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残暑を涼しく

タイトルで言うほど残暑はないですね。(笑)

本格的な秋になる前にひとつ恐かった経験をお話させてください。

私の地元近郊には有名な心霊スポットがございます。
そこは所謂「自殺の名所」なんて呼ばれていたり、
なんでも生首の霊が見えるだとか。

以前友人等と集まった際に、「そんなに恐いなら」と度胸試しに見に行くことに。

目の前に橋がかかっており、「ここから落ちればまず助からない」とすぐに思わせられるほどの高低差がありました。

そんな橋を抜けると、目の前には以前使われていたであろう鉄道と記念碑のようなものがあり、そこで写真を1枚とる。
ここまで特に何もないことに内心「まあこんなものか」と撤退しようとした矢先に、奥の方に幅の狭い「トンネル」を見つける。

既に気を緩めた私達は、「じゃあ、ささっと見て帰ろうかと」半場、楽観的にトンネルに入りました。

所見の通り、内部は狭く幅は成人二人分ほどしかないものでした。

中を歩いて数分で何やら賑やかな声が聞こえてくる、私達と同様に肝試しにやってきた団体だろう。

声の大きさは一定で、スマートフォンの明かりを少し前に向けても団体の様子が見えないため、
恐らく前を先に歩いているものと思っていましたが、ある時を境にスッと声が消えました。
それは丁度トンネルの出口でした。

一度トンネルを抜けて辺りを見回しましたが、そこに人がいた気配もなく、先の道を照らしても暗闇と川の流れる音だけしかそこにはありませんでした。

一気に気を悪くした私達は、すぐに道を引き返してその場を後にしました。

未だに正体も掴めず、本当に奇妙な体験だったなあ当時を振り返ります。
若気の至りでございましたが、それ以来曰くがある場所には踏み入れておりません。

軽率な行動を含め気分を害された方がいましたら、大変申し訳ございません。

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