二十年後の私へ

図書館で、ふっと、チラシが目に入った。「20年後へのメッセージ募集」チラシに手を伸ばしかけたが、少し躊躇した。                              「私、生きてるかしら?」                         思い直して、手に取る。                  

二十年後の私へ
生きていますか。もちろん生きていますよね。             八十五歳は、まだまだこれからですものね。
二十年なんて、あっという間でしたね。
今の私(六十五歳)は、やっと、自分らしく生きていこうと歩み始めたところです。本当に大切なものは、時間だと気付いたことで、「ワクワクすることだけしていこう。」そう心に決めました。
そうやって二十年、挑戦し続けた貴女に拍手を贈ります。
「努力は報われるなんて、うそだー!」ってわめいてた私。
「それが言えるだけ努力しましたか?」って、自分を戒めたあの日。

でも、八十五歳の貴女に、やっぱり、そうわめいていてほしい。     そして、刻むように一日一日を ていねいに過ごしていてください。

吉田兼好の
人死を憎まば、生を愛すべし。存命の悦、日々に楽しまざらんや
の言葉を 心に刻んで
                          六十五歳の私より

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