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世界史を大きく動かした植物

今回は最近読んで面白かった本。
1~3章の小麦、稲、胡椒も面白かったがネタバレになるので、第5章のジャガイモを以下で紹介。

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マリー・アントワネットが愛した花は「悪魔の植物」

「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」で有名なマリー・アントワネット。
彼女が愛した花はバラのような優雅なイメージの花ではなく、ジャガイモの花だった。

ヨーロッパでジャガイモは「悪魔の植物」

ジャガイモの原産は南米、コロンブスのアメリカ大陸発見後ヨーロッパに持ち込まれた。
ジャガイモは芽等にソラニンという毒物を含み、ヨーロッパにある種子植物とは異なっていたので「悪魔の植物」として扱われた。
しかしアンデスのやせた土地でも育つジャガイモは飢饉に強く、次第にヨーロッパで普及していく。

普及が遅れたイギリスと成功したドイツ

イギリスでエリザベス1世が普及しようとジャガイモパーティを開いたが、調理法を知らずに自身がソラニン中毒となり、逆に有害植物としてのイメージが強まり普及が遅れた。
ドイツでは飢饉のタイミングで普及しジャーマンポテトとして定着した。
ソーセージとジャガイモには親和性がある。それは牛はジャガイモを食べれないが豚は食べれる、つまり豚の飼育に使える。そして豚から取れるソーセージやベーコンとポテトがドイツの食卓を彩っていく。

フランスでの普及とマリーアントワネット

ドイツとフランスの七年戦争でフランスの捕虜となったパルマンティエ男爵が、その後のフランスの飢饉の際にジャガイモ普及を提案する。
それを採用したのが当時のフランス国王であるルイ16世。彼はジャガイモ普及のために愛するマリー・アントワネットにジャガイモの花飾りを付けてもらうなどしてジャガイモを宣伝した。

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