見出し画像

シナリオあとがき⑤-Illness in Evil【悪徳の病魔】

※ 本記事は、「矢野俊策」「有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。(C)矢野俊策/F.E.A.R.

私HSNGが初めて作ったDX3rdキャンペーン、『Dirty Pair』を頒布してから4年ぐらいが経ちました 遊んでくださった方、ありがとうございます!
今までふせったーさん、Privatterさん等のワンクッション置けるツールをお借りして気まぐれに裏話や設定などを垂れ流したりしていたのですが
「なんか情報が散逸していて親切じゃないな……」と思ったため
この記事一本だけ見れば諸々がわかる!みたいなものを各話ごとに纏めることにしました
本記事は
・『Perfect Gray』までを経て『Illness in evil』をプレイしたばかりのPL
・これから『Illness in evil』のセッションを行う予定のGM

に向けたものとなっております
『Perfect Gray』『Code Magenta』『Cobalt Plan』の核心含むネタバレを含んでいますので『Code Magenta』『Cobalt Plan』をこれから遊ぶ予定のある方は注意してください


↓↓↓↓以下『Illness in evil』本編ネタバレの内容となります↓↓↓↓














◆シナリオテーマについて

【スピンオフ】
対となるシナリオ『Outsider's Axis』と共にPC②として後方から見ていた立ち位置のPCを大変な目に遭わせる(しかも相方不在中)がコンセプト
あえて離れることで感じられる「いないとダメだな」と「いないからこそ言える」 スピンオフの醍醐味だと思っています
本シナリオではレネゲイドビーイングの存在そのものを引っぺがしに行きました
原点(オリジン)を抜きにして、人間ではないレネゲイドビーイングであるPC①の"人間性"とは何か?をNPCから様々な形で問われていくでしょう
「人間らしくなれ」ではなく、「(誰かがそう言うから)自分はこういう存在らしいよ」から「(誰が何と言おうと)自分はこうだよ」とラストに言えるようになればいいなというセッティングになります
それはそれとしてPC②も当事者なので保護者の手から離れた場所で天才が直面すべき周囲からの嫉妬をぶつけられてみよう!

【悪徳の病魔】
in(side)、自らの原点という内面の話
このシナリオで停滞を選んだものはゆるやかに脱落していくことになります
ロクスソルスの言う「悪い病気」とは停滞(≒ジャーム化)のことです
・悪(ベンディガー)の抱える(ジャーム化という不治の)病
・伊比津母娘を裂く病
・レネゲイドビーイングが人間に対して抱く煩わしい(かもしれない)感情
あたりが重なるかなと考えたタイトルです

【レネゲイドビーイングとチルドレン】
秘密を知っていた人、知らなかった人
そしてモラトリアムを終えアイデンティティを獲得すべき人たち
本シナリオに於いて「純粋さ、成長性の象徴」としてロクスソルスの期待もしくはベンディガーの羨望の対象となっています

私の考えるレネゲイドビーイングの基礎構成要素3つを
・人間への興味(コバルト)
・死者との接触《ハートレスメモリー》(グレイ)
・己の原点《オリジン:》(本作)
という段階で踏んでみました
シーン名『人々の隣に(ヒューマンズネイバー)』『内に秘められし原点(オリジン)』あたりにも混ぜ込まれています

小佐古に所属するチルドレンは良くも悪くも一般的なチルドレンの扱われ方とはずれているため、FHチルドレンであるベンディガーを通してそれを自覚してもらうことにしています
ベンディガーは成人済ではありますがグレイの時点でFHチルドレン表記です

ロクスソルスもクライマックス以前のベンディガーもPCの名前を呼びません
ロクスソルスはPCを完全にモノ扱いしているからであり、ベンディガーはロクスソルスの興味を奪ったレネゲイドビーイングと"天才"のチルドレンという存在が許せず、嫌悪したからです

【Rハンドアウト】
PC①

がらくたがいっぱい、その中でキミは逸材
シナリオ終了後病院がトラウマになるレネゲイドビーイングが何人かいました そりゃそうだ
武上は病院が近いので定期健診をちゃんと受けよう!

