森山満穂 mitiho moriyama

主にエッセイ、ときどき小説など。 作家になりたい未熟者です。超マイペースに出没します。

森山満穂 mitiho moriyama

主にエッセイ、ときどき小説など。 作家になりたい未熟者です。超マイペースに出没します。

マガジン

  • 小説たち

    掌編、短編小説と長編の第一話をまとめてます。多分、主人公は男が多い(笑)

  • カレーの事情

    高校生・松井広は、目を覚ますと今日一日の記憶を忘れていた。養護教諭と友人たちとともに記憶を取り戻すカギを導いていくが、それは彼の過去の事情が関わっていた。カレーにまつわる過去の事情はあまりに残酷で、泣きたくなるほど不格好な勇気の話。前半と後半の温度差が波紋を呼んだ青春ミステリー風ヒューマンドラマ。《全4note・完結済み》

  • こころ磁石

    私らしく心の赴くままに綴ったnoteを集めました

  • shape of

    交通事故に遭い、下半身不随になってしまった兄。それでも希望を捨てきれずに立ち上がろうとして車椅子ごと倒れるという行動を繰り返していた。そんな兄の姿を見ていることしかできない弟が、兄に言われた一言は──。 二人の想いが重なった時、おぼろげな夢が確かな輪郭を象り始める。痛切な青春ヒューマンドラマ。《全4note・完結済み》 ─────────── ヘッダー画像はNEO HIMEISM様のフリー画像より使わせていだだきました。

  • 森山満穂のバックボーン

    私の創作の礎を築いてきた本たち─読書遍歴記事をまとめてます。

最近の記事

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作品紹介まとめ

作品紹介のnoteがあると便利かなと思い、作品名、あらすじ、その作品についての色々を以下にまとめました。これをきっかけにどれか一つでも作品を読んでいただけたら嬉しいなぁなんて思っています。 「青い鳥」(他サイトでは「ブルーバードは振り向かない」) 青春 【掌編】就職活動がうまくいかない大学生・玲二。そんな彼には最近、色々な生き物の後ろ姿の写真をみせてくる変わった友人・流星がいた。流星が後ろ姿の写真をみせる真意とは何か? 大学時代、授業で書いたミニシナリオを小説化したもので

    • 2021年創作活動ふりかえり

      「創作TALK」という年末年始に創作活動を振り返る記事のまとめ企画というものがあることを最近知って、今年の振り返りついでに私も参加してみようかなと思い、この記事を書いています。 企画概要ツイートはこちら↓ 月別振り返りのフォーマット表を使わせていただいて、まずは一年の概要をご覧ください。 自分の所感として今年を振り返ると、序盤からサイトの特集に選出していただいたり、新作を何作か公募に応募できたりと作品を評価してもらう機会に恵まれ、公募に応募するという前からの目標を少し達

      • 【改稿版】カレーの事情《4》「僕に救いをくれる人たち」

         目の前で光が散って、ざあと風が吹き抜ける。途端、充満していたカレーの味が一掃され、喉の奥に押しやられる。それがつんと気管を刺激した反動で小さく咳が出て、記憶の底から我に返ったことを自覚した。 「広?」  呼び掛けに顔を上げると、竹本たちが心配そうに僕の顔を覗き込んでいた。 「どうした? どっか痛いのか?」  その言葉に思わず目元を拭う。見ると指先が濡れていて、僕は泣いていたのだと気付かされた。え? なんで? 戸惑い、ぽつぽつとつぶやいた声は涙に滲んでいて、かすかにふ

        • 【改稿版】カレーの事情《3》「僕とカレー(真実編)」

           それから中学をなんとか卒業し、高校に入学すると、僕は髪色も少し明るくして、一人称も「俺」と言い換えて、別人のように振る舞おうとした。けれどやっぱり思うようにはいかなくて、発作を起こして倒れてしまった時に、竹本と出会った。その繋がりで梅沢とも仲良くなり、今では気の置けない友達として共に学校生活を過ごしている。けれど、竹本たちには過去のことは話せないでいた。なんとなく、あの頃の惨めで情けない自分を、犯してしまった罪を、知られてしまうのが怖かったのだ。    *  そして、迎

