Yumiガイドphoto

京都を訪れる外国人を2年間で40回以上案内してきた、すごい女子大生の話

「私、80歳になっても現役のホストとしてトモダチガイドしてたいんです!!」

きらっきらの笑顔でそう語ってくれたのは、地元、京都でホストをしている、Yumiさん。

京都嵐山の出身で、京都府立大学で欧米言語文化を学ぶ、大学4年生。

就職活動で説明会や面接と大変多忙な毎日の中、その合間を縫って、積極的にトモダチガイドを続けている。

トモダチガイドとは、友達をもてなすように案内をする「友達のようなガイド=トモダチガイド」。国際交流をしたい日本人と、訪日外国旅行者をマッチングさせるCtoCサービス「TRAVELERS Hub Huber」に登録しているホストが、よくある観光地域ではなく、自分が住む地域などを案内し、ローカルな日本を体験してもらう。

トモダチガイドのホストとして活動を始めて約2年、これまで40回以上トモダチガイドをやってきて、今の目標は、「大学生のうちにトモダチガイド通算100回」だという。

そんなYumiさんの魅力と、彼女のトモダチガイドストーリーを紹介する。


1.Huber.との出会い

Yumiさんはこれまで、2度の留学を経験している。

最初の留学は、高校2年生の時。文部科学省のプログラムで、2週間カナダへ。

Yumiさんの出身が京都だと知った現地の高校生から、口々に、「京都はとてもいいところだよね」「京都に行ってみたいと思ってるんだ!」と言われ、それまで気に留める事のなかった地元の素晴らしさに、改めて気付いた。
帰国してからは、京都、特にYumiさんの生まれ育った嵐山の、ガイドブックに載っていない魅力を発信したいと思うようになり、地元の京都府立大学に進学。
世界へ発信するためのツールとして英語などの言語を学びながら、京都の歴史や文化についても知識を深めていった。

2度目の留学は、Yumiさんがトモダチガイドを知るきっかけにもなった、オーストラリアへの短期留学だ。

<オーストラリアのホストシスター達と>

オーストラリアに滞在中、現地でできたオーストラリア人の友人達がローカルな遊び場に連れて行ってくれる事が、とても新鮮で楽しかった。
帰国後には、その友人が来日し、Yumiさんを訪ねて京都へも遊びに来てくれ、たくさんローカルな場所を案内するチャンスを得た。

<オーストラリアから遊びに来てくれたお友達Eveさんと>

Yumiさん「友達が、「Yumiがいなかったらこんな素敵なところ知らなかったよ」って言ってくれて、自分だからこそ知ってる地元の魅力を伝えることができたと実感しました。」

そんな留学体験談を、大学主催の留学報告会で留学生代表として生き生き話すYumiさんが、Huber.のスタッフの目に留まり、スカウトされた。
Yumiさんは、その日のうちにホスト同士が集まるミートアップに参加、即日登録し、トモダチガイドのホストとして活動を開始した。

海外からの人々にローカルならではの魅力を伝えたいというYumiさんの想いは、まさにHuber.のトモダチガイドのコンセプトと重なっていたのだ。

今では40回以上トモダチガイドを経験しているYumiさん。とにかく、トモダチガイドが楽しくてしょうがない!!という。

どんな体験を重ねて、こんなにトモダチガイドに魅了されたのだろうか?

Yumiさんに、いくつか印象に残っているトモダチガイド体験を聞いていくと、その謎を解くヒントが見えてきた。


2.Yumiさんに2度目のトモダチガイドをしてもらうために日本再訪!

Yumiさんがトモダチガイドをはじめて間もない頃、シンガポールからのソロトラベラーのゲストBengさんから、メッセージが届いた。

Bengさんは、Yumiさんが出しているプランを選び、メッセージをくれたのだ。

ツアー内容も順調にまとまり、Yumiさんは、サポートガイドに、以前ペアを組んだが結局キャンセルになってペアガイドが叶わなかった、Sayakaさんを指名。
ホスト同士のコミュニティで信頼関係ができていた二人と、フレンドリーなBengさんの3人はあっという間に仲良くなり、まるで昔からの友達同士で旅行しているような楽しいトモダチガイドとなった。

