙台大学と対戦して逆転負けで敗退。勝った仙台大学の監督は平山相太なんですね。
布引グリーンスタジアムでのMIOびわこ滋賀対FC大阪では監督がそれぞれ中口雅史・和田治雄とどちらもガンバに縁がある指導者です。

天皇杯か。去年のガンバの天皇杯を思い出そうとしても思い出せないというか、「うっ! 頭が・・・」という状態になるガンバサポばかりだと思いますが、今年はあんなことが無いようにしてほしいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?