        • 固定された記事

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        • 小説たち
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          4本
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          22本
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        記事

          【改稿版】カレーの事情《2》「カレーと僕(過去編)」

           僕は昔から臆病者だった。自分から話しかけて友達を作ったことが生涯一度もないし、話しかけて失敗するくらいなら一人でいることを選ぶ。そんな内向的な性格だったから、中学校に入った頃は友達がいなかった。周りがどんどんグループを確立していく中で、僕はどこの輪に入ることもできず、当たり前のように一人になった。こうなってくると、暗い奴なんだと周りに認識され、誰も話しかけようとはしてくれなくなった。休み時間はいつも机に突っ伏して眠っていたし、体育のキャッチボールは残り者になった。  そん

          【改稿版】カレーの事情《2》「カレーと僕(過去編)」

          【改稿版】カレーの事情《1》「僕が記憶をなくした理由」

           鼻孔に香ばしい匂いが広がった。ターメリック、レッドチリ、クミン、コリアンダー。さまざまなスパイスが混ざり合った中に少しだけ香るトマトの匂い。これは我が家のカレーの匂いだ。今朝もカレーか。そう思いつつ、僕は重い瞼を開く。  目の前には見慣れない天井の色があった。僕の家ではない。目を開けるまで家の自室で寝ているものとばかり思っていたのに。今いる場所を確認しようと慌てて起き上がる。途端、体の節々が鈍く痛み出した。同時に脳がふわっと浮かび上がる感覚に襲われる。瞬きするとその感覚も

          【改稿版】カレーの事情《1》「僕が記憶をなくした理由」

          私はなぜ小説なんだろう

           私はなんで小説というジャンルを選んでしまったんだろう。昔から別にそんなに本を読むのも好きだったわけじゃなかったし、むしろ昔はお絵かきをする方が好きで、親にも絵が上手いねとさんざん言われた。絵の道に行くと思ったと言われたこともある。でも、私は言われるほどそこまで上手くはなくて、ただ見たものをそのままに近い状態で描けるだけだった。頭の中だけで描いたものは描けず、理想とは程遠いかたちで紙の上に具現化された。だからきっと、センスないんだろうなぁと早々に諦めた。それでもイラストを描く

          私はなぜ小説なんだろう

          プロフィールに固定してある「作品紹介まとめ」のページに5作品の紹介を追加しました。よろしければ覗いてみてくださいね。 https://note.com/htm753/n/nf387219b64ea

          プロフィールに固定してある「作品紹介まとめ」のページに5作品の紹介を追加しました。よろしければ覗いてみてくださいね。 https://note.com/htm753/n/nf387219b64ea

          今年のおすすめ作品3選

          今年は近年で一番書いた年なのでは?と個人的に思っている大晦日です。なので、この記事では今年書いた作品のおすすめをご紹介をしていきたいと思います。あくまで自薦なので、どの作品も絶大な評価は得ていない短編ですが、お付き合いいただける方はどうぞよろしくお願いします。 1.shape of カクヨム  エブリスタ  サッカーを通して描かれる交通事故に遭い、下半身不随になってしまった兄と、それを支える弟の絆の物語。 これは兄弟で別の色をモチーフにして文章表現をしているというこだわ

          今年のおすすめ作品3選

          ふがいない僕が捧げるメリークリスマス

          ※。.:*:・'°☆  書きかけの小説が、腕のなかで暗がりに横たえている。渡せなかった一節は、時間に託つけて踏み出さなかった罰なのだと云わんばかりに素知らぬ顔してクリスマスイブの聖歌を歌っていた。完璧なきみには似合わないほど不恰好で、不器用すぎる僕の物語を、きみは知るよしもない。 ※。.:*:・'°☆ 『しゃんしゃんという音は、トナカイの足音だと思っていた。』  デスクライトのオレンジ色が一節だけ書かれた原稿用紙を照らしていた。右手に握られたペンは長時間そのままでいた

