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EOSにおけるRAMの投機及び財産権の問題の解決

Evolutionは、幸運にも、投票を分散化し、また公正なブロック生成を確実なものとする独自のアプローチを提案するためにEOSコミュニティと協力する機会を得ました。
しかし、Dan Larimerが指摘する計算リソース及び将来の所有権に関する障害により、私達はRAM及び所有権に対するスケーラブルなソリューションの開発を開始しました。
RAMとはEOSの数少ないリソースのことで、Dan Larimerは、この制約によって、EOSの構造内部における資産に対する権利を3年間に制限しました。
アカウント内に組み込まれている大きなRAM、CPU、およびBandwidthステークの長期的な制約は、決してユーザーの権利を制限するものではありません。
ブロック生成者がRAMのアップグレードを行ったとしても、RAMを解放するためにはRAMを保有しているアカウントをアンステークして競売にかけることが必要になる、という可能性が考えられます。
RAMを保有する戦略は、低コストの保有者が存在する希少な市場において無制限の価格上昇を可能にするBancorの自動価格設定アルゴリズムにより、さらに悪しき存在になります。

リソースの所有権の技術的及び経済的限界は、RAM市場の動向が基本的な長期所有権に反して機能するものであるため見直しが必要であることをコア開発者に知らせるべきでした。
他の開発者が指摘するように、EOSチェーンのローンチ許可前に、長期的な財産権の技術的持続可能性を確保することは、コア開発チームの責任です。
EvolutionはEOSトークンという永久資産の保有者を安心させ、RAM市場についての投資家の投機を完全に取り除き、EOSのリソース管理を完全に再構築するシステム全体のソリューションを提案しています。

・リソース管理の中心的な課題
EOSエコシステムでは、アクションにコミットし、またデータをアカウント内にローカルに格納する機会を得るために、トークンホルダーの資産は4KBのRAMを必要とするユーザーアカウントにも関連付けられています。
RAMはEOSプラットフォームを利するための有限かつ必要なリソースであるため、その価格の市場動向は、8日間で0.14ドルから2.44ドルへの上昇が観測されました。
これにより、DAppの開発者は、プロジェクトに必要な将来のリソースの権利を確保しておかなければならないという重い負担を負うことになります。
開発者は、現在、ユーザー1人あたり約$10.00のRAMをDAppに搭載する必要があります。
6月22日から同月28日にかけて、RAMの価格は742%の上昇をみせ、1KBあたり0.14ドルから1.04ドルとなりました。

投資家のRAM関連の需要は急速に形成されており、後者においては300ユーザー以上のDAppsが存在しないにもかかわらず既に70%の利用率に達しています。
RAMの急激な上昇は、本来のユースケースではなく、投資家が純粋に利益を期待して大量数購入したことによると思われます。
さらに都合の悪いことに、RAMは、CPUや帯域幅のように他の所有者からリース又はレンタルすることができません。
Evolutionには、上記の問題を解決するための代替的な枠組みを提供しつつ、それに加えて人為的にRAM価格を引き上げる投資家の投機と保有戦略に対処する4段階のアプローチがあります。

・EOSのリソース制約問題に対する解決策
Evolutionの4段階のRAMの投機に対するソリューションは、クラウド又はシェアリングホスティングサービスからインスタンスを購入する際の共通の体制を開発者に提供することを目指しています。
これにより、リソースが簡素化され、さまざまなパッケージにバンドルされ、特定のリソースが投資家の投機により悪用されることを防ぎます。
Evolutionは、以下の一連のソリューションにより、メインチェーンアーキテクチャ上で500MMのアクティブユーザーアカウントを達成することを目指しています。

1. RAMの投機の除去及びBancorの流動性の確保:
すべての市場には、買値と売値の間にスプレッドがあります。
EOSは、市場における資産準備金が枯渇した際により高いレートで価格を設定することによって、流動性を保証することを目的とするBancor取引プロトコルを代わりに使用します。
ほとんどのデジタル資産は取引所を通じて売買されるため、購入者が売値の最低額で購入する際に、価格の均衡点を見つけることができます。

Bancorのアプローチは、デジタル資産に複数の取引所が存在し、買値が上昇していくような場合にはうまく機能しますが、このような希少な市場では、これは価格操作の機会を与えることになります。
これを解決するため、Evolutionは、CPUと帯域幅を設定するためにRAMを結合するクラウドホスティングサービスと同様のグループ化されたリソースモデルを開発しています。
CPUと帯域幅はRAMと異なり無制限に拡張可能であるため、これらのバンドルはRAMの取引を主な目的とする投資家の需要を削減することができます。
各基本パッケージは、様々なCPUと帯域幅とともに、2.5MBのRAMを提供します。
追加のリソースについては、開発者は追加のEVOトークンをステークし、アップグレードされたリソースバンドルを選択する必要があります。
このアプローチにより、RAMの直接取引を防止することができます。

2. 30日間のステーキングとリソースバンドル税
EOSのアンステーキングは、トレーダーが迅速にRAMを売却して流動性を得ることを可能にする3日間のプロセスです。
Evolutionは短期トレーダーが人為的に価格を押し上げるのを防ぐために30日間のRAMのロックアップを提案しています。

さらに、RAM購入日から30日ごとに小額課税することを提案しています。
課税は月間ベースで行われ、保有されているRAMの放出を促し、開発陣を優先させます。
税から生成されたすべてのトークンはバーンされます。

3. EOSメインチェーンの役割の再構成
メインチェーンをアカウント名、投票、ガバナンスの実装に限定することで、各ユーザアカウントは最小限のKB使用に制限され、またDAppのサイドチェーンにおけるDAppsスロットに対する重要性に乏しい使用が軽減されます。
開発者がリソース計算のためにステークするプロセスは、開発者がバンドルされたリソースを持つオープンスロットへのアクセスのためにトークンをロックすることを可能にする1つのサイドチェーンに分類されるようになりました。
最初のサイドチェーン上の開発スロットは、開発者の要求とEVOトークンの持分に応じて10000〜20000 DAppを収容する共有インスタンスで構成されます。
開発者は、投票とステーキングポータルにより開発されたコミュニティを通じて、メインチェーン上で開発環境を開始することができます。

メインガバナンスとデベロッパーチェーンは、共に有権者の権利と分散化を尊重するために同じブロック生成者のセットにより支えられています。
DAppとステークの計算リソースをメインチェーンから外すことで、アカウントにアタッチされたデータはサイドチェーンによって管理され、そのユーザーのDApp使用履歴とデータは直接メインチェーンには保管されません。

4. メインチェーンのRAMの制限
アクティブでないアカウントのアクティブRAMを抑制することで、RAMの使用量を削減できる可能性があります。
RAMの使用をアクティブなユーザーアカウントのみに制限することによって、メインチェーン上の総容量をアクティブアカウントは600MM、非アクティブアカウントは300MMに、大幅に増加させる余地があります。
また、待機時間の制約を考慮した上で、ストレージリクエストをSSDとRAMの双方においてアップデートする予定です。

投資家による人為的な価格形成の終焉
RAMは、最終的には現在のマネジメントモデルに基づく全てのユーザーアカウントの作成に影響を与えます。
Evolutionはそのブロックチェーン上にこれらの変更を実装する準備をするだけでなく、これらの提案をEOSインフラストラクチャに実装するための提案も作成しています。
所有権の制限を解決するための複数のアプローチを共有することは、エコシステム全体に有意義なものです。

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