音楽家やら芸能人、ラジオパーソナリティなど人前に出る職業を選んだ人たちと言うのは、自ら課した決まり事がいくつかある。一番大切なのは「穴を開けない」事だが、それは必須として、実は「どんな事があっても、人前に出るときにはお客様を安心させる顔でなければならない」と言うのが大きいと思う。

　プライベートでどんな事があっても、一旦幕が上がったらお客様に満足していただくパフォーマンスを提供する、それが表方の人間の仕事だ。

　一方裏方の人間は、その表方の人が「生き生き」と出来るように、色々思案し、気を配り最大限のパフォーマンスを引き出すことに全てを尽力する。
　オーケストラで言えばステージマネージャーは各プレーヤーの椅子の高さ、譜面台の高さや位置、これらを編成表からピタリと揃えてくれる。これで表方のプレーヤーは楽器を演奏することだけに集中できるようになる（ステージマネージャーの仕事のほんの一部です）。

　表方も裏方も、完璧な職人気質でないと最高の舞台は作れない。