またシナリオタイトルのスペルミスしたんかお前

※ 本記事は、「矢野俊策」「有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチ」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。（C）矢野俊策／F.E.A.R.

私HSNGが初めて作ったDX3rdキャンペーン、『Dirty Pair』を頒布してから2年ぐらいが経ちました 遊んでくださった方、ありがとうございます！
今までふせったーさん、Privatterさん等のワンクッション置けるツールをお借りして気まぐれに裏話や設定などを垂れ流したりしていたのですが
「なんか情報が散逸していて親切じゃないな……」と思ったため
この記事一本だけ見れば諸々がわかる！みたいなものを各話ごとに纏めることにしました
本記事は
・『Perfect Gray』までを経て『Outsider's Axis』をプレイしたばかりのPL(モノプレイのみでの閲覧は非推奨)
・これから『Outsider's Axis』のセッションを行う予定のGM
に向けたものとなっております
『Perfect Gray』『Code Magenta』『Cobalt Plan』の核心含むネタバレを含んでいますので『Code Magenta』『Cobalt Plan』をこれから遊ぶ予定のある方は注意してください

↓↓↓↓以下『Outsider's Axis』本編ネタバレの内容となります↓↓↓↓

◆シナリオテーマについて

【スピンオフ】
対となるシナリオ『Illness in evil』と共にPC②として後方から見ていた立ち位置のPCを大変な目に遭わせる(しかも相方不在中)がコンセプト
あえて離れることで感じられる「いないとダメだな」と「いないからこそ言える」 スピンオフの醍醐味だと思っています
本シナリオでは特に"子供"をPC①の周囲から排除しました 山田以外
落ちこぼれエージェントの一番の仕事、庇護という役目から外れたときのRPは一体どうなるんだろうかを期待してのセッティングになります

【時系列】
スピンオフ2作は『Perfect Gray』から半年～一年ほど経過してるかな？という想定
多少のズレはあれどほぼ同時進行といった形となり
アクシズOP→アクシズクライマックスまで→アクシズPC②ED→イーヴィルクライマックスまで→アクシズPC①ED、イーヴィル両ED
の順となります
PC②が武上支部に帰還、ED演出後イーヴィルの概要を知らされるという形 PC①は支部の修復でそれどころではないかもしれない

【門外漢の矜持】
Outside、他人からの評価という外面の話
ひたすらに落ちこぼれ要素をいじる いじる！それは最後にぶち上げるため
シナリオ分にも記載しましたが演出がプレイヤー自身に不快感を与えないよう適宜コンセンサスをとりましょう
わかりやすい悪役と汚い金、愚かな民衆とクズが登場し全体的にテンションが高いシナリオです 小佐古の子供たちには見せられない感じを目指しました

【大怪我】
趣味

【二人のエージェント】
たった一人だけ守れた人、守れなかった人
肩書としての差異はあれど本編を通してお互いの実力は把握していることでしょう 上も下も無い(はず)の同じエージェントという立場同士で語れることがあるんじゃないでしょうか
PC②はやっとこさシナリオに与えられるしがらみから解放されるため最もエリートっぽいRPをできるかもしれません 最後の氷をぶち破れ

【プラスアシスト】
ダブルクロスはシステム上コンビネーションアタックができない……ので初のオリジナルエフェクト実装です

◆NPCについて

加賀古臣(かが ふるおみ)

元ネタ：達磨
シンドローム：ソラリス/オルクス
ワークス/カヴァー：研究者/マッドサイエンティスト
コードネーム：エンポロス
性別：男　年齢：42
身長：-　誕生日：-

外伝ボス秀才担当、「emporos」は行商人の意
劣等感の塊
こんなに才能がある自分が認められない理由
それは金がないから ついてなかったから
たまたま認められた連中が妬ましくて仕方がない でも本部に戦争をふっかけるほど度胸もなくチマチマ裏工作して地方のエージェント程度なら御せるだろうと高をくくりました
想定外のエージェントが紛れ込むことも、金で雇った部下に馬鹿がいることも予想できなかったやっぱり運が無い人
運気は人望で呼び込むものだよ、という体現がPC①なのかもしれません
髪は剃っています ストレス後退気味なのは事実
見下していた精神のイカれた同期に追い越され、直属ではない上司にどうしようもないアドバイスをされ、FHは自分を認めてくれないと判断し離脱しました
どこに流れ着いても行きつく先は同じでしょう

日々出雨名(ひびで あまな)

元ネタ：蝙蝠、魔法使い
シンドローム：ブラム=ストーカー/サラマンダー
ワークス/カヴァー：ギルドエージェント/クズ
コードネーム：ワーロック
性別：男　年齢：25
身長：177cm　誕生日：-