PC①はモノに詰め込まれちゃった!というのと同時にPC②に好きなものを持たせることが出来るお遊び要素
・木彫りのクマ(白樺のレネゲイドビーイング)
・プラモデル(架空の戦闘機のレネゲイドビーイング)
・○ーマスTシャツ(きかんしゃ○ーマスのレネゲイドビーイング)
などなど個性豊かでした 困るPC②
ロクスソルスによる身体乗っ取りはもちろんインディゴの意趣返しです
今度はキミが乗っ取られてみよう!
PC①が共生型だと宿主の誘拐になるので非常に申し訳ない

PC②
アレなんだったんですか?って言われると競馬ですね……としか返せない
ラストアクションって末脚がすごそう
ベンディガーが競馬狂いなのは動物好きなのとFHの後ろ盾無くなって金欠だからです 賭博で生計を立てようとすな
「ベンディガーと同じのを買う」と宣言し判定に勝ってベンディガーを勝たせるバグ技があると聞いて笑いました

こういう差分を作りたかったんですが流石にやめました

◆NPCについて

伊良海りね(いらみ-)

予告していないヒロイン枠

キャンペーンを通してプランナーが彼女をずっとそばに置いていた理由が、レネゲイドビーイングとしての欠落を埋めさせるためでした 結果としてそれは叶わずロクスソルスに一度はレネゲイドとしての組成を完全に破壊されます
PC①を庇う、という行動をとれた以上希薄なだけで感情はちゃんと持っていたことでしょう
プランナーから新しい肉体を与えられ、元あった感情が豊かに変化した結果 より人当たりの良い明るい性格になりました
肉体も精神も同一のものとは言い難いですが、記憶は引き継いでいるので言葉遣いや態度が柔らかく多彩になっているのは元から続く可能性です

レネゲイドビーイングが簡単に獲得できない居場所や関係をPC①には無くしてほしくない PC①が物品と化しているため《テレキネシス》ががっちりハマりました

鴨志田グラツィエラ(かもしだ-)
元ネタ:-
シンドローム:モルフェウス/サラマンダー/オルクス
ワークス/カヴァー:FHチルドレン/浮浪者
コードネーム:ベンディガー
性別:女 年齢:25
身長:175cm 誕生日:-

ジャームになったその瞬間から少女のまま

上流家庭に生まれ、厳しい教育を受けるも無意識化で非オーヴァードを見下していたため癇癪のままに両親を殺害してしまう
自分でやってしまったこととはいえ混乱する彼女を拾ったのがロクスソルス 彼女の殺人を肯定し、肉親にも躊躇しない覚悟は才能だと教え込むことで人格形成に携わりました
拾ったのがロクスソルスでなかったとしても心のケアが余程うまくいかなければジャームになるという結果自体は同じだったでしょう
ロクスソルスのことなので流石に殺人そのものを仕組んではいなくとも両親を殺す前から目をつけていたとは思います 混乱で屋敷から逃げ出したところを別荘に匿って証拠を隠滅してあげました
無償の愛を求めてた訳ではないのでロクスソルスを親と思ってはいません
実力主義で生きてたけどそれに則ってたら実力主義の判断によって切り捨てられた人
それでも諦めがつかずに逆恨みしてたあたり少しは実力以外のものは見て欲しかったかもしれない 放任主義でも切り捨てはしないタタラマンダラくらいが丁度よかったのでしょう

各地に同じように目を付けていたチルドレンを各地に抱えているロクスソルスは四六時中彼女を見てくれはしませんでした (与えたブローチがアーカイヴスとして機能するため不要だった)
よりよい結果を出して他の奴よりもすごいことすればもっと褒めてくれるだろう そのいきすぎた想いが原因で加虐衝動が発露、もう戻ることのないジャームと化してしまいます

