GW初日にクレカが止められた男のGW雑記

GW初日に突然クレカが不正利用で止められ(新幹線のシステムのクレカ登録における1円決済で使われたので金額自体はたいしたことないが)クレカなし男になってしまった。クレカは他にもあるにはあるが、定期決済系が軒並み止まってしまってもはや何に登録していたかもよくわからなくなった。

まあそんなことはどうでもいい。自分が勤務している会社は有給とか使わずにGWは最大休暇にしてくれるので、今回は10連休である。というわけで、GWも折り返し地点を過ぎたので軽く雑記として適当に書いていこう。

本の進捗

最初に本の進捗から。現在第二章に相当する部分を書いているところだが、GW期間中に9000文字ぐらい書けているのでまあまあのペース。

現在3万文字ぴったりぐらいか。14万文字ぐらいでまとまるといいかなとなんとなく思っているので残り進捗20%ほど。いちおう現在の目標は今年初稿を上げることだがはてさて──。いまあんまりゲスト原稿みたいなのがないからスラスラと進んでいるけど、そうでない時が重要だ。

本の原稿。現在の進捗(文字数) 29882/140000 約21%
前回からの進捗⇛4%

住宅しかなくても散歩は楽しいのか

本を書いていてその中に「散歩」の効用について触れる部分があった。で、散歩についての本とか逸話とかをいろいろ資料として読んでいた。基本的に散歩は素晴らしいものだ。明らかに健康になるし(一日あたり4000歩から2万歩まで、1000歩増加するごとに想起死亡のリスクが15%減少する)、健康効果を完全に度外視しても、なにかものを考えるのに散歩ほど優れた行為はちょっと他に思いつかない。先日サウナを紹介したが、サウナのよくないところは固定化された密室にずっと敷き詰められていることだ。

対して散歩は常に動き、外の情報を頭の中に通していく行為なので、考えるのに最適である。主に、散歩の時の何かを考えるというのは数学の問題をとくように特定の答えにたどりつくものではなくて(そういうケースもあるだろうけれど)、何らかの発想であったりおもしろいアイデアを思いつくためのものであることが多い。そうすると、雑然とした情報がランダムに入ってくる散歩は思考に際してものすごく有益なのだ。

僕が大学生の頃に印象的なエピソードがある。大学生時代僕は仲の良い友人が一人おり、彼と毎日何時間も話をしていた。なにか難しい話をしていた時もあるし、くだらない話をしていた時もある。たとえばジャンプが発売された月曜日は喫茶店のベローチェ(コーヒーが安い)に昼間っから集まって、そこで何時間もかけて一個一個のマンガにたいして感想戦をしていたものだ。で、いくらなんでも3時間も4時間も話してると、話しのネタがつきてくる。

普通だったら話すことがなくなったら「じゃ」といって解散するものだが、僕らはたいていその後「じゃあ、歩くか」といって散歩に移行するのだった。そうすると、もう何も話すことがなくなったと思っていたのに、次から次へと話すことが湧いてくるのである。2時間や3時間歩いていることもあったが、あれは不思議な体験だった。友人は極度の散歩魔で、自分ひとりでも毎日何時間も散歩していて、「ニーチェやカントも散歩が大好きだったんだ」と何度も語っていた。とにかく散歩が大好きな男だった。

作家の島田雅彦はその著書『散歩哲学 よく歩き、よく考える』の中で、『散歩は暇を潰し、退屈を埋めるための最も基本的な行動である。誰かのせいで暇を奪われ、退屈を強いられているなら、自分を解放するために最初に取るべき行動、それが散歩である。』と語っているし、とにかく散歩を肯定する言質はいくらでも見つけることができる。