小物の王 クソ兄
SS『ワーロックくんXXXを買う。』

これが全てです 名前入れ替えブラザーズ
当時11才、妹の年齢が天才チルドレンに依存するので歳の差は7~10くらい 赤子同然か物心もついていない妹をどこかのUGN支部に置き去りにしました
自分がUGNに行くようなタマではない、ギルドでの生活が心地よいというのもあるのですが戸籍がある上でUGNに預けられた方が「問答無用でチルドレンになる」という選択肢を本人の意思で避けられるからと配慮して……いません！兄ではなくギルド仲間の配慮です 当時はそれを理解できる頭がありませんでした
結果として妹は優秀なUGNチルドレンになりましたが、PCに聞かされてもそれが幸せかどうかワーロック自身は結構懐疑的です というかグレイのあれそれで死亡したことにされ戸籍は塵になりました
子供に生き方を強いるUGNの在り方に異を唱えるくせに、結局は自分ファーストなため現在妹がどこで何をしているかもどこの支部に居るかも把握しておらず生き別れの妹への仕送りと称し給料をパチンコでスッています
妹の居場所を教えてもらえるならそれは当然知りたい　かもしれない

グレイの概要そのままに偽りの妹の死の情報を知ったとするのであれば、彼の拠り所が1つ喪われることになるでしょう
俺だって生きるのに必死だったんだよと言い訳しながら落ちていく

ウォーロックじゃなくワーロックなのはその方が響きがアホっぽいから
戦闘がややこしくなるのでカットしていますが攻撃コンボはあります
《血の戦馬》、《コウモリの羽》で飛行状態になり《かりそめの剣士》《フレイムタン》等を使用する遠隔白兵型構成
元ネタにもありますが蝙蝠モチーフなのは蝙蝠野郎の意です

基本的にPCにやりこめられる言動しかしません
シーン5での会場の人間全員を人質に取った脅迫も本気ではなくハッタリです PC①が少しでも反撃したり言い返せば虚をつかれてうろたえますし、PC②が乱入すればネームバリューに怯んで逃げ出すでしょう
良くも悪くも刹那主義者
勝ち馬に乗りたいタチでもあるので、PCに敗北し交渉に陥落するとエンポロスをあっさり見捨てます 悪事以外に加担することが少ないゆえクライマックイスの《プラスアシスト》使用時は結構気分が良かったり
(ワーロックへの調達判定で40くらいの出目を出したPC②が小切手を書いたため靴を舐めるところまで行きました)

【小佐古】
赤染ゆか里(あかぞめ-り)
今回のヒロイン枠
名誉のために言うと間違いなく　PC①の心配>PC②に会いたかった　ですPC①が無事に帰還し、怪我も元通りになり完全に安心した後にPC②もいたよと漏らしたのであればエーッぐらいは言うかもしれません
気が利くPC①がサインを貰って帰ってきたこともありました
半田半蔵(はんだ はんぞう)
またしても何も知らされていない半田半蔵
信じて送り出したPC①くんに任せていたら支部が半壊しました どういうこと！？
ちゃんと事情を説明すれば安心してくれるでしょう 頭は抱えます
日々出晴英(ひびで はるひで)
もう一つのスピンオフに出張しているためいつにも増して出番がありません兄に対する感情はかなりドライですが嫌いではなく、知らないところで死ぬな(蘇生してやれないから)ぐらいの情です
収入もおそらく妹の方が上なので施しもいらねえ

【武上】
伊比津美摘(いびつ みつみ)
●荒御魂
センスのない和御魂に代わって山田の散髪、礼服の新調などをしてくれます
PC②が外見に気を遣わない性格の場合も全て彼女が文句を言いながらプロデュースしてくれることでしょう 支部の顔がかっこつかないと困る
●和御魂
荒御魂の意思を無視して結婚相手を探そうとしています PC①が男性の場合ベタベタ触れてくるのはワンチャン狙っているためです(PC①が立派とかそういうのではなくオーヴァードで成人で老けすぎてなければまあ誰でもいいかなという思考)
残念なことに善意で「世継ぎを産んだらみつみちゃんも楽になれる」と主張し、これで自分は人のこと解ってるレネゲイドビーイングだと思っています
子供が生まれたらまた乗り移らなきゃいけないだろと言われるとそれはまだ嫌とのこと
山田餓狼丸(やまだ がろうまる)
全てを食い尽くしにやってきました　放っておくとマカロンタワーを下から取ろうとしたりチョコレートファウンテンに手を突っ込みに行きます
支部の意向によっては小学校に通えるようになっているかもしれません
戦闘スタイルはグレイと全く変わらないままPC②の戦闘の手助けをしてくれます NO.1の弱点がブラックドッグなため山田とPC②のダブルアタックになることが多いようです 感慨深い
今回の件でパーティというものを誤解しつつあります 次も面白いことが起こるかな？

