【初心者向け】トレーニング総論⑤ これだけやっていれば大丈夫。全身を鍛えるトレーニングメニュー6選!

今までは筋トレに関する考え方や方法論を中心にお伝えしてきました。
そんなのはいいから早くデカくなる種目を教えてくれ!と思っていた方もいると思います。しかし、これらを先に持ってきたのは、知識がある場合とない場合では成長速度に大きな違いがあるからです。

とはいえ、数ある筋トレ種目から効率的な種目を選択することも非常に大事な要素です。
今回は、【初心者が最初にやり込むべき基本の6種目】をお伝えします。特殊な器具などは必要なく、ダンバルとバーベルと懸垂ができる環境なら誰でもできる内容になっています。

これらをマスターすることで、
 1.全身まんべんなく筋肉をつけることができる
 2.細かい目的別の種目を行うときの基礎になる
という種目を厳選しています。

各種目については、随時「トレーニング各論」シリーズを更新予定です。


●基本となる考え方

セットや種目の組み方についてもう一度復習しておきましょう。

 1.マシントレーニングよりもフリーウエイト種目を優先する
 2.単関節種目(アイソレート種目)よりも複関節種目(コンパウンド種目)を優先する
 3.たくさんの種目に手を出すよりも、基礎となる種目をやり込んで精度を高める
 4.なんとか10回できる重量を設定し3セット行う(10回3セットできる重量を行うのではないことに注意!)
 5.10回3セットできたなら次回から負荷を上げる


●初心者が最初にやり込むべき基本の6種目

 

 ①スクワット

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対象筋:大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋

目的
・全身の7割を占める下半身の筋肉をバランスよく鍛える
・体幹を固める感覚を養う

キングオブエクササイズ、スクワット。きついですが、これをやらないことには筋トレは始まりません。
バーベルを担いで行うスクワットはあらゆる種目の中でもトップクラスに高重量を扱える種目です。下半身の筋力を考えると、自重で行っても筋肥大効果はほとんどないため、ジムに行って負荷をかけることをおすすめします。ハイバーとローバーの2種類がありますが、どちらでも構いません。
これをマスターすることによって、フロントスクワット、ブルガリアンスクワット、ランジ等の種目に応用できるようになっていきます。


 ②ベンチプレス

ベンチプレス

対象筋:大胸筋、上腕三頭筋、三角筋前部

目的
・大胸筋に高重量で負荷をかける
・胸郭を広げ、逆三角形の体型をつくる
・プッシュ種目に必要な動作を身につける

トレーニングの王道ともいえる種目、ベンチプレス。誰もが憧れる男らしい胸板を作るのに必須の種目です。
筆者が筋トレを始めたのもこの種目をやりたいがためでしたし、多くのボディビルダーもそうだったと聞いています。まずはベンチプレスを自分の体重分くらい挙げられるように頑張りましょう。自分の体重×8回くらい挙げられるようになったら脱初心者といえます。
これをマスターすることによって、ダンベルプレス、トライセプスエクステンション等の種目に応用できるようになっていきます。


 ③ラックプル(ハーフデッドリフト)

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対象筋:脊柱起立筋、僧帽筋、広背筋

目的
・背面の筋肉を全般的に鍛える
・体幹を固める感覚や、骨盤の前傾姿勢をキープする感覚を養う

パワーラックを利用して膝あたりから引くデッドリフトのことを、ラックプルあるいはハーフデッドリフトといいます。
本当は床から引くデッドリフトがいいのですが、技術的に難しいこと、体力的にきついことから、こちらの種目をチョイスしました(余裕がある人はデッドリフトをやり込むことをおすすめします。ラックプルとはかなり違う種目であることがわかると思います)。
筆者は元々椎間板症という腰痛持ちでしたが、この種目をやり込むことで体幹のバランスが改善し、腰痛が治りました(腰痛には様々な原因があるため、全ての人が改善される訳ではありませんが、、、)。


 ④チンニング(懸垂)

