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UVIのShadeが好きだという話(DTMプラグイン)

まあプラグインの情報やレビューなんていまやどこにでも溢れてるので、ぼくが情報発信する意味もあまりないんだけど、「これが好きなんだよね」という点をたまにぼくの主観で語りたいなと思うので、よろしくお願いします。

今回はUVIというメーカーのShadeというEQ(フィルター)プラグインです。

概要

どんなことが出来るのか、はとりあえず公式ムービーでもふわっと見といてください。

クリエイティブフィルター。まあEQの体裁なんだけど、売りはこの「クリエイティブ」な部分。EQをうにょうにょ動かして音をギュワンギュワン言わせることが出来る。これがすごい。

うにょうにょする

どういうときに使うの?

曲作っててこんな風に思うこと、ないですかね。

  • いい感じのPad音色なんだけど素っ気なさ過ぎてちょっと退屈

  • リズムパターンをちょっと癖のある音にしたい。でも単なるラジオサウンドとかはいやだ

  • シンセをド派手な音にしたくない、かといって地味すぎる音もいやだ

  • 裏でなんか鳴らしたい、でもアルペジオだと目立ちすぎるしもうちょいふんわりしときたい

こういうときにShadeがめちゃくちゃ良いです。

  1. Shadeをアサインする

  2. プリセットからいい感じになりそうな動きのフィルターを探す

  3. 効きすぎるかなと思ったらEQの設定やMix分量を調整

ものの数十秒でできます。

いい感じのやつを適当に探す

「音を変える」という目的に対しては歪み系・空間系・モジュレーション系みたいなエフェクトの選択肢があると思うけど、アンサンブルの中での立ち位置が変わったり、音は変わるんだけど静的であまり面白みを感じなかったりするんですよね(ぼくだけかもしれないけど)。Shadeは時間軸方向に意図的な変化を加えられるのがとても良いです。

プリセットの飛び道具みたいな音はめちゃくちゃかっこいい一方、わかりやすすぎるきらいもあるので、MSEG(シーケンスパターンみたいなやつ)を中心にちょこっとエディットするとよいかも

シンセで音作りすればいいんじゃないの?

と思うじゃないですか。LFO作り込めばいいじゃないと。

でも例えばLFOの動きをいろいろいじった挙げ句「やっぱ他のプリセットや音源試したいかも」って思ったとき、全部リセットされますよね。

いろいろいじったけどなんか違うな、ってなったとき悲惨

LFOはいいんだけどそもそもの音色がコレジャナイなってなったときの絶望は計り知れない。おそらくメインの音色であれば具体的なイメージがあるからそういうことも起こりにくいと思うんだけど、「ちょっと裏で埋めるパートを鳴らしたいな」とか「サブでリズム入れときたいな」っていう場合、なかなか最初からビシッとしたイメージって作りにくくないですか?ぼくはそうです。

そんなときにLFOの部分をShadeで手軽に、しかも複雑に組んでおけば、音色とLFOを別々に仕切り直せる。これがめちゃくちゃ良いんですよね。

EQとして使えるの?音質は?

めちゃくちゃ使えます。フィルターカーブも多彩だしダイナミックEQもとんでもなく細かく設定できる。サイドチェインも簡単。なんやかんやでぼくは普通のEQとして使うほうが多い。

何をしたら良いのかがわかりやすい

音質はというと、ぼくの印象では割とスッキリしたデジタルEQという感じ。なんとなくFab FilterのPro-Q3と比べるとPro-Q3のほうが少しアタックがヌルっとしたアナログ感のある印象(Zero Latencyモード)。まあベルカーブの形状とかも微妙に違うのでちゃんと比較したわけではなく、なんとなくの印象です。

ぼくの場合、バイオリンはPro-Q3、その他はShade、みたいな使い分けをしてます。操作感もShadeのほうがなんとなく彫り込みやすい印象です。これは単なる個人の好みかもしれない。

EQとして使う場合、リニアフェイズモードが無いところだけ要注意(ぼくの知る限り)。とはいえ、Shadeの本懐はそこではないので問題ないし、EQの位相なんてマルチマイクのミックスかマスタリングのときくらいしか気にしなくても良いのでは(エンジニアに刺されるかもしれない)。

最後に

まあ趣味ュージシャンの戯言なので、「へえー」くらいに思って読んでもらえれば十分なんですが、ピンときた方がおられれば幸いです。一緒にShadeしていきましょう。

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