存在しない世界線の絵

グレイで偽装行為をしていた経緯でPC②の来歴をあらかた知っています 彼女が今まで見たUGNチルドレンでもここまで大事にされているなんてありえない、PC②が当たり前に大人に守られてきたことが許せませんでした

ハチャメチャに嫌いです どうあがいてもこれだけは覆りません
人間的な相性でもグレイでやられたことでもなく揺るぎようのない事実が彼女をそうさせています
だからといって悪事をやめるつもりはないし、立場の違うお前に咎められる筋合いも無い 最期はロクスソルスなんかではなく自分自身で己の生き方を肯定しました
タタラマンダラは彼女に「自由に生きろ」と言いました それが欲望を追い求めるFHだからと

「羨ましくてムカつくPC②と最後まで敵対して刃を交えることができる自分で良かった」

Bernard Roussel(ベルナール・ルーセル)

元ネタ:ロクスソルス(小説)
シンドローム:ノイマン/ウロボロス/エグザイル
ワークス/カヴァー:医者/医者
コードネーム:ロクスソルス
性別:男 年齢:52
身長:- 誕生日:-

厳選厨記録厨可能性厨停滞アンチバ美肉おじさん

PC①が現れるのをずっと待っていた男
『Cobalt Plan』を経てPC①の存在が公になったことによって目をつけられました 器のみを欲していたため1ROM1つしか入手できないアイテム落とすレアドロップモンスターみたいな目で見てます
プランナーに反逆すれば当然彼女が敵に回るため、PC①を利用してUGN内部に潜り込みゼノス・UGN日本支部両組織を混乱に陥れ自身はのうのうと逃げ出すという作戦です 地球上全てのオーヴァード史を記録し得るアーカイヴスさえ完成すれば死んでも構わないという考えのため長期を凌ぐつもりはありません 本部が来てしまうとどちらにしろおしまいなため
グレイでの功績もあり、日本支部内部でもPC①の冤罪を疑う者は少なくありませんでした そこでPC①に好意的な見回りのエージェントと会話を重ね、そのエージェントにさらに味方を作らせ……とじわじわと内部から楔を打ち込みベンディガー襲撃と同時に《組織崩壊》として発動しています

研究者であり教育者
各地に1,2人程度、アーカイヴスを与えその成長を記録しながら度々様子を伺いに行き、わかりやすい愛情は与えず「お前を特別視している」という振る舞いをする
様々な形で非オーヴァードの社会から外れた才能ある子供たちを掬い上げ壊れないギリギリを生存できる逸材を選別していました FH時代は優秀な戦闘員を何人も輩出しましたが、その裏で大多数の子供たちがあまりにも過酷な訓練に耐え切れず死亡あるいはジャームの道に行くでしょう
ジャームとなって尚あの年まで生きていたのはベンディガーのみです
興味を無くしたベンディガー以外の教え子は己の素性を漏らされないようよう殺害か実験材料にしたかもしれません 

ウロボロスシンドロームをハンドアウトシーンの瞬間まで徹底的に周囲に隠しています 伊良海程度の質量のレネゲイドビーイングであれば素手で触れるだけで分解が可能
また、《フォールダウン》等のその他レネゲイドビーイング専用エフェクトに特化したアーカイヴスも数個所持しています ハンドアウトシーンでPC①が動けなかった一因です

恋人がいたこともあります こいつにも愛する人がいたんだよというよりかどういう物か知りたくて関係を築いてみた、という感じです
無価値とは言わないけどコスパ悪いな……という感想
やろうと思えば対象を愛してみることもできる、ただし自然にはできない 余程の理由や気まぐれな好奇心が働かない限り感情の発露に割くリソースをもちあわせていない
子供もいたかもしれません オーヴァードとして才能がなかったか非オーヴァードだったかどちらにせよ現在興味は無い
子供作るより良いのを見つける方が効率いいのでチルドレンを育成する方向になりました