Yumiさん「今までのトモダチガイドの中で、一番トモダチになれました!」

 <YumiさんとBengさん トモダチガイド中>

ところが、この後ひとつハプニングが発生する。
ゲストのBengさんが、レビューを書けるのは2週間以内という事を知らず、忙しさも手伝って、期限が過ぎてしまい、レビュー投稿ができなかったのだ。
レビューをとっても書きたかったのに書けなかったBengさん。
3人で作ったプライベートチャットグループにレビューを送って感謝を伝えたが、それでも心残りは拭えず、なんと、「今回こそレビューを書きたい!」と1ヶ月後に再び日本に来て、Yumiさんにトモダチガイドを申し込んだのだ!
そうして実現した1ヶ月後の再トモダチガイドも、前回と同じSayakaさんとのペアガイドで、またまた最高なトモダチガイド体験となり、Bengさんは無事熱いレビューを投稿することができたのである。

Bengさんのレビュー「Hi Yumi and Sayaka! Thank you for the tour! and for being flexible with the timing and schedule. Thanks also for helping me with the love stones! Otherwise, I would still be walking around in circles... haha! ;p
It was great walking down alleys and trying Arabica coffee, and crispy Kyoto Okonomiyaki! You have to tell your other guests about it! ;D」

そして、Bengさんとのエピソードは、これだけではない。
そのさらに8ヶ月後。
Bengさんはまた京都にいた。
今度は本当の友達として、プライベートで連絡を取り合い、Yumiさんの地元嵐山を歩いたり一緒にお花見をしたり、2日間一緒に楽しんだのだ。

          <再会したYumiさんとBengさん>


Yumiさん「トモダチガイドがこんなに楽しいのは、「ガイド」と「ゲスト」じゃなくって、「トモダチ」という関係になれるから。サヨナラの後も連絡を取り合ったり、その後も関係が続いて、再会したり、そうやって世界中に「トモダチ」ができる事。」

まさに、Huber.のコンセプト「世界中のヒトとトモダチに」である。


3. スランプを抜けて見つけた答え

そんなYumiさんにも、スランプが訪れる。
プランが選ばれず、メッセージが来ない、やっとメッセージが来ても、チャットが続かず予約までいかない・・・
全くトモダチガイドができない時期が、半年ほど続いた。

トモダチガイドができないならHuber.のホストである意味がない、と、他のガイドマッチングプラットフォームを探したりもした。
しかし、そんな時でも、Huber.のホスト同士のコミュニティのミートアップイベントに参加すると、そこで出会うホスト仲間やHuber.のスタッフに毎回たくさん刺激を受け、「やっぱりまたトモダチガイドがしたい!」と感じたという。

<Huber.のホストコミュニティミートアップ>



Yumiさん「Huber.のホストの魅力は、トモダチガイド体験だけじゃなく、ホスト同士のコミュニティにもあります。コミュニティを通して、感動や楽しみも共有できる仲間ができる。属性・背景・年齢層が全く違う人々と価値観を共有できる。生き方がかっこいいと思う人が多く、一人の大人として尊敬できる人に出会える。日本全国に、同じ価値観を共有できるホスト仲間ができます!」


こうして、ホスト仲間との交流に支えられながら、約半年間トモダチガイドの機会を待つ中で、Yumiさんには、ずっと考え続けていたことがあったという。
Yumiさんの根底には、ゲストにとってトモダチガイドを使う醍醐味は、地元の友達に案内してもらってるような友達感やローカル感にある、という思いがあった。

ところが、試行錯誤して色々プランを出しても、見てもらえるのは京都定番の観光地を巡る王道コースのプランがほとんど。どうやったらトモダチガイドならではのローカル感を出せるのか、ずっと悩んでいた。
そして、その答えを、スランプを抜けて立て続けに3件のトモダチガイドをする中で、見つけたという。
それは、「定番スポットの中にもローカル感を出す」事。
定番の竹林に行ったら、少し足をのばしてローカルな公園の穴場的紅葉スポットに連れて行く、祇園を回る時、メインストリートではなく味のある裏道を行く、などの工夫をしたら、実際、ゲストさん達は、人が少ないローカルスポットに特別感を感じたり、ローカルな場所にまつわるYumiさんの子供の頃のエピソードを喜んでくれたり、オリジナリティ溢れるツアーができた。

Yumiさん「悩んでいた時期を経て、3件トモダチガイドが続いた時に、頭で考えていた自分のアイデア や思いを実行できた。それがきっかけで、自分なりの「トモダチガイドならでは」 のやり方ができるようになったし、その想いはゲストにもちゃんと伝わると、経験を通して確信しました。」


4. ゲストの願いを叶えるトモダチガイド

自分のスタイルを確立し、さらなる成長を遂げたYumiさん。
最近、今までの経験を最大限に生かして大活躍したトモダチガイドエピソードがある。

ゲストは、生後7週間の赤ちゃん、5歳のわんぱくガール、パパとママとお祖母様のファミリー5人。
Huber.を連日使い、何人ものホストさん達とツアーをしながら関西から関東へ旅行されていて、Yumiさんはそのメインホストの一人として、3日間担当。
Huber.からツアーの概要やゲスト情報を引き継ぎ、行程をまとめ、ゲストさんともメッセージで了承を得ていて、全ては順調だった。

