安倍四選の可能性

安倍総裁「4期目もありうる」自民 加藤総務会長
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190306/k10011838021000.html

 個人的には四選は止めといた方が良いと思うんですけどね。有力な候補者が他にいないから、というのも変な話です。現職の総裁がやるやるといっていたらなかなか手を挙げられません。手を挙げた石破氏のように干されかねないですし(実際に干されているのかどうかは別として)。四選に出るとなったら党内の水面下でのサイレントな反発は静かに広がるんじゃないでしょうか。
 実際の四選に出たら勝つでしょう。これまでの国政選挙で勝ち続け、自民党の歴史上で最も選挙に強い党総裁を、党の組織全体としてみたら手放したくないに決まっています。安倍内閣が続いて自分の総理の目が無くなるのは嫌だけど、自分や周りの議員が選挙で勝てるならやむを得ない、と考えるのは無理からぬところです。
 しかし、四選を経て超長期政権になるとその次が問題になってきます。五選はない、と周りから判断されればその瞬間に政権がレームダック化します。そうなると任期終了後の政界・党内での影響力が大きく落ち、安倍内閣後の政権で安倍内閣時代に決めたことがどんどん覆されていくこともあり得ます。そうなってしまうと超長期政権で苦労していたことが水の泡になってしまいますので、レームダック化する前に、先がまだあるのではないか、と周囲に匂わせながらサッと辞めてしまう方が、政策の持続性はあります。

 そもそも昨年の三選自体が党則変更によって実現したものですから、この三期目の総裁任期自体がレームダック化する可能性もあります。それを防ぐために、上記リンクのような観測気球を党幹部に出させておいて様子をうかがって、三期目の任期満了前にスパッと途中で、例えば東京五輪後辺りで辞めてしまう、という可能性もあるかと個人的には思っています。

 大叔父にあたる佐藤栄作は四選を果たし沖縄返還を花道として任期を終えましたが、その退陣時の記者会見は寂しい形になりました。安倍晋三の首相としての最後はどのような結末になるのでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?