彼が「美しい」と発言するのは対象に可能性、成長性を見出した瞬間です
アーカイヴス計画が失敗に終わっても彼自身はPC①や②という自分が見出した可能性に殺されることは本望でしょう
しかし実際彼を手にかけたのはかつて見放したはずの教え子でした
自分の過去の行いを間違いだと認めたのか、それとも目的を阻む者が失敗作なわけがないと妄想したのかは不明ですが、彼が最期に見たのは生涯の中で最も美しいと思えるものでした

【小佐古】
日々出晴英(ひびで はるひで)
日本支部に来たことはありません(マウントを取ると憤慨する) なんとなくPC②の嘘というか隠し事はなんとなくわかる 自分もするので
無事がわからないまま待たされるのってこんなもどかしいんスね くっそ~!
半田半蔵(はんだ はんぞう)
またしても何も知らされていない半田半蔵 逆に何を知っているんだ
ゾウ差分初お披露目 日本支部は古巣なので懐かしさを感じています
昔は獣化せずでっかいハンマー持ってました

【武上】
伊比津紬技(いびつ つむぎ)
伊比津美摘の実母 出産後は衰弱し支部長業を続けられなくなったため次代は妹の夏目(なつめ)に託しました 娘にとっていつも病室にいる母
《真偽感知》持ちで千里眼のような能力があり、基本的に彼女の前で嘘をつくことは不可能です 彼女への自己紹介でPCがオリジンについて語っても意味はないでしょう 「〇〇を起源とするなんちゃらとか言われても普通〇〇に娘は託さないだろ?」とのこと
余命が短いゆえに達観しています PC①がとてつもない長命の人外であろうと臆せず対話をするでしょう 単なる陽キャかもしれない
妹も陽キャというか不良なので途中でやってらんねー!とばかりにバイクに乗って逃げ出しました

巫女のシーンはPC①がどれだけ伊比津一族と関わってきたかで無意識に発動した《ハートレスメモリー》による白昼夢か実際にあった出来事か扱いが変わります 存在が揺らいでるからこそ死者の夢を見たり思い起こすのかもしれない
伊比津美摘(いびつ みつみ)
●荒御魂

レネゲイドビーイングとの付き合いにはわりと振り回されてきました
母娘揃って思ったことをすぐ口に出すので母の愛情はちゃんと受けています
PC①と紬技に面識があれば「あれはいい奴だ」と伝えられているでしょう
●和御魂
久々のPC①友人ムーブ
人格主導権は巫女にあるため具体的な会話内容は知りませんがPC①は紬技にこういうこと言われるだろうなあという予測はついています
長命種的感覚でいつか答えられるようになったらいいなと暖かく見守ってました それが10年後でも100年後でも

【夜叉処】
タタラマンダラ

2さい!A.R.E.A.と元の遺伝子を同じくする実験体です
シンドロームが元と完全に異なることから実験対象を外され自由になりました その時初めて目にした外界の前に生まれ育った環境などくだらないと考えるようになります
ベンディガーの保護者になって彼女を咎める気もないしグリィズルが任務から外れて友達を作ろうとするのも邪魔はしません それが彼女らにとって一番自分らしく幸福なことだと本気で考えていたからです(衝動解放的感覚)
セルリーダーであるならば自分がその手本を見せるべきだと逃走中ベンディガーの前で自分勝手に光となって寿命を燃やしきりました
本当に自由にやって勝手に死にましたわあのジジイ