ただ思うんだけど、散歩を肯定していたり「めちゃくちゃ散歩してます! 散歩サイコーっす!!」って言ってる人ってたいてい緑豊かだったり川があったりと「自然豊か」な環境に住んでいるんだよね。あるいは都心を散歩することを提唱する人もいるが、商店街だったりと何らかの店、賑わいのある場所を散歩していることが多い。たいして僕がこれまで住んできたような場所は散歩に適していた時もあったけど(本郷の東大目の前とか)多くは家から20分ぐらい歩かないと駅までたどりつかない場所で、周りには家しかない。

こんな家だらけの場所を散歩しても本当に散歩というのは素晴らしいものだろうか、と思わなくもない。まあだから「散歩が最高というのは間違っている!!」などと主張するつもりはなくて、むしろ「だからこそ引っ越し先、居住地を考える際には「散歩していて楽しい場所だろうか?」というのも考慮ポイントにしたい」ということを主張したいのだっけれども。

ゴジラvsコング

今やっているモンスター・ヴァースの最新作を見る前に見ていなかった前作を見ておこう、と奥様といっしょにAmazonPrimeで見た。星5評価でいうと星3ぐらいの作品だがかなり特殊な話でおもしろくはあった。

何がおもしろいって、すごい陰謀論映画なんだよね。地球空洞説の亜種みたいなのが現実だった! というのがこの世界の骨子なのだけど(地球の真ん中にはエネルギーが満ちていてそこから巨大な生物たちが生まれ、出てくる)そのせいで基本的にこの世界では陰謀論者は事実を言い当て、人から煙たがられるような存在が世界を革新に導いていくのである。

その陰謀論者の描き方も真に迫っていて素晴らしい。陰謀論者は基本的にその陰謀を信じている人が少ないので、自分以外の多数の人から「お前らはおかしい」という目や言葉を向けられる。しかしそれに屈していたら陰謀論者ではいられないので、陰謀論者でい続けられる人々はそこにたいして理屈付けをするんだよね。非陰謀論者は5gの電波を受信して洗脳されているから、何をいってきても聞いては駄目だとか。水道水を飲むとナノマシンが体内に入れられて洗脳させられるとか。そうした陰謀論者ディティールが良い。あと人間同士のドラマが驚くほどに希薄で、そうしたドラマ部分を担っているのが言葉を発しないゴジラとコングであるという割り切りがすごい。

終末

某雑誌の企画でSF特集をやるというのでGW中に編集部にお邪魔して打ち合わせをしてきた。その中で僕は終末・ポストアポカリプスを担当することになり参考作をリストアップする作業をしていたのだけど、終末・ポストアポカリプス作品って数え始めたらきりがないぐらいにあるよなあ。

ゾンビ物まで入れ始めたら本当にきりがない。最終的に小説・マンガ・ゲーム・アニメ・映画・ドラマで全部で100作品以上のリスト(これでも21世紀に入ってからの作品である程度の質が担保されているやつに絞った)を作って送った。僕は何年か前に「終末作品徹底レビュー」みたいな同人誌を作って出したいなと企画したことがあったけど、これ本当に小説縛りとかなしでやろうと思ったら大変すぎるよな。でも終末物の魅力ってどちらかといえばヴィジュアルにもあるから、終末物徹底レビューで映像作品やマンガやゲームを外すのは個人的にはありえないなと思う。あ、でも商業出版でやりたい人がいたら全然書くのでご依頼があればお待ちしております。

未来のかけら

今日(5月3日(金))は奥様も仕事が休みだったので一緒に遊びに行こうと六本木にいって「未来のかけら:科学とデザインの実験室」という企画展をみにいっていた。山中俊治さんという義足などを作っている著名なインダストリアルデザイナーの方がいるのだが、彼がディレクターとなった未来と科学を感じさせるデザインの科学展である。

未来のお掃除ロボットやヒューマノイドロボットなどいろいろいたが特に良かったのはJAXAの野田篤司さんと山中研究室で設計された有人小惑星探査機。いがぐりみたいにとげとげがついているがこれは全部推進剤で、有人なので当然行って戻って来ることを想定されている。居住区は真ん中だそうだ。美しいデザインでこんなものが実際にみれたら嬉しいよなあ。

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