国内自動車メーカーの中国販売と北米、欧州戦略。

国内自動車メーカーの8月の販売台数 中国での減少目立つという記事で「中国での減少が目立つ」と書かれているが、「アメリカやヨーロッパなどで販売が好調」ということで、トヨタが四半期で初の「営業利益1兆円」超え!ホンダ・日産も大幅増益、自動車5社が絶好調決算(https://diamond.jp/articles/-/329816)では、自動車5社が絶好調であることが報じられている。

私が前回調べたところによると「トヨタの世界販売と為替差損益」で、トヨタは為替差損益(為替レートの変動により生じた利益)がここ何年か利益が増えていることが確認できた。また、本田技研工業株式会社もEDINETで調べてみる。

四半期報告書-第100期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)の要約四半期連結損益計算書では、金融収益及び金融費用のその他(純額)が、為替差損益も含まれると推測されるので、第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)は538億円増えている。また報告書の「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」では「為替換算による増加影響など」による増収であることが記載されている。また日産自動車株式会社も、四半期報告書 ‐ 第125期 第1四半期(2023/04/01 ‐ 2023/06/30)では、北米、欧州市場では大幅に増加し、一方で中国市場は販売競争激化及び市場の変化で減ったようだが総合すると売上高は増収ということが書かれている。次にスズキ株式会社では、四半期報告書 ‐ 第158期 第1四半期(2023/04/01 ‐ 2023/06/30)では、海外売上高がインド、欧州等で販売増加、そして為替円安等により増加となったことが記載されている。(個人的に考えるがインドは販売戦略としてどうなのか。中国とインドの1人当たりGDP(PPP(購買力平価)ベース)調査を公開したがインドは経済大国ではあるが、貧困層も多い。が、自動車よりも二輪車を利用している人が多いようだ(参照:2022年のEV登録台数100万台超、二輪車は前年比4倍以上(インド)))

次に株式会社SUBARUでは、四半期報告書 ‐ 第93期 第1四半期(2023/04/01 ‐ 2023/06/30)で、第1四半期連結累計期間の売上収益は為替変動による増収効果などにより”増収”となったことが記載され、上記の「売上収益」からデータを参照すると、(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は北米8253億円と欧州272億円、前の同じ期間より増加していることが確認できた。

最後にNHKの記事では国内の主な自動車メーカーの8月の販売台数は中国で減少していると書かれているが、これはおそらく前回公開した「中国のEVメーカー「BYD(比亜迪)」2023 年半期レポート(主要財務データ)」は、電気自動車シェア世界2位となっており、他の中国の自動車メーカーも中国などで拡大を見せていることが影響しているのではないかと推測される。またBYDは、日本仕様のコンパクトEV(「ドルフィン」)発売(2023年9月20日)と日本にも進出してきている。


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