【ゼノス】
坂月那岐

禁断の名字被り 奴が生まれた当時はまだご存じなかったのが敗因 読みが違うので許してほしい
ベンディガーの監視役を請け負い振り回されながらもわりとマイペースに任務をこなし、若干競馬にハマりつつある
プランナー
『Cobalt Plan』の時点で、PC①に対する蒼蒼計画とは別のプランが進行していました
その目的は"PC①のアイデンティティを本人に自覚させること"です PC達は全員何かしらの形で才能技術があるとされているのですが最終兵器も例外ではないです それだけの力を持ったレネゲイドビーイングが自立する様を観察したかったのでした
いつもエンディングを愉快にしてくれてありがとうございます
私がGMをやる際の演出

◆その他設定

■アーカイヴス
・ベンディガーの回想シーン
幼い頃のベンディガーが身に着けていたブローチ ロクスソルスに与えられた唯一の形あるもの
見放された直後、これは誰にもロクスソルス本人にもとられたくない、という想いで屋敷内に隠し扉を作りました モルフェウスの特権
探そうと思えばロクスソルスにすぐ見つかったはずなのですが、興味を失われたからこそ奇跡的に放置されました
回想自体はあくまでベンディガーの過去体験ツアーに混ぜてもらった形なので実際PC②がFHで訓練受けてた訳ではありません
・ざっくりとした作成方法・器とか中身とか
端的に言うと皮とモツは利用して脳は捨てる
まず皮を剥ぐ(=肉体とレネゲイドを分離させる)
《ハートレスメモリー》の効果対象を死者のみからオーヴァード全体まで範囲を広げて、その上で自我を抹消して《ハートレスメモリー》だけを使用する装置に変えてしまう これでオーヴァードの記憶経験の管理ができるようになります
しかしそれをすると自我の有無で成り立つレネゲイドビーイングが形を保てなくなってしまうので、波長の合う物品などに閉じ込めるわけです 完成!
剥いだ皮はまた閉じ込めるための物品に再利用したり、本編で探していた「至上の素材」がPC①の肉体というわけです 皮目当て
中身が凄くてもあまりメリットはない 皮剥いだあとは他の中身を合成して容量をあげることも出来るので でも中身が凄いとそれを包んでいた皮も丈夫ででかくて凄いということだったりします

◆処理・マスタリングについて

【ハンドアウト配布】
PC①:謎のレネゲイドビーイング
ハンドアウトの趣旨ではないので記載されてはいませんが、衣良海のショッキングなシーンが含まれるためプレイヤーによっては描写を変更したり事前に伝えておくといいでしょう
日本支部を去るロクスソルスの《完全演技》用に「全員を小馬鹿にしつつ高笑いしながら去っていくRP」を事前に聞いておくと解像度が高まります

PC②:天才チルドレン
ハンドアウトの趣旨ではないので記載されてはいませんが、ベンディガーのコミカルなシーンが含まれるため公開タイミングを迷わないよう事前に伝えても大丈夫です 『Code Magenta』での経験を経てPCが一人で向かうのを渋る場合日々出を登場させてもよいでしょう
[演出例]
1人で思い悩んでいるPC②を偶然見かける日々出、詳細を聞き任務のため同行は出来ないが遠くはないので何かあればすぐに連絡するようにと告げる

【ハンドアウト公開タイミング】
■PC①

・シーン3、[特定の物品]としてのRPを終えた後
・シーン4、PC①の姿をしたロクスソルスが正体を現した後
・情報収集直前、PC合流後
■PC②
・情報収集直前、PC合流後
・PC①のRハンドアウト公開直後
以上がよくあるタイミングです
本シナリオはハンドアウト公開を引き延ばす理由が特にないので条件を満たせば共有のために早めに公開することを推奨します

【進行】
■ゼノスでの選択
基本的にどちらを選んでも進行に変わりはないのでプレイヤーが展開への影響を気にしている場合はその旨を伝えましょう
主目的はPC①らしい選択をさせることです