ところが、前日になって、その日のメインホストさんから連絡が。
「Yumiちゃん!これは大変だよ〜!!」
ホスト同士のコミュニティで交流を深めていたホスト仲間で、次の日のメインホストであるYumiさんを気遣って連絡をくれたのだ。
ゲスト本人は全く強調していなかったが、実際トモダチガイドをしてみると、首の座っていない7週間の赤ちゃん連れで古都京都を快適に回ってもらうのに、非常に苦労したという。3時間ごとの授乳場所の確保、ベビーカーを押しての砂利道移動などなど・・

まだ学生のYumiさんは、そもそも生後7週間の赤ちゃんと触れ合ったことはなく、どうケアしていけばいいのか、どの施設にいけばいいのか、見当がつかない。
そこで、関西ホストのコミュニティに、授乳場所や赤ちゃん連れでも行きやすい場所など、情報を求めてメッセージを送った。

すると、数時間の間になんと、60件以上のやりとりが発生、多数の情報が一気に集まった。

Yumiさんはそれらの情報をもとに行程を組み直し、ゲストさんに提案。
ローカルスポットへのこだわりが強いゲストと夜中までかかって丁寧にやりとりし、最大限ゲストの希望を尊重しつつ、赤ちゃんへのケアも怠らずに済むプランを作り上げることができた。

Yumiさん「ゲストさんが行きたいと言っているところを、大変だからと断るのは違うと思ったんです。だから、行くと決めた後に、どうすればスムーズに行けるかを考えました。
結局、3日間使ってゲストさんが当初から行きたいと言っていたところは全て連れて行ってあげる事ができました。
後日、ゲストさんから「京都で行きたいと思っていたところに全部行く事ができた、あなた達のサポートがなければ行けなかった、本当にありがとう」というメッセージをもらいました。少し苦労はしたけど、自分がトモダチガイドをした意義はちゃんとあったんだなって、実感しました。」

規定のツアーと違って、ゲストそれぞれの状況に応じて最適なプランを提供できるのが、Huber.のトモダチガイドの魅力の一つ。
Yumiさんは、今までの経験やホスト同士の信頼関係をもとに、その魅力が最大限伝わるトモダチガイド体験を生み出した。

5. Yumiさんからのメッセージ

Yumiさんに聞いた。

ー あなたにとってトモダチガイドとは?
「ありきたりかもしれないけど、たからもの。
Huber.のホストとしてトモダチガイドをしていなければなかった出会い、普通の大学生だったらできないような体験、そこで得られた感動。。。トモダチガイド体験があったおかげで、ただでさえ楽しい大学生活が、最高に充実したものになりました。」

ー ゲストに伝えたいトモダチガイドの魅力とは?
「ガイドブックに載っていないようなローカルな魅力を知る事ができる。そして何より、自分が訪れた土地で出会いがあり友達ができて、ずっと繋がっていける関係になれる。それがトモダチガイドならではの魅力だから、それをもっともっとゲストさん達に知ってもらいたいなと思っています。」

ー Huber.のホスト仲間へ一言
「トモダチガイドを通して世界中の人と友達になれるのはもちろん、エリアを超えて日本全国に、同じことを楽しいと思う、同じ価値観を共有するホスト仲間ができて、一緒に一つの事を楽しめる、それがトモダチガイドのホストとしてのやりがいや魅力だと思います。」

6. Yumiさんとトモダチガイド

ホストとして、ずっと順風満帆にきたわけではない。
やりたくてもやりたくてもトモダチガイドができない期間が半年もあったり、自分がめざしているローカル色の強いプランは全然選ばれなかったり。
それらを一つ一つ乗り越え、成長し続けているYumiさんの原動力は、なんだろうか。

Yumiさん「トモダチガイドは、同じ体験をすることで、世界中の人とトモダチになって、一緒の思い出を作れることが本当に楽しい!そして、心の底からのありがとうがもらえる、日本滞在中で一番楽しかったと言ってもらえる。それがものすごい魅力。ゲストさんの思い出の1ページに自分が加われる事が、本当に楽しいんです。」

そういってひまわりのような笑顔を見せるYumiさん。

ただ純粋に、トモダチガイドひとつひとつをゲストと一緒に全力で楽しめる事が、彼女の最大の魅力だと、感じた。


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