【可変NPC】
採用していれば登場します
できればGMPLに所縁あるキャラクターに差し替えることを推奨
坂月かづ樹(さかつき-き)
早郷谷(さごや)支部代表
実は攻撃もできます エリートかどうかはともかく器用
パーティの後エリート二次会……やろうぜ！
八題いち葉(はちだい-は)
『Mirage Link』公開NPCより出張
普通の面倒見のいいお姉さんです 

◆その他設定

■日々出家
両親死別・無戸籍なのは目立つ見た目と能力で一族まとめて迫害を受けていたからです
直接殺されはしないものの貧乏暮らし 戸籍がなく福祉教育を受けられず、本来なら大したことないはずの病死 おそらく近親婚なので身体も弱かったのでしょう
ブラムは遺伝 伊比津も派手な容姿と能力をしていますが向こうは土着信仰と結びついてるため寧ろ保護されています

晴英(はるひで)
人の心を晴らす、優れている
「そういう人になりなさいよ」というよりかは「生きているだけでえらいよ」に近い
この名前が兄から妹に与えられる

雨名(あまな)
雨という日常の中で過ぎ去るような些細なことにも名をつけるよ
「あなたのことを忘れないよ(大事にするよ)」
この名前が妹から兄に渡る

■エンポロスの計画

PC①に埋め込んだのはミュータント達の《超人的弱点》にあたる細胞 オリジナル達は指定シンドロームに限られていましたがこれは全てのレネゲイドに広げています
イメージはセルフ対抗種、免疫が反応すればするほど自家中毒を起こす地獄、数日後死ぬ
台詞中の「殺戮機構」がこれに当たるものです

資金難をブックメーカー事業で乗り越え、今度こそ自分の研究成果を知らしめることが出来ると思っていたのにPC①のせいでショーが失敗
この一点の綻びからどんどん計画は破綻していきます
結果としては大失敗に終わったものの中枢評議会相手の自身の売り込み、事業の拡大、資金調達、人員手配まではエンポロス1人で行いました 

◆処理・マスタリングについて

【ハンドアウト配布】
PC①：落ちこぼれエージェント
隻眼か隻腕どちらかで大丈夫です どちらかで大丈夫なんですけどね、体感6割くらいはどちらも消し飛んでいます
元から隻眼のPCが片脚落としたり車椅子になったりもしました
公開ハンドアウト時点で大怪我の記載があるので立ち絵を隠す必要性はありません
ハンドアウトシーンは詳細に描写するとグロテスクになってしまうので、参加者の許容範囲内で演出しましょう

PC②：エリートエージェント
終始PC②がスマートに事を運ぶハンドアウトシーンになります
ワーロックの渡す金を受け取るか否かだけ事前に確認おくとスムーズです

【ハンドアウト公開タイミング】
■PC①
・シーン5、ワーロックの攻撃を喰らい遠のく意識の中
・情報収集直前、武上陣営との合流後
■PC②
・情報収集直前、武上陣営との合流後
・PC①のRハンドアウト公開直後
以上がよくあるタイミングです
本シナリオはハンドアウト公開を引き延ばす理由が特にないので条件を満たせば共有のために早めに公開することを推奨します

【戦闘】
■推奨ビルド
両PC攻撃手段があることが望ましいです。PC①はチルドレンの保護者という特性上アタッカーでないこともあるので、成長でなにかしらの手段をとるよう促すと良いでしょう
また、キャンペーンを通した消費経験点が80点に満たない場合はGMから足りない分を追加配布して構いません PCの成長と共にエネミーも強化されているため、高経験点下の戦闘に慣れていないプレイヤーにはシナリオ上有効な構成を伝えると良いでしょう
具体的には
・【行動値】10以上のトループ殲滅火力、範囲拡大エフェクト
・軽度の自衛手段(ダメージ軽減エフェクト、防具)
・メモリー取得
といったものを推奨します

■ミドル：VS No.3、ワーロック
《プラスアシスト》お披露目戦闘 大体2ラウンド以内に終了します
ワーロックの降参宣言後でもPCはワーロックごと巻き込んでNo.3を攻撃してもよいでしょう ムカつくからな

■クライマックス：VS エンポロス、量産ミュータント*5
1ラウンドで前方エンゲージのミュータントを焼き払えるか否かでロイスがかなり左右されます エンポロスの【行動値】デバフとミュータントの6連攻撃を直に喰らうと大変なことになるので、先手を取って使用できる限りの《プラスアシスト》を適用し最速で殴りましょう
RPとしてPCに該当するシンドロームの《プラスアシスト》を取得しているNPCの名前を呼ばせてもいいでしょう 
防具の修正で行動値10を下回る場合は装備しない方が有効です
逆にサイレン型などがいると速攻で終わってしまうため少しエンポロスのHPを増強した方がいいかもしれません

ミュータント以外にデータ的な意味はありませんが、PC①のエンポロスに対する一撃に全NPCの《プラスアシスト》を乗せるよう戦闘プランに記載しております 意味は無いが意義があります