■クライマックス戦闘でのベンディガーとの問答とその後の処遇
PCがベンディガーとの戦闘を望まない場合、ベンディガーから執着を見せて戦闘に持ち込みましょう
介錯の拒否を譲らず冷凍保存の道を選んだ場合の台詞も記載しますが、基本的に彼女は意地を張り続けます
[台詞例:戦闘前]
「へえ?今から私はアーカイヴスを利用してまた殺戮を繰り返しますけれど?」
「私が逃がしてますのよ、貴方に"逃がされる"んじゃありませんの!」
「そう、貴方も私に自由に生きろって言うのね」
「ああ、今ここで倒す!他でもないこの時間この場所で、貴方と決着をつけますわ」
「それが今を生きる私の、一番やりたいことだから」
[台詞例:戦闘後]
「貴方馬鹿ですの?」
「マジで私の嫌がることしかしやがりませんのね」
「本当にムカつきますわ……ムカついてたはずなのに私ったらすっきりしちゃって」
「朝日ってこんなに綺麗だったかしら」
「この選択を一生後悔すればいいわ、さよならクソガキ」(笑顔で)

【戦闘】
■推奨ビルド
両PC攻撃手段があることが望ましいです
また、キャンペーンを通した消費経験点が80点に満たない場合はGMから足りない分を追加配布して構いません PCの成長と共にエネミーも強化されているため、高経験点下の戦闘に慣れていないプレイヤーにはシナリオ上有効な構成を伝えると良いでしょう
具体的には
・【行動値】10以上のトループ殲滅火力、範囲拡大エフェクト
・軽度の自衛手段(ダメージ軽減エフェクト、防具)
・メモリー取得
といったものを推奨します

■ミドル:日本支部からの逃走
1,2回目はエフェクト不使用で判定を行っても《リザレクト》不要でクリアすることが出来るので、説明後は試しに振らせて余分に侵蝕率を上げないよう促してもよいでしょう PC①の《オリジン:》が判定に使用できる技能の場合は1回目から使用させると有効です
3回目はエフェクトを使用した上でダイスが回ればクリア可能なバランスとなっています

■クライマックス1:VSロクスソルス、アーカイヴス
1ラウンド目にアーカイヴスを最速で叩くのが最も有効な攻略手段になります 取り残すとガード値を加算し範囲攻撃を行ってくるためベンディガーのカバーリングリソースを削ってくることでしょう PCにHPが残っていれば範囲ダメージ軽減で1回凌げるかも、という調整にしています
PCがベンディガーのカバーリングを使用すべきタイミングはロクスソルスの攻撃です
《散滅の腕》は《オリジン:》やその他継続効果エフェクトを打ち消してしまうため、命中前にその効果をプレイヤーにアナウンスしましょう

後にベンディガーの蘇生回数やHPを削らせるためにリソースはなるべく切らせるようにしておくとよいです
簡略化のためにベンディガーに攻撃コンボはありませんが一応ずっとロクスソルスに襲い掛かってはいます 彼女の戦闘能力を熟知している彼にはそちらを向くこともなく片手でいなされてしまうでしょう 悲しい
徹底的に無視しているので攻撃対象にも含まれません ロクスソルスとベンディガーのコンボ名は意図的に似せています

■クライマックス2:VSベンディガー、アーカイヴス
全てのエネミーは消耗しきっているためリアクションをしません
変則的ですがPC①に元の姿で戦闘してほしかったのとベンディガーとの決着はロクスソルスとは別につけてほしかったのでこのような形になりました
PCも侵蝕率や火力リソースをほぼ吐ききっていると思われるため必要であれば調整を行ってもいいでしょう
クライマックス1でわざわざベンディガーにHPを設けているのは消耗の表現とプレイヤーにベンディガーの残りHPを把握させるためです
サディスティック10を発動させるのはあきらめたほうがいいです(4敗)
でもグレイのクライマックスよりかはかなり機能するEロイスです

それでもなおバックトラックが不安であれば記載通り衣良海に《スティルネス》を使用させましょう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?