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中央旅行記⑳:ザルツブルグ=ミュンヘン

2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら
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当初の計画ではミュンヘンに寄る予定はなかったが、まっすぐフランクフルトに帰っても大した観光地がなさそう(失礼)だったので、寄り道をすることにしたのだ。

列車ではうっかり喫煙席に着席してしまった。煙たい。向かいに座ったおっさんが巻きたばこつくりながら、

「君はタイランドから来たのか。一人旅はさみしいだろう。ガールフレンドはいるのか?いない?はやくガールフレンドをつくりなさい。」

ありがとう、余計なお世話である。

1030ミュンヘン中央駅に到着。まずは観光案内で宿の手配。軒並み高く、泣く泣く最安値10,000円のホテルを予約。朗らかな係のお兄さん曰く

「いまオクトーバーフェストの真っ最中だからね」

なんと、何も知らないまま世界最大のビール祭り・オクトーバーフェストの街に来てしまった。

「知らないで来たのか?なんということだ!」

とゲラゲラ笑っていた。その後も

「日本のどこからきたの?サッポロ?ミュンヘンはサッポロと姉妹都市だ、なに?そんなことも知らんのか、何年サッポロに住んでいるのだ!」
「ココ キョーカイ ココ レジデンス アルイテマワレルヨー ヨイイチニチヲ!」

とのこと。ドイツ人は、よく喋る(笑。

せっかくドイツに帰ってきたのだからと、駅のスタンドでソーセージを食らう。焼いただけの肉の棒がばかみたいにウマイ。さすが本場である。

街の中心にある市庁舎に登って市内を一望。良い景色だが風が冷たい。少しずつ雲行きが怪しくなり、雨が降りだしてしまった。サムイサムイ。そこからレジデンスを見学したり、まちなか散歩をしたり。

歩いていると晴れ間が見え始めたため、オクトーバーフェストに行ってみることにした。ソーセージをつまみにビールを一杯、と思っていたのだが…そんな気持ちは会場の空気により一気に尻つぼみとなった。

こんなでかいイベントだとは思わなかった。テーマパークといって良い規模の会場にいくつも立ち並ぶビアホールはどれも体育館並みの大きさ。ホール内部はタバコの煙とビールと音楽に包まれて、テンション最高潮。ステージでは一気飲み大会。tinyな日本人がひとりで行って「とりあえずビール」などできる様子ではない。情報を持っていないことが悔やまれた。

会場には救急車が何台も来ていた。ドイツ人もビールを飲み過ぎると潰れるのだ。ビール好き民族も人の子である。

夕ごはんはバーガーキングで適当に済ませ、ホテルのカウンターで旅行記をつけながらビールをいただき、おやすみなさい。


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