          ふがいない僕が捧げるメリークリスマス

          朝を待つ

           あなたはずっと、朝を待っていたのかもしれない。  朝待ち宵。  透けていくその言葉を心の中で反芻しながら、遠くの空に生まれ行く朝焼けを見ていた。  施設のバルコニーで、同じベンチに腰掛けるあなたを見やると、伸ばしっぱなしの髪が無風の中で微かに揺れる。それは東雲の空に色彩を乗せていく絵筆のように見えて、すこし哀しかった。こんな中でもあなたの髪は白いままなのだな、とひとり、心の中でつぶやく。  初めて会った時から、彼の髪は白かった。なにが原因で、いつからそうなったのかは知ら

          星の送り人

           銀湾が、藍より少し深い色をした夜空に広がっていた。森深い辺境の地にあるその村からは、無数に輝く星一つひとつの光の輪郭がはっきりと見える。ふと、澄んだ夜風が南東から吹き抜けてきて、草木の香りを匂い立たせた。少女が纏った麻布の衣と左右に結った三つ編みが、それに倣って軽やかに揺れる。  この調子だと、明日も晴れそうだ。そう思いながら、少女は胸を撫で下ろした。 「セイラ」  彼女が名を呼ばれて振り返ると、父が茅葺きの家から出てきていたところだった。がたいの良い身体を茅葺きの暖簾から

          ムーンライト・メロウ

          夕紅とレモン味 ークラン・ドゥイユー  行き合いの空に少しだけ、欠けた月が夜空に浮かんでいた。ほとんどまるいかたちをしたそれは満月と言っていいのかもしれない。  ふと手元に視線を落とす。ティーカップに注がれた紅茶が月明かりに照らされてもなお、夕空を閉じ込めたような橙色に輝いていた。沈殿した茶葉が濃い色層となって、いっそうどこかの夕暮れ時の風景に見える。  そっと、華奢な取っ手をつまんで、カップを口に運ぶ。鼻孔からいつもどおりの芳潤な、でもどこかほのかに爽やかな香りがほろ

          ムーンライト・メロウ

          森山満穂のバックボーンpart2 読書遍歴(漫画編)

          だいたいの人がそうだと思うけど、私は小説よりも漫画を読む。 読書家の方は小さい頃から本を読んで育ってきたとよくいうが、私ははっきり言って小説より漫画を読んで育ってきた方だと思う。人生の一番多感な時に漫画に触れたことで、多くの場面で漫画に救われてきたと言っても過言ではない。 少女漫画雑誌期初めて漫画に触れたのは、おそらく小学生の頃。毎月、姉と二人分、少女漫画雑誌「ちゃお」と「なかよし」を買ってもらっていた。基本的には姉はちゃお担当、私はなかよし担当で、自分の方を読み切ったら取

          森山満穂のバックボーンpart2 読書遍歴(漫画編)

          refrain

           あなたの打つ句読点は、息継ぎなのか、区切りなのか、ぼくにはわからなかった。ただその言葉の波はおそろしく静かに降り注いで、呼吸を楽にしてくれる。それはぼくの指標になり得るくらい美しい、雨だったんだ。  ぼくの人生はきっと平凡で、凪のようだねとみんなは言うだろう。否定はしない。17年間生きてこのかた、感情が揺さぶられたことがほとんどないのだから。友情も恋愛も上辺だけで感情は伴わず、いつだってみんなが一喜一憂する姿を一歩引いて俯瞰するのがぼくの立ち位置だった。そんな薄っぺらいぼ

          森山満穂のバックボーン(読書遍歴)

          【長い文章を読むのが面倒くさいって方は、太字の部分を読めば私が読んだ本だけがわかるようになってます!】 今でこそ本が好きな私だが、小、中……高も少し入るだろうか、私は本好きとは言えない子どもだった。その頃、夢中になっていたのはNHKでやっていた「天才てれびくんMAX」という子供向け総合番組と、テレビドラマと、「ちゃお」や「なかよし」などに載っていた少女漫画。中学に入るとアニメから少年漫画にハマってコミックを買い漁っていた。文通相手のおすすめでバトルファンタジーもののライトノ

          森山満穂のバックボーン(読書遍歴)