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対象筋:広背筋、大円筋、上腕二頭筋、三角筋後部

目的
・背面の筋肉を全般的に鍛える
・広い背中をつくり、逆三角形体型を手に入れる
・肩甲骨で引く感覚を養う

なんちゃらローイングとか言われても筋トレをしている人じゃないと知らないかもしれませんが、懸垂というとみなさん知っていますよね。それほど有名なこの種目ですが、ストリクト(反動を使わない)なフォームで行うと全体重が二本の腕にかかるため、難易度はかなり高いです。
男性の場合は特に、ラッドプルダウンに逃げたりせず、バンドアシストを使ったり、ネガティブオンリー(ジャンプで反動を使って上まで持っていき、自力でゆっくりと降ろす)で練習しましょう。背中の成長速度が圧倒的に違います。そして、できるようになったらどんどん加重しましょう。
また、チンニングや前述のデッドリフトを行う際はパワーグリップを使用することをおすすめします。

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 ⑤サイドレイズ

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対象筋:三角筋中部、三角筋前部

目的
・丸くて大きい肩をつくる
・広い肩幅をつくり、逆三角形体型を手に入れる

一見地味な種目ですが、肩を鍛えるのに必須種目です。最初は軽い重量で12-15回を目安に、肩に効かせる(≒僧帽筋に効かせない)感覚を養いましょう。
YouTubeで調べると、「サイドレイズよりもインクラインサイドレイズをやれ!」という動画がたくさん出てきますが、基本的なサイドレイズの動作を習得できていないのか、滅茶苦茶なフォームでインクラインサイドレイズをやっている初心者をジムでよく見かけます。ですので、個人的にはサイドレイズがきちんとできるようになってからインクラインサイドレイズに挑戦するのがいいと思います。


 ⑥アブローラー

【毎日のトレーニングに最適!】腹筋ローラーの効果的な使い方と人気おすすめ5選

 対象筋:腹直筋

目的
・綺麗な腹筋を手に入れる
・全ての種目で必要となる体幹を強化する

「スクワットやデッドリフトをやり込んでいれば自然と刺激が入るので個別で腹筋を鍛える必要はない」という説もありますが、やはり割れた腹筋はみんなの憧れですし、鍛えておいて損はないと思います。
アブローラーは今回紹介した6種目の中でも特に自宅で行いやすいので、上記の5種目で疲れてしまったり集中力がなくなってしまう場合は、アブローラーを購入して自宅で行いましょう。
一回もできないという人は、壁に向かって行うか、懸垂と同じくネガティブ動作だけで行ってください。


●BIG3不要論!?

一方で、「BIG3(ベンチプレス、スクワット、デッドリフト)は非効率だし欠陥種目!バーベルしかなかった時代の遺産!」という意見もあります。確かにこの意見には一理あって、ボディビルダーのほとんどはベンチプレスを行いません

しかし、ベンチプレスを扱う基礎体力や大胸筋のマッスルコントロールがない状態で他の種目を行っても、効果は半減してしまうと筆者は考えています。
確かにベンチプレスをはじめとするBIG3は欠点もある種目ですが、高重量で多くの筋肉にアプローチできる種目として初心者には非常に効果的であると思います。
筋トレをやっている人同士なら、「ベンチプレス何キロ持てる?」という共通言語ができることも大きいです。

本当はこういうことを書かずに「ベンチプレスで絶対に筋肥大する!」とか書いたほうがウケるのはわかっているのですが、
筆者はフィットネスを通じて皆さんに正しい情報を見分ける力多角的な視点を養っていただきたく、いろいろな意見を、根拠を持って発信していきたいと思っています。


●終わりに


本当はそれぞれの種目についてしっかり解説したいのですが、写真や動画なしで解説するのは非常に難しいため、ちょっと時間がかかると思います。。。申し訳ありません。
筆者に直接コンタクトが取れる方は一緒にトレーニングしましょう(?)

最近はYouTubeや個人のブログに解説がたくさん上がっていますので、まずはそちらを参考にするといいと思います。
(いつかは自分でもきちんと記事にしたいと思っています)


●おすすめ情報発信者


・筋肉博士 山本義徳先生
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[YouTubeチャンネル] https://www.youtube.com/channel/UC7F_CLFtxDetmUnORgmwImg

・理学療法士 庵野拓将さん
[ブログ] リハビリmemo https://www.rehabilimemo.com/
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・Sho fitnessさん
[YouTubeチャンネル] https://www.youtube.com/channel/UCIR8bP-MIXHwTPkUjcnjBCw

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