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ボストンへようこそ♪

 ボストンの魅力を紹介するとき、常に上がる言葉は「アメリカの歴史が始まった街」「世界有数の学問ならびに学術が集まる街」とそんなところでしょうか?しかしながらこれは、ボストン愛に溢れたと自称する私が綴っていく紹介記事。日本の某公共放送の人気キャラクターのように顔を大きくしながら「それだけじゃねーよ!」と言わせていただきます。

 アメリカの歴史を語るとき、建国は1776年メイフラワー号に乗って清教徒が移民としてやってきた時でさえ1620年。このように世界に影響力を持つ国でありながら、国としての歴史は日本でいうなら関ヶ原の戦いの後、たかだか400年もないのです。しかしそんな歴史の浅い国でありながら近代工業を発展させ、1853年には黒船に乗って日本に開国を迫ります。
そして、日本はたくさんの英知を貪欲に吸収することをこの国に求め、たくさんの知識が日本に渡り、明治以降の日本の近代化を支えるのです。そんな時代の息吹をいまだに感じられる場所。それこそが、このボストンを中心としたニューイングランド地方であり、それこそがこのボストンの最大の魅力だと私は思います。

例えば30分ほど郊外に車を走らせ、アメリカの近代化を支えた街、紡績工業で栄えたローウェルはいかがでしょうか?ローウェルは1820年代にその当時のアイルランド移民の女工たちがたくさん働き、アメリカの外貨収入を支えます。富岡製糸場が始まるの50年前の出来事です。そして、その頃ボストンから南へ車で1時間半ほどドライブした街、ニューポートで生まれたのが日本に開国を迫るペリー提督なのです。
 そしてペリーによって開国された日本で育ち、1865年アメリカへの密航に成功し、のちに同志社大学を設立したのが新島襄。彼が学んだフィリップスアカデミーは、ボストンから北へ30分ほどドライブした街にあります。そして新島襄より先、アメリカで初めて生活した日本人として有名なのが、あのジョン万次郎。彼が1843年から暮らした街が、フェアヘブン。ボストンから1時間ほど南下した街です。

 近年代に目をうつしても、第二次世界大戦下、世界最高の航空技術を誇った零戦を阻んだものはレーダー。そのレーダーを開発していたのはMITなのです。きっと、いまこの瞬間にも歴史を動かす様々な出来事がこの街で起こっているのかもしれません。ボストンはヨーロッパの街並みを彷彿させる、落ち着きのある街です。でも、それだけではない、こんなドキドキする側面もご紹介したい。そんな思いで、ボストンでお待ちしております。どうぞお出かけください。

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1992年からのアメリカ暮らし、ボストンはそろそろ四半世紀になりました。 「取材」と称していろいろ経験したり、観光ガイドも楽しんでいます。 https://locotabi.jp/loco/hyacinth 応援していただけたらとても励みに思います。