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もりぞー日記 #71 バンド「D.A.N.」が生む、「”色のない”楽しさ」について。

今日は恵比寿リキッドルームで開催されたバンド「D.A.N.」のワンマンへ行った。今回はいつしかフジロックで観て以来だからライブを観るのは2回目となる。

D.A.Nは色のないバンドだ。「色がない」というと否定的なニュアンスに聞こえるかもしれないが、決してそうではない。

「色がない」とは言い換えれば、「現代的な調味料を一切使わないようなオーガニックさ」「和楽器隊のようにも見えてくる普遍性」のようなものだ。昨今は本当に着色料豊かなバンドやアーティストやインスタグラマーやブロガーばかりが増えているから、D.A.N.を見ると、原宿の雑踏の中でなぜかおはぎを食べている、前歯のかけた女の子くらいにまぶしい白さ、といったような映え方をする。

だが、そこに「じわじわと色を見る」という不思議さがある、というのを忘れてはならない。うすらうすらと色を塗っていくように、音楽が聞こえてくるのだ。「先入観なんか、なんの役にも立たなかった」というように。「新曲です」といって披露された歌に誰もがノリ方に戸惑って回りを見渡すように。

そう、D.A.N.の曲は全てがその日、その時のグルーブだけだった。全てが新曲のように、新鮮に聞こえてくるのだ。そういう「色のなさ」という、紅一点ということばがあれば「無色一点」ともいうべき、珍しさと普遍性をもったバンドなのだ。

楽しさ。これが色のない、僕らが子どものときに踊っていたような楽しさじゃないかな。最高です。



(最後まで読んでいただけただけで十分です…!ありがとうございます!)