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なぜ娘は死んだ?その真相を考察せよ

スリリングな展開&続々登場するヤバめなキャラにアドレナリンが大放出! この秋、考察班を騒がせるジェットコースターミステリーの見どころを紹介する。

大切な娘のために、家族は復讐を誓った

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ささやかながら幸せな毎日を送っていた新堂家に突然悲劇が訪れる。

次女・梨里杏(星乃夢奈)が学校の屋上から転落し、死亡。その死の真相を覆い隠すように、梨里杏が担任教師を相手にパパ活をしていたというスキャンダルが拡散され、悲劇のヒロインだった梨里杏は一転、世間から大バッシングを浴びる。

だが、家族は梨里杏の潔白を信じていた。誰かが梨里杏を陥れたに違いない。必死に情報を集める中、辿り着いたのは大企業・早乙女ホールディングスの影。政財界に強いコネクションを持つ早乙女一族の誰かが、梨里杏に濡れ衣を着せたのだと確信する。

闇に葬られた真実を暴き、大切な娘の汚名を晴らすため、新堂家は立ち上がる。『ブラックファミリア〜新堂家の復讐〜』は、とある平凡な一家が巨大な陰謀に立ち向かう復讐ミステリーだ。

バレる?バレない?迫りくるピンチに心拍数が急上昇!

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クライムミステリーに欠かせないのが、身分を偽り敵陣に紛れ込む「潜入捜査モノ」。本作もまた「潜入捜査モノ」らしいスリルと緊張感が魅力だ。

新堂家の面々は正体を隠して早乙女一族と接触する。母・一葉(板谷由夏)は家政婦として早乙女家に潜り込み、父・航輔(山中崇)はヘアメイクとして麗美(筒井真理子)に近づく。そして叔父の優磨(森崎ウィン)はK-POPアーティストのそっくりさんとして葵(瀧七海)の心を掴み、姉の沙奈(渡邉理佐)は記者として倫太郎(塩野瑛久)と親しくなる。

正体がバレたら一巻の終わり。事実、毎回、正体を怪しむ視線が一葉に注がれる。そのたびに鮮やかな機転で切り抜ける一葉の危機回避能力の高さにハラハラしっぱなし。

はたして新堂家は無事に真実へ辿り着けるのか。手に汗握る心理戦に翻弄されてほしい。

強烈キャラの怪演にテンションぶち上げ!

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そんな新堂家の前に立ちはだかる早乙女一族もまた強烈キャラが勢揃い。

その筆頭が、国会議員の倫太郎だ。1年前、泥酔動画が拡散され議員辞職。心を入れ替え再当選を果たしたかと思いきや、性根は相変わらずの超クズキャラ。無断で動画を撮ろうとした女性の目を『孤狼の血』の鈴木亮平のようにえぐろうとしたり、秘書をゴルフのドライバーでぶん殴ろうとしたり、暴虐非道のオンパレード。クズすぎてむしろ清々しい。

さらに、高瀬奈美江(釈由美子)もかなりヤバい。上品に微笑んだかと思いきや、裏では夫に罵詈雑言を浴びせまくり。さらに、自身の罪が明るみに出ようものなら、周りのオヤジたちをビンタ・膝蹴り・頭突きの三段重ね。「妖精が見える」とか言ってた愛らしい釈ちゃんはもうそこにはいません。

アクの強すぎる敵キャラが思わずクセになること間違いなし!

最終回まで見逃せない、謎が謎呼ぶストーリー

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そして最大の見どころが、梨里杏の死の真相だ。

ヒントとなりそうなのが、1年前の倫太郎の泥酔動画。あの動画を拡散させたのが、梨里杏だという。その報復として抹殺されたのか。だとすれば、黒幕は麗美だろうか。麗美もまた、人気俳優・伊志嶺和也(長妻怜央)との情事に耽り、暇さえあればフラメンコを踊る強烈キャラ。キャラのクドさで言えば他の追随を許さない。

一方、麗美のクドさに押されがちだけど、眼鏡の下で怪しく目を光らせている秋生(平山 祐介)もかなり食えない存在。また、これだけ悪どい顔ぶれの中で唯一純粋な葵もピュアすぎて逆に怪しい。

本作は、『ブラックリベンジ』『ブラックスキャンダル』に続く「ブラック」シリーズ第3弾。これまでも二転三転するストーリーで視聴者を釘付けにしてきただけに、本作も最後の最後まで期待できるはずだ。

▼『ブラックファミリア〜新堂家の復讐〜』はこちら

横川良明(よこがわ・よしあき)プロフィール
1983年生まれ。大阪府出身。ドラマ・演劇・映画を中心にインタビューやコラムなどを手がける。著書に、『役者たちの現在地』(KADOKAWA)、『人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた』(サンマーク出版)がある。X(旧Twitter):@fudge_2002

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