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宅配便のサブスクリプションモデルはいかが?

運送業界・宅配業界の問題が色々と話題になる中、荷物の数が単純に減ってしまうとそれはそのまま売上・利益の減少になってしまうので、業界にしろ運送会社にしろ望むところではないでしょう。

問題は、何かの折りに荷物が激増したり、再配達が頻繁だったりすることだと思います。一番良いのは毎日同じような数の配達があって、なおかつ再配達もなければ理想的な営業形態となるでしょう。

それに少しでも近づけるのであれば、
・すぐに配達しなくてもいい
・再配達も不要
・定期的に決まった送り先への荷物がある
という条件を満たす荷物であれば、発注元にしろ受注先にしろお互いにありがたいのではないでしょうか。

もしかしたらそれなりの規模の企業や、配達が常に発生するような業種の企業ではすでに行われているのかも知れませんが、流行りのサブスクリプションモデルを採用してみてはどうでしょうか?

例えば東京に本社のある中小企業が、大阪支社から毎月経理書類などを段ボール箱で定期的に送る必要があるけれど、多少の日にちのずれやブレがあっても構わないような場合であれば、毎月15日から20日の間に集荷して20日から25日の間に到着すればいいという条件での契約を結んだとしたら、運送業者的にはかなり楽な集配ではないでしょうか。もちろん、クライアント側も結構な値引きをしてもらわないと契約する企業は出てこないでしょうけれど、定期的契約は継続的利用と相性がいいはずです。

電車などの定期券や、Amazonの定期便なんかも同じで、割り引く代わりに一定のサービスを保証するというのは多くの業態・業種で見られる形態だと思います。

ここ数年の宅配業界の困難さは個人のネットショッピングや再配達によるものですから、こんなのは雀の涙程度の改善策かも知れませんが、個人向け通販でも急がない発送というのは普及し始めています。

本来の自由資本主義経済であれば、利用する側される側が双方利益が出る仕組みが釣り合いが取れるところで成立するはずですが、これまでの宅配業界ではバランスが悪いまま業界の慣習が続いていて、ついにその慣習が継続出来ないところまで到達したのだと思います。そうなれば、BtoBだろうとBtoCだろうと双方の利益の釣り合いが取れる新たな慣習が成立させる必要があります。

ネット通販を利用する際に、
・再配達不要(営業所まで取りに行く)or再配達有料(配達時に小銭で払う)
・配達日を確定させない(例えば3〜5日後)
といったオプションがあったとして、割引やポイント等のインセンティブがなくても選ぶような、気持ちの余裕がある場合もあるはずです。

通販事業者、運送業者、消費者の三方がお互いにこのままでは成り立たない仕組みに固執するのではなく、成り立ちうる仕組みを少しでも考えて取っていくような社会になって欲しいです。

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