株式会社百森の齋藤です。

今回は、私が山の調査や設計業務を行う中で、これはホントに買って良かったなと思った装備品を三つご紹介したいと思います。

１．フィッシンググローブ

普段、山での業務で一番使う消耗品はビニルテープ（樹木テープ）です。主に立木に巻き、印をつける目的で使用します。日によっては一日中ビニルテープを立木に巻きつける作業をすることもよくあります。

株式会社百森では、立木に巻きつけるビニルテープの色や本数で意味合いを識別しています。例えば、新しく作設する森林作業道のセンターラインには黄色一本を巻いていき、終点には黄色二本で印をつけます。黄色テープを巻いた線形に沿って新しい道がつきます。この線形を決めるためには山の地形や土質、道との間隔、木柄、集水域、路網密度など様々な要因を考慮しなければなりません。そのため踏査作業では検討に検討を重ねるので大量の黄色テープを消費します。

測量業務では測量杭と測量した範囲に沿って立木にピンクテープ、境界明確化作業では境界木に青テープを巻いていきます。他にも既設道の補修区間、構造物、横断排水箇所にもビニルテープで印をつけます。

普通の作業手袋をはめていると、ビニルテープを巻く際に指先を巻き込んでしまったり結びにくかったりと何かと不便でした。かといって毎回結ぶ時にいちいち手袋を外すのも面倒でした。

そこで私は春夏秋冬どの季節でも活用することができる指出しタイプのフィッシンググローブを愛用しています。

この手袋を嵌めるメリットは、指先を使ってビニルテープを結ぶ作業が楽にでき、マジックテープ式なので手首をしっかり固定できるためフィット感も抜群です。併せて防寒素材でできているので丈夫で破れにくくグリップ性も高いため、山での移動時に手をついたり木に掴まったりしても問題ありません。また防水性、吸汗速乾性にも優れているのも良いです。

三本指カットタイプで手首をしっかり固定できるマジックテープ式のものがおすすめです！

デメリットとしては、冬は指先が寒いことと指先が露出するのでトゲがある木とか触ってしまうとケガをするリスクがあります。フィッシンググローブの中には指先が自由に着脱できるタイプのものもありますが、毎回着脱するのがめんどうくさいのと、このタイプはあまりグリップ力がないので私は使用していません。

 ２．ガッツマン五本指ソックス

山での業務を行う際は言うまでもなく山を歩き回ります。山を歩き回ると摩耗するのが靴下です。普通の靴下ではすぐに踵に穴が開いてしまったり、ズレてきてしまったりします。

そこで私はガッツマンの五本指ソックスを愛用しています。即応予備自衛官の招集訓練や行軍演習にも必ず持っていきます。たかが靴下…されど靴下です。

ガッツマンといえば、言わずと知れた自衛隊向けソックスブランドで有名で「力に耐えられる靴下を」という自衛官の熱い声から誕生した現在も幅広い自衛官に愛用されている靴下ブランドです。その中でもスーパーストロング五本指ソックス（100㎞行軍・演習用）がおすすめです！

この靴下は100キロ行軍に使用できる最強強度の五本指ソックスとして開発されました。通気性と耐久性を高める特殊な編み方を採用していて、丈も長めで着圧もありしっかりと足にフィットするのでズレません。カラーはOD(オリーブドラブ)、ブラックと二色あり、汚れが目立たないのも良いです。かなり分厚く丈夫なので踵にも穴が開きにくく長持ちします。一つデメリットを挙げるとしたら、かなり着圧があるので脱ぎ履きがちょっとし辛いです。

 ３．ダンプポーチ

山での調査・設計業務では、大量のビニルテープと他にもマジックペンや図面、測量機器など色々な備品を持ち運びます。新しくつける道の踏査では黄色テープをつけたり外したり、古いテープを回収したりするうちにこれまた大量のビニルテープごみが出ます。なので、すぐにポケットがビニルゴミで満杯になってしまいます。そのため、ポケットから物を取り出そうとするたびにビニルゴミが一緒に外にこぼれてしまったり、マジックペンなどの小物がビニルゴミに埋もれてどこにいったか分からなくなったりしがちです。

そこで私はダンプポーチを使っています。ダンプポーチとは、本来ミリタリーシーンで活用されるポーチです。主に撃ち終えて空になったマガジン(弾倉)を投げ入れて素早く回収するために用いられます。

仕事で使うメリットとして、山での移動時や使わない時は折りたたんでコンパクトにできる点や、付け外しが簡単なので作業の内容に応じてカスタムできる点、口が閉じる巾着タイプのものが多いので山での移動中や作業中に物が零れ落ちるのを防止できる点、ミリタリー用品なので素材が丈夫で長持ちな点などがあります。

まとめ

いかがだったでしょうか。
作業を効率よくこなしていくためには装備品は重要です。これからも山守として日々のタスクをとことん追求し、最高のパフォーマンスができるよう装備品の探求をしていきたいと思います！