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お!オレを見捨てるのか??

持ち主と出逢って、もう何年だろうか。

前回この墓場へトラックで連れられて来たとき、オレを迎えにきた持ち主は泣いていた。

病院に息子を連れていき、薬を処方されてる薬剤屋で待つ変わりに、喫茶店へ場所を移して時間を潰していた。息子と笑って、あ、病気も大したことなくて良かった!と安堵していた矢先。
喫茶店から出ると、、、。オレはすでに、「夢の島」へ運ばれていた。墓場なのに、夢の島とは笑える。

でも、持ち主が泣きながら迎えにきたので、オレはまた生かされることになった。

持ち主は役所へ抗議したらしい。
淡々と返事がかえってきたらしい。
「1時間の猶予は与えています。もともと駐輪自体が禁止なんですよ」。

ワンワンなく持ち主を、息子は不安そうにみながら、「なんで自転車がなくなったの?なに?どうしたの?」と尋ねていた。

☆☆☆

そう。昨日やってしまいました。
迷惑行為を。
その迷惑行為、非難を受けて当然のことを4000円でお許しくださる。そーいうシステムです。

自転車を撤去された話なんですけどね。
自転車置き場に、昨日に限って課金システムの装置が空いていなかった。そこで、べつのところも探さずに自転車を装置がないスペースに置き去りにしたら、、処分を受けることになったわけです。

別に毎回自転車に乗っていないんですけどね。

ふと、違う次元にワープして、考えるわけですよ。

よく事件を起こした人が、保釈金で釈放されるケースがあるわけですが丶丶丶。

わたしのおかした罪は、4000円です。つまり撤去自転車置き場に行って自転車を戻して。その撤去場がまた遠くて。本音を漏らせば、新品を買ったほうが、時間的にも安い可能性まである。(すみません、倫理的な話を忘れた場合です)

その4000円は、その撤去場で働く人(そこには三人はいっらっしゃった)のお給料の一部になるかもしれないし。世の中のシステムなんですよね。

公道に自転車をほおり出されて、その邪魔な自転車を避けて歩く人の中に、ちっ!っと舌打ちした人をいるんだろうな。すみません。

その、ちっ!を言わせても、お金で解決できる罪だった。

人は殺していない。

人を殺してのうのうと生きてる人がいるのか、いないのかは知りませんが、やっぱり罪を起こしたら償わないといけないわけで。

人を殺したら、その人の命はかえってこない。

4000円、お金で罪を許してもらいます。

お金でつぐなえるものは、やすい。

あほ!といってください。
パートナーには秘密です。
きっと「もう2回目?3回目?」と、といつめてくるだろうから。

自転車は、正直ね、もう結構傷んでいるけどね。愛してる家族ですから。

寿命までは、せめて見守りますよ。

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