特発性過眠症という病気と私。

 私は、特発性過眠症という病気を持っています。

 この病気、慢性的な睡眠不足でなくとも日中にふと強烈な眠気に襲われることがある病気です。

 社会人1年目で当時勤めていた会社の人に勧められて行った病院の睡眠外来で検査を受け、診断されました。
 そして同じ職場に2022年初めまで勤め続け、その後引っ越しとともに転職しました。しかしわずか数か月でこの病気を原因として離職し、年が明けて新たに転職をするも、勤務中の発症が原因で案件先から切られるようなこともありました。
 この病気は治すものではなく、抑えるものです。
 ただ、薬で抑えるにも限りがあります。現在服用している薬は効き目はあても継続的な服用で段々と効果が薄れているように感じています。
 では他に対策として何があるか、というと職場の理解を得ることだとよく言われています。でも現実問題、理解は得られません。SES技術者なんてすぐ切ってしまえば解決ですからね。現場の周りの人が理解してくれても上位から切られます。そういう環境です。

 社会生活に困難を伴うのに障害手帳や障害年金の対象にならず、指定難病でもなく、各種存在する補助も受けづらい。上述のように社会の受け皿も乏しい。
そうこうするうちに貯蓄も尽きていき、どんどんギリギリの生活に陥ってく。

 発症に関与する遺伝子が2022年5月に発見されたものの、これが医療へ、そして罹患者へ有効に活用されるようになるのはいつのことやら。

 少しでもこの病気について知ってほしい。
 傍から見たら居眠りかもしれないけど決してそうじゃないんです。
 私は私なりに頑張ってます。当病を持つ他の人達だってきっとそうです。

 睡眠障害やこころの病気が受け入れられる社会基盤が一刻も早く培われてほしいと願うばかりです。
 私はもう心はボロボロです。いつ折れるかわからないです。
 だから今後、数多くの同類が救われる未来がありますように。
 

 折れる前に私も救われたら、いいな。 


                        2023年3月 氷